猫に一人遊びをさせてもよい?注意点や人気のおもちゃ5つもご紹介
ふと気が付くと、愛猫が一日中眠ってばかりいる。そう感じたことはありませんか?
猫は人間よりも一日の睡眠時間が長いとはいえ、もしかすると愛猫が「退屈」を感じているかもしれません。
飼い主さんが遊びに誘ってあげることが一番ですが、それにプラスして「一人遊び」ができるおもちゃを用意してあげるのもおすすめです。
今回は、「猫の一人遊び」について解説するとともに、一人遊び用おもちゃの選び方やおすすめの商品をご紹介いたします。
猫にとっての「遊び」とは?
「狩りごっこ」である!
人にとっての遊びといえば、ゲームやキャッチボールなど娯楽性の高いものを想像しますよね。
一方で、猫にとっての遊びは「狩りごっこ」です。
猫が自分のしっぽや他の猫、飼い主さんの足など動くものにじゃれつくのは、遊びの一環です。
猫は子猫の頃から遊びを通して狩りの練習をし、成猫になったときに自力で生きていくための準備をします。
猫は動くものを追う習性がある
猫は小動物を狩る根っからのハンター気質で、本能的に動くものに反応します。
猫は視力が低いですが、動くものをとらえる動体視力はとても優れています。
動くものを見ると本能がくすぐられ、目で追ったり狙いを定めたりします。
(余談)ネズミはかくれんぼが好き?!
2019年9月12日に出版されたアメリカの科学雑誌『サイエンス』に、ネズミが「かくれんぼ」の遊びを楽しんでいるのではないかという研究が掲載されました。
ドイツのフンボルト大学・神経科学チームの研究により、ネズミがかくれんぼのような行動を食べ物の報酬なしでも行い続けたことが明らかになりました。
研究者によると、ネズミは隠れているときに静かにしていても、研究者を発見すると「歓声」をあげたそう!猫をはじめ他の動物に捕食される立場のネズミは、隠れることに楽しみを感じるのでしょうか?
ネズミが「遊び」を楽しんでいるという説は、もしかしたら猫にもあてはまるかもしれませんね。
現代の猫は「退屈」しやすい
完全室内飼育が推奨されている現在、猫たちは一生を室内で過ごすことになります。
家の中は猫にとって身の危険を感じずに過ごせる場所ですが、その反面、猫にとって刺激が少ない環境です。
狩りをしなくても飼い主さんが毎日ごはんを用意してくれることもあり、現代の猫たちは運動不足になりやすく退屈しやすいと言えます。
室内で過ごす愛猫のために、飼い主さんが「ワクワク」を用意してあげる必要があるでしょう。
なぜ猫は一人遊びをするの?
知能が高いから
猫の知能は人間の2〜3歳程度と言われています。
2〜3歳頃といえば、言葉を喋りはじめ、さまざまなことに興味を持ち始める頃ですよね。
猫は言葉を話しませんが、猫の行動がこの時期の子供に見られる行動と似ているため、このように考えられています。
猫の知能指数は動物の中でも特に高く、おもちゃや動くものを獲物に見立てて一人遊びをすると考えられます。
一人遊びは想像力を使う高度な遊びであるため、猫の知能が高いことがわかりますよね。
猫のほか、チンパンジーやカワウソ、ジャイアントパンダも一人遊びをする動物です。
特に子猫は狩りの練習をたくさん行う必要があるから
子猫のうちにしっかりと狩りの練習をする必要があるため、成猫に比べると子猫は元気に遊ぶ時間が長めです。
子猫の頃に一人遊びをよくするのも、遊びを通じて狩りの練習をしておくためと考えられます。
愛猫に一人遊び用のおもちゃを用意した方がよい?
お留守番が多い猫ちゃんの場合
飼い主さんが留守にする時間が長い場合、猫ちゃんが一人でも遊べるおもちゃを用意してあげるとよいでしょう。
飼い主さんの目が届かないため、誤飲誤食やケガをする心配のないおもちゃを選ぶことが大切です。
遊び盛りの子猫ちゃんの場合
子猫の頃は、「遊んで遊んでー!」とひっきりなしにじゃれついてくることが多いです。
飼い主さんが遊び相手になるのがベストですが、家事や仕事などで相手ができないこともありますよね。
飼い主さんの留守中と同様に、子猫の場合にも安全に一人で遊べるおもちゃを用意してあげるとよいでしょう。
運動不足の猫ちゃんの場合
猫は「寝子」が語源と言われるように、1日の睡眠時間が長い動物です。
しかしながら、ごはんやトイレ以外ほとんど寝ている状態では運動不足になってしまいます。
運動不足が気になる猫ちゃんの場合には、猫の野生本能や好奇心をくすぐって「ワクワク」させるような一人遊び用のおもちゃを選んであげるのがおすすめです!
飼い主さんとの遊びがベスト
一人遊びは想像力を使う遊びです。
ひとりで遊ぶよりも、飼い主さんが猫じゃらしを動かしたりおもちゃを投げてあげたりする方が、予測できないおもちゃの動きにワクワクできるでしょう。
猫は好奇心旺盛ですが飽きっぽい一面もあるため、一人遊びに飽きておもちゃへの興味を失う場合もあります。
運動量的にも、飼い主さんと遊ぶ方が多くなるでしょう。
猫にとっての遊びは「狩りごっこ」ですが、飼い主さんとの遊びは愛猫にとって大切なコミュニケーションでもあります。
基本的には飼い主さんが愛猫と一緒に遊んであげるようにして、一人遊び用のおもちゃはあくまでもその補足とするのがおすすめです。
愛猫の一人遊び時の注意点
おもちゃの誤飲誤食に注意!
猫用おもちゃを選ぶときの大前提は、愛猫が安全に遊べることです。
一人遊び用おもちゃの場合は、飼い主さんが見ていない間も遊ぶことが想定されます。誤飲誤食の心配が少ないものを選んであげましょう。
誤飲誤食など重大な事故を起こしやすいおもちゃの特徴は、以下の通りです。
・紐状のパーツ
・取れやすそうなパーツ
・小さなおもちゃ(ネズミ型のものなど)
・愛猫が食べがちな素材(ウールや羽毛など)
・破片が鋭利になりそうな素材
これらのおもちゃは飼い主さんの目が届く時間にのみ遊ばせ、愛猫の手が届かない場所に保管すると安心です。
激しい遊びに注意!十分なスペースを確保する
猫は短時間集中型の狩りをする動物であるため、急激に興奮しやすい性質があります。
猫の身体能力は非常に優れており、特に身体の大きいオスの猫ちゃんは力も強いです。一人遊び用のおもちゃにワクワクしてもらえるのは嬉しいことですが、興奮しすぎて周りが見えなくなるとケガをしてしまう恐れがあります。
ぶつかって倒れやすい家具や割れると危険なインテリア、窓ガラスの近くを避けるなど、愛猫をひとりで遊ばせる環境の安全を確認しておきましょう。
安全に遊べるかを確認しよう
愛猫に一人で遊ばせる前に、飼い主さんの前で遊ばせて安全に遊べるおもちゃかどうかを確認しておくと安心です。
キャットニップ(マタタビ)入りのものや本物の鳥の羽根を使ったものなど猫の本能をくすぐるおもちゃの場合、猫によっては急激に興奮してしまうことがあります。
また、紐状のパーツが首に絡まる事故が起こる恐れもあります。
愛猫に遊ばせてみて初めて危険性に気付く場合もあるため、一人で遊ばせる前に安全かどうかを確認しておきましょう。
人気の一人遊びできる猫用おもちゃ5選
飼い主さんに人気の「一人遊びができる猫用のおもちゃ」を5つご紹介します♪
木製ボールのおもちゃ『CAT TOY猫ちゃんが夢中になる!ぐるぐる回るボールのおもちゃ』
コロコロ動くボールが組み込まれているおもちゃです。
枠の外に出せないつくりなので、取れそうで取れない動くボールに夢中になる猫ちゃん続出♪
ボールは外れることがなく、なくす心配も片付けもいらないところがうれしいですね!
素材は木製で、角が丸く加工されているため、安全性の高いおもちゃです。
取れにゃいボールに夢中!『ニャンコロピー(サークルタイプ)』
こちらも動くボールが組み込まれているおもちゃで、ボールは猫にも識別できる赤・青・緑に色分けされているところが特徴です。
赤と青のボールには鈴入り、緑のボールはキャットニップ(マタタビ)の香り入りと、猫ちゃんの興味をひきやすい工夫がされています。
土台の中心部には爪とぎがついていて、一石二鳥のおもちゃです♪
好奇心をくすぐる♪『ニャンコロピー(ボックスタイプ)』
こちらは上記と同じシリーズの、箱型タイプのおもちゃです。猫の手が入る程度の小さな穴が空いており、箱の中には赤・青・緑のボールが入っています。
まるでネズミを追い詰めるような気分を味わえる、箱の中でコロコロ動くボールに夢中になりやすいおもちゃです。
こちらも爪とぎがついているので、ボールでワクワク遊ぶもよし、バリバリ爪とぎを楽しむのもよしなおもちゃです。
不規則に動いて飽きにくそう!『キャッチミー イフ ユーキャン2』
初代バージョンを改良し、さらに楽しく遊びやすくなった『キャッチミー イフ ユーキャン2』。
「捕まえてごらん、捕まえられるならね」という意味のネーミング通り、電池でクルクルと羽根が動くことで猫のハンター心をくすぐります。
動きの速度は3段階に設定でき、よりワクワクさせる不規則な動きもできるようになりました。
仕留めケリケリでストレス発散!ペティオ『necoco』けりぐるみ(キャット/フィッシュ/バード)
猫が満足する遊びのコツは、「最後は仕留めさせてあげる」ことです。
追いかけて、捕まえて、仕留めるという狩りの流れを演出してあげることで、猫の狩猟本能を満足させられます。
「けりぐるみ」と呼ばれるおもちゃは仕留める遊びに適しているため、1つ用意してあげるのがおすすめです♪
こちらのけりぐるみは適度な大きさがあり、前足でホールドしながら猫キックを楽しみやすい形状です。
猫ちゃんの興味をひきやすいように、中身にマタタビとシャカシャカと音がするフォルムが入っているところもポイント!
一人遊び用のおもちゃは手作りもおすすめ
気軽に買える100均アイテムや身近にあるものを使って、愛猫のおもちゃを手作りされている方も多くいらっしゃいます。
手作りであれば愛猫の好みに合わせたおもちゃを用意でき、安全な素材やパーツを選んで作れるところがメリットです。
誤飲誤食、首に紐が絡まるなどの事故を起こさないよう配慮し、手作りおもちゃにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ラッキーウマウマなガチャポンおもちゃ
私も昔、愛猫に一人遊びできるおもちゃを作ったことがあります。
材料は、たった4つで簡単に作れます♪
・カプセルトイの空き容器
・容器に穴を開ける道具
・ドライフード
・プラスチック用サンドペーパー(あれば)
作り方をご紹介
カプセルトイの空き容器に、ドライフードの一粒がギリギリ出るくらいの穴を数か所開けます。飼い主さんがケガをしないよう、気をつけて開けてください。もし穴を開けた箇所がギザギザしてしまった場合は、プラスチック製品に使えるサンドペーパーなどでなめらかにしてあげると安心です。
穴を開けたら、あとは中にドライフードを入れるだけ!
愛猫が手で転がすと穴から時々カリカリが出てくるという「ラッキーウマウマ」な知育玩具の出来上がりです。
私の場合は一人遊び用というよりも、子猫時代に食欲が旺盛すぎた愛猫のおやつの代わりに作りました。
穴を開ける作業がやや大変かもしれませんが、ぜひみなさんもお試しください♪
まとめ
ふと思い返してみると、愛猫が1日寝てばかりいることに気づき、ハッとすることがありました。
猫は人間よりも睡眠時間が長い動物とはいえ、室内で一生を過ごす猫たちは「ワクワク」不足になりがちです。
飼い主さんが一緒に遊ぶことが最良ではありますが、愛猫が一人でも楽しく安全に遊べるおもちゃを用意してあげると退屈を解消してあげられます。
一人遊びは目が届かないことが多いので、誤飲誤食やケガなどの事故を起こさないおもちゃを選んであげることが重要です。安全な手作りおもちゃを作ってあげるのもよいですね!
みなさんも、愛猫にワクワクする一人遊び用のおもちゃを用意してみてはいかがでしょうか?