【ペットショップ店員が解説】うさぎの知能はどれくらい?
うさぎと一緒に暮らしていると、どのくらい物事を理解しているのか気になりますよね。
うさぎの知能のレベルを知ることで、より適切な接し方ができるようになるでしょう。
今回は、うさぎの知能レベルについてご紹介した上で、うさぎができることとできないことを明らかにしていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
うさぎの知能は人間に例えると何歳?
ずばり、1歳程度と言われています。
人間の1歳といえば、指差しや泣くことで意思表示ができる年齢です。
さらに、簡単な言葉を何個か覚え、理解しはじめます。
ということは、うさぎの仕草は、飼い主に対しての何かしらの意思表示かもしれませんね。
また、「おやつ」や「部屋んぽ」など、自分の好きなことに関わる言葉なら理解し、覚えている可能性が高いです。
嫌なことをされてもしっかり覚えているので、気をつけましょう。
また、人間に例えると1歳程度ですが、野生のうさぎと人間では求められる能力が違うため、一概に全ての能力が1歳程度とは言えません。
例えば、生死を分ける事態についての理解能力はとても優れています。
餌がある場所や、自分を傷つけてくる相手などに関する情報は、こちらが驚くくらい覚えています。
単純に人間の1歳程度ではなく、能力の種類によっても知能に違いがあると覚えておきましょう。
うさぎの知能を他の動物と比べると?
動物の知能は、EQ(脳化指数)という指標で測れます。
EQとは、各動物の「体重に対して脳の大きさがどれほどか」を示すものです。
一般的に、数字が大きいほど知能が高いと言われています。
ただし、知能にも様々な分類があるため、EQによって一概に動物の知能を比較することはできません。参考程度に留めておいてください。
人間のEQは、0.89です。
人間をトップとして、その他のメジャーな動物を比べてみましょう。
1位:人間(0.89)
2位:イルカ(0.64)
3位:チンパンジー(0.30)
4位:犬(0.14)
5位:猫(0.12)
6位:うさぎ(0.07)
7位:ニワトリ(0.03)
このランキングを見て、イルカの知能の高さに驚きつつも、他は確かにイメージ通りという印象を受けました。
みなさんはどうでしたか?
各動物のEQを知っていると、動物園や水族館に行ったときに動物を見る目が少し変わりますね。
うさぎができること
行動で、意思表示や感情表現ができる
例えば、イライラしているときに足を地面に踏みつけるスタンピングがあげられます。
他にも、ご飯が欲しいときにご飯皿の前で飼い主を見つめたり、撫でてほしいときは飼い主の手におでこをくっつけたりします。
簡単な言葉を覚える
自分の名前や好きなものの単語を覚えます。
「おやつ」や「部屋んぽ」などの言葉に反応するうさぎは多いでしょう。
人を見分ける
人を見て、知っている人物かどうかを見分けます。
特定の人だけに甘えたりするのは、人を覚えている証拠ですね。
しつけができる
トイレの場所や噛み癖に関しては、しつけができる程度に賢いです。
飼い主の感情を繰り返し感じることで、してはいけないことをある程度覚えてくれます。
うさぎができないこと
指示は理解できない
「おうちに帰ろうね」などの指示は理解するのが難しいようです。
そのため、お手などの芸を教えるのもかなり難しいと言えます。
時間が経ってからのしつけはできない
飼い主さんがいない間にいたずらをして、帰ってきた飼い主さんに見つかり叱られる、というような場面はよくありますが、うさぎはなぜ怒られているのかを理解できません。
いたずらを見つけた際は、その瞬間にダメであることを教えましょう。
うさぎの知能の伸ばし方
話しかける
人間の赤ちゃんにたくさん言葉をかけるように、うさぎにも言葉をかけてあげましょう。
撫でるとき、おやつのとき、掃除のときなどにそれぞれ同じ言葉をかけることも有効です。
例えば、撫でるときは「ふわふわだね」「かわいいね」「おいで」など複数の言葉をかけるより「かわいいね」の一つに統一すると、行動と結びつき言葉を覚えてもらいやすいでしょう。おやつのときは「おやつだよ」、掃除のときは「掃除するよ」など、一つずつ言葉を決めて発してみてください。
また、言葉によって声のトーンを変えると、うさぎに感情が伝わりやすいです。
例えば、褒めてあげるときは高めの声にする、などです。
言葉や声のトーンを駆使して、たくさんの言葉を聞かせてあげてください。
おもちゃで遊ばせる
おもちゃ遊びも、知能を伸ばすために有効です。
ペット用のおもちゃには、転がしたら音が鳴るものや、様々な触り心地のものがあります。
飼い主が一緒に転がしあったり、引っ張りあったりして遊びましょう。
その際にも、しっかり声をかけながら遊んであげてくださいね。
おやつ探しをさせる
おやつ探しは、うさぎの記憶に残りやすいので効果的です。
うさぎは、食に関することにとても高い記憶力を発揮します。
そのため、おやつ探しをさせてあげて、そのあとにおやつを食べさせることで記憶力を刺激してください。
具体的には、飼い主の手の中やぬいぐるみの下におやつを隠したりして、うさぎに探してもらいます。うさぎが見つけたら、しっかり褒めてあげましょう。
ペットショップには、「フォージングトイ」と呼ばれる、おやつ探し用のおもちゃも多く売られています。
うさぎ用でなくても、小動物用のものであれば大丈夫です。
実際に、私の勤めるペットショップではフォージングトイの『よろよろボール』を使ってうさぎと遊んでいますよ!
まとめ
いかがでしたか?
うさぎと意思疎通して、一緒に楽しむことができる生活はとても素敵ですよね。
飼い主がうさぎの知能を正しく理解し、適切に接してあげることでお互いへの理解が深まることと思います。
本記事を参考にして、うさぎと仲の良い素敵な関係を築いてくださいね。