うさぎの足ダンをやめさせたい!落ち着かせる方法や騒音対策も紹介
うさぎの足ダンに悩んでいる飼い主さんはいませんか?
足ダンとは、足を踏み鳴らす行為のこと。
正式名称はスタンピングですが、足を「ダン!」と踏み鳴らす様子から「足ダン」と呼ばれています。
今回は、そんなうさぎの足ダンについてまとめました。
足ダンは何のためにするのか、放っておいてもよいのかといったことから、足ダンを落ち着かせる方法やすぐにできる騒音対策まで徹底解説します。
この記事を参考に、うさぎの足ダンについて考えてみてくださいね。
うさぎの足ダンとは
まずは、うさぎがどのように足ダンをするのかお伝えします。
また、性格や年齢と足ダンの頻度に関係性があるのかどうかも知っておきましょう。
うさぎが足ダンをする方法
うさぎは足ダンをするとき、後ろ足を踏み鳴らします。
このとき、前足や身体は動かしません。前足でしっかりと踏ん張り、後ろ足を床にたたきつけるイメージです。
うさぎは後ろ足の筋肉が非常に発達しているため、後ろ足だけで大きな音を出せるのです。
足ダンの音は足をたたきつける強さによって異なり、強いときには人がびっくりしてしまうほど大きな音が出ます。
うさぎは足ダンの強さによって、感情や危険度を表現していると言われています。
あまりに大きい音で足ダンをするときには、うさぎの様子をよく見てみるとよいでしょう。
うさぎの足ダンは性格と関係がある?
すべてのうさぎが足ダンをするわけではありません。
のんびりした子や穏やかな子は、足ダンをあまりしないようです。
一方、神経質な子やおこりっぽい子には、足ダンが多く見られます。
うさぎの性格のほかに、飼育環境も足ダンに影響をおよぼします。
もともと神経質な子でも、ストレスのない環境で暮らしていると足ダンをあまりしません。
逆に、穏やかな性格の子でもストレスの多い環境で暮らしていると、足ダンを頻発するケースもあるようです。
うさぎの足ダンは年齢と関係がある?
個体差はありますが、思春期に入ると足ダンは増える傾向があります。
うさぎの思春期は、自分の縄張りを意識し始めるときです。自己主張もするようになり、飼い主さんに対して反抗的な態度を見せることもあるでしょう。
早い場合、うさぎは生後3~4ヶ月頃から思春期に入ります。
とくに意味もなく足ダンをする、あるいは足ダンの回数が突然増えた場合は、思春期が影響しているのかもしれません。
年を重ね思春期が過ぎると、足ダンは落ち着いてくるようです。
また、思春期が落ち着きつつある6ヶ月~1歳頃は、避妊手術や去勢手術に適した時期です。
手術を行うことで、行動が穏やかになり足ダンが落ち着くこともあります。
うさぎは足ダンでどんな感情を伝えている?
足ダンは、うさぎ特有のコミュニケーション術です。
野生のうさぎは足ダンをすることで、仲間に危険を知らせます。
一方、飼いうさぎの場合は、足ダンを通して飼い主さんに自分の気持ちを伝えているようです。
ここからは、うさぎが足ダンを通して、どのような感情を飼い主さんに伝えているのかを紹介します。
警戒・恐怖
うさぎは、「危ない!」「逃げろ!」といった警戒のメッセージを足ダンで伝えます。
きっかけとなるのは、聞きなれない音や不快なにおいなどです。そのような感覚を察知し恐怖を覚えると、警戒心から足ダンをします。
工事や打ち上げ花火の音、ほかの動物が近づいたときのにおいなどに警戒心をあらわにする子もいるようです。
不満・怒り
うさぎは、以下のような不満や怒りの感情を足ダンで伝えることがあります。
・おなかがすいた!
・ごはんの量が少ない!
・ごはんがいつもと違う!
・抱っこされたくない!
・爪切りがいやだ!
・ケージに戻りたくない!
怒っているときは、足ダンをしながら低めの声で鳴くこともあるようです。
催促
うさぎは足ダンによって、飼い主さんに以下のような要求をしている場合もあります。
・遊んで!
・食事が遅いよ!
・さみしいから来て!
・トイレの掃除をして!
自分の要求を伝えたいときに、飼い主さんが近くに来てくれるまで連続で足ダンをする子も多いようです。
うれしさ
うさぎにとってマイナスの感情を伝えることが多い足ダンですが、うれしさを表現することもあるようです。
うれしくて興奮しているときの足ダンは、遊んだりジャンプしたりしているときに思わず足を踏み鳴らしたと考えられます。
そのほかのシーンとは明らかに異なるので、すぐに見分けがつくでしょう。
うさぎの足ダンを放っておくとどうなる?
うさぎの足ダンを放っておいてよいのか、気になる飼い主さんも多いでしょう。
そこで、うさぎの足ダンを放っておくとどのようなことが起こり得るのかをお伝えします。
騒音で飼い主さんが睡眠不足になるかも
うさぎは、夕方から夜間、そして明け方から朝にかけて活発になる動物です。
そのため、飼い主さんが寝ているときに「遊んで!」「おなかがすいた!」などの感情を足ダンで伝えることも少なくありません。
毎日のようにうさぎに睡眠を邪魔されると、寝不足になってしまう飼い主さんもいるでしょう。
また、集合住宅に住んでいる飼い主さんの中には、うさぎの足ダンのせいで近所から苦情を受けたケースもあるようです。
ソアホックなど病気になる恐れも
うさぎの足ダンを放っておくと、ソアホックという足の裏の病気になることもあります。
ソアホックとは、足の裏の被毛が抜け、炎症や潰瘍を引き起こした状態です。
ソアホックになっていても足ダンを続けてしまい、さらに悪化させてしまうケースもあるようです。
足ダンを頻繁にするうさぎは、足の裏の毛が抜けていないかこまめにチェックしてあげるとよいでしょう。
また、まれではありますが、足ダンが原因で骨折することもあります。
うさぎの骨はもろく折れやすいため、足を打ちつける衝撃で折れてしまうこともあるそうです。
うさぎの足ダンを落ち着かせる方法
足ダンはうさぎのコミュニケーション方法でもあるので、完全にやめさせる必要はないでしょう。
しかし放っておくと、飼い主さんやうさぎ自身に悪影響をおよぼす可能性があります。
そのため、うさぎの足ダンが落ち着くような対策を講じることをおすすめします。
うさぎの足ダンには冷静に対応しよう
うさぎがしつこく足ダンをすると、飼い主さんもイライラしてしまいますよね。ときには大きな声をあげて怒りたくなることもあるかもしれません。
しかし、足ダンがうるさくても怒らないでください。
なぜなら、飼い主さんが感情的に怒ってしまうと、うさぎとの信頼関係が崩れてしまうこともあるからです。
飼い主さんは冷静に対応することを意識しましょう。
うさぎが足ダンをする原因を探ろう
うさぎの足ダンをやめさせたいのなら、まずは足ダンをする原因を探ることが大切です。
うさぎがどのようなタイミングで足ダンをするのか観察してみてください。
それに加え、ケージのレイアウトや食事内容を変えていないか、聞きなれない音がしていないかなど、飼育環境の変化についても考えてみましょう。
さらに、抱っこや爪切りなどイヤなことを無理やりしていないか、ケージの外に出して遊ばせているか、うさぎの気持ちの面にも寄り添いながら原因を探ってみるとよいでしょう。
原因かも……と思うものを取り除いてみよう
うさぎの足ダンの原因がなんとなくわかったら、原因と思われるものを取り除いてみましょう。
聞きなれない音が気になるようなら静かな部屋に移動させる、抱っこを嫌がるようなら飼い主さんからのアプローチを避けるなど、うさぎが嫌がったり不安に感じたりする環境や行動をできるだけ避けてみてくださいね。
ケージカバーをかけてみよう
原因を探ってみたけれどイマイチ効果がない場合は、ケージカバーをかけてうさぎの気持ちを落ち着かせるのもひとつの方法です。
ペットのうさぎは、地下の穴の中で暮らすアナウサギから品種改良されています。
そのため、狭くて暗い場所だと落ち着く傾向があるのです。
ケージ全体を暗くすることで、イラ立つ気持ちを落ち着かせることができるかもしれません。
うさぎの足ダンでお悩みの飼い主さんは、試してみてくださいね。
うさぎの足ダンがうるさい場合の対策方法
うさぎが夜間から早朝の時間帯に多く足ダンをする場合、近所迷惑になっていないか心配になりますよね。
そのような場合は、あらかじめ騒音対策を講じておくと安心でしょう。
ケージを防音効果のあるシートやクッション性のあるマットの上にのせておくと、足ダンの音が響きにくくなります。お風呂用の発泡スチロールマットや厚みのあるフロアマットなどを活用するのもよいでしょう。
ケージ内にマットを敷くのも、騒音対策になります。かじったり繊維を飲み込んだりする危険性もあるため、十分に注意してくださいね。
無視すべきうさぎの足ダンとは?
足ダンによっては、無視したほうがよい場合もあります。
というのも、飼い主さんがうさぎの足ダンに構いすぎると、うさぎがわがままになってしまうからです。
例えば、遊んだ後やごはんをあげた後、真夜中の足ダンは、無視してもOKでしょう。
しつこい足ダンに毎回構っていると、「足ダンをすると飼い主さんが来てくれる」とうさぎが学習してしまいます。
そうなると、飼い主さんが来てくれるまで足ダンをする、ケージから出してくれるまで足ダンをするといった問題行動につながってしまうのです。
こういった行動が習慣になると、やめさせることは難しくなります。
飼い主さんは、うさぎが足ダンをするからといってすぐに駆けつけるのではなく、ときには無視する勇気も大切です。
まとめ
うさぎの足ダンは、コミュニケーションのひとつです。
足ダンをきっかけに、愛うさぎの気持ちを想像してみましょう。
愛うさぎの気持ちに寄り添うことで、今以上に絆を深めてくださいね。