うさぎの多頭飼いで注意すべきことは?始める方法や性別による違いも
単独行動を好み縄張り意識が強いうさぎは、1羽での飼育が基本です。
しかしうさぎを飼っているとその愛らしさにもう1羽飼いたいなと思ったり、仲睦まじいうさぎに憧れたりすることもありますよね。
そこで今回は、うさぎの多頭飼いに注目しました。
多頭飼いを始める方法やコツ、性別による相性の違いなどについてもまとめています。
うさぎの多頭飼いを成功させたいと考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
うさぎの多頭飼いを始める方法
うさぎの多頭飼いを始める場合、すでに1羽飼っている飼い主さんが、新しくもう1羽飼い始めるケースが多いようです。
この場合、どのようにお互いのうさぎを慣らしていけばよいのでしょうか。
顔を見せないでお互いのにおいに慣れさせる
まずはお互いの姿を見せずに、においでお互いの存在に気づかせ、慣れさせます。
今まで自分のテリトリーだったところに新しいうさぎが入ってくると、先住うさぎの警戒心が強くなり、トラブルになりやすいもの。
最初の数日から1週間は、ケージの間に仕切りをしたり、ケージにカバーをかけたりして、お互いの姿を見せないようにしましょう。
ケージ越しに顔合わせをする
顔を見せない段階で、どちらのうさぎも警戒することなくリラックスしているようなら、ケージの中に入れたまま、2羽のうさぎを対面させます。
無理のない短時間から始めるのがおすすめです。
ケージ越しの対面でも、興奮したりケンカをしたりする場合があります。
危険だと思ったら、すぐにカバーをかけるなど対応しましょう。
最初は興奮していたうさぎも、数日経つと落ち着いてくるケースもあるようです。
ケージの外で顔合わせをする
ケージ越しに顔合わせをしても、とくに問題がないようなら、いよいよ直接顔を合わせる段階です。
ケージの扉を開けて、うさぎが自分から外に出られるようにしてあげましょう。
だっこして外に出すと、別のうさぎがいることに驚いてパニックになってしまうことも考えられます。
そのためうさぎが自分から出られる環境を作るのがおすすめです。
もしケンカをしてしまってもすぐに対応できるよう、飼い主さんは目を離さないようにします。
トラブルがないようなら5分程度でケージに戻してあげましょう。
顔合わせの時間を伸ばしてみる
顔合わせの時間を5分から10分、10分から15分と、5分ずつ伸ばしてみます。
最初は問題なく過ごしていた場合でも、突然ケンカを始めることもあり得ます。
うさぎを直接会わせているときは、目を離さないでくださいね。
30分くらいトラブルがなく一緒に過ごせれば、とりあえずひと安心です。
うさぎを多頭飼いするときのコツ
ケージはそれぞれのうさぎに用意する
うさぎを多頭飼いする場合でも、1羽にひとつケージを必ず用意します。
給水ボトルやエサ入れ、牧草フィーダーなどもそれぞれ専用のものが必要です。
うさぎは縄張り意識の強い動物なので、狭くても自分だけのスペースを用意してあげることが大切。
自分だけのテリトリーをもつことで、ストレスなく過ごせるでしょう。
ケージのレイアウトを工夫する
うさぎを多頭飼いするとき、ケージは横並びに置くのが一般的です。
しかしスペースがない場合には、収納棚などに上下にケージを配置してもOK。
ただし扉をきちんと閉める、不安定にならないようにするなど安全面を徹底し、思わぬケガにつながらないように気をつけてください。
2羽の相性がよくない場合は、別々の部屋にケージを置くのがベストです。
別々の部屋に置くのが難しい場合には、お互いの姿が見えないようにケージを離してレイアウトするなど工夫しましょう。
先住うさぎを優先させる
新しくうさぎが来ることで、先住うさぎの暮らしは一変してしまいます。
不安や恐怖などを感じて、食欲が落ちたり軟便になったりすることもあるようです。
先住うさぎに、今までと変わらぬ愛情を感じてもらうためにも、ごはんや遊びの時間は先住うさぎを優先させるようにしましょう。
新入りうさぎへのスキンシップは、先住うさぎから見えないところで行うとうまくいきやすいです。
新入りうさぎも新しい環境に不安やストレスを抱えているので、飼い主さんの愛情をたっぷり注いであげてくださいね。
うさぎの多頭飼いに性別は関係する?
オスとオス
一般的に最も相性が悪いといわれるのがオス同士の組み合わせ。
オスは縄張り意識が強いため、ケンカや威嚇をしやすいのです。
オス同士を多頭飼いする場合には、去勢手術を行うと比較的穏やかに暮らせるようですよ。
最初は仲良くしていたのに、時間が経ってからマウンティングが見られるようになったケースもあります。
繁殖以外で行うマウンティングは、縄張りや自分の優位性を知らしめたいときに行うもの。
マウンティングされたうさぎにもストレスがたまってしまいます。
ケンカ以外にも、このような行動がないか気をつけて見ておきましょう。
オスとメス
スとメスを多頭飼いするときに気をつけることは繁殖です。
うさぎは生後4か月頃から年中妊娠可能な動物。
また交尾が刺激となって排卵する仕組みなので、あっという間に繁殖してしまいます。
オスとメスを一緒に飼育する場合には、必ず去勢手術や避妊手術を行いましょう。
去勢や避妊をしないと繁殖し続け、「多頭飼育崩壊」になることもあるようです。
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メスとメス
比較的相性がよいのは、メス同士の組み合わせです。
けれどもなかには、激しいケンカをしたりマウンティングをしたりするうさぎもいます。
メス同士なら絶対大丈夫と過信することなく、それぞれの性格や相性を確認しましょう。
うさぎの多頭飼いが成功するポイントはうさぎの相性
性別による特性はあるものの、うさぎの多頭飼いが成功するポイントはそれぞれのうさぎの性格や相性による部分が大きいです。
「血縁関係があるうさぎや、赤ちゃんの頃からずっと一緒に過ごしているうさぎなら大丈夫なのでは?」と考える人もいるでしょう。
しかしうさぎは、生後4か月から6か月頃になると縄張り意識が芽生えてくるため、血縁関係があっても相性がよくない場合もあります。
また種類によって多頭飼いのしやすさに違いがあるわけでもありません。
さらに飼い主さんがどんなにがんばっても、多頭飼いがうまくいかない場合もあります。
このようにうさぎの多頭飼いができるかどうかは、血縁関係や種類、飼い主さんの努力によって決まるのではなく、うさぎの相性によって決まるのです。
まとめ
うさぎの多頭飼いが成功するかどうかは、うさぎ同士の相性によります。
飼い主さんができることは、お迎え前にしっかりと性格を見極めることと、手順を踏んで慎重に顔合わせを行うこと。
相性が悪い場合のことも、頭に入れておく必要があります。
多頭飼いをすると、飼い主さんの負担も大きくなります。
すべてのうさぎをきちんとお世話できるのかじっくり考えて、多頭飼いを始めてくださいね。