猫ちゃんに長生きしてもらうためにも…猫ちゃんのお食事注意点

みなさんは「猫ちゃんのために手作りご飯を作ってあげればもっと健康になってくれそう」と、手作りごはんにチャレンジしたことはありますか?
また、猫ちゃんがいつものキャットフードをたべてくれなくて困ったことはありますか?

今回は、「猫ちゃんのための手作りご飯」についてや「猫ちゃんに飽きずにキャットフードを食べてもらう工夫」をご紹介します。

手作りご飯は良い?

ペットフードではなく「手作りご飯」が健康に良さそうだと言われる理由は、原材料がわかったり、飼い主さんが栄養バランスを考えることができたり、何より手間暇をかけることでペットに愛情を与えている感覚が増すことが挙げられます。
ですが本当に栄養バランスが整っているかは疑問です。

人間の栄養バランスの感覚と猫の栄養バランスは全く違います。
猫に関するきちんとした知識が必要で、人目線で身近な食材を組み合わせただけでは、猫が必要なカロリーや栄養素を満たすご飯を作ることはとても難しいでしょう。

猫に野菜は必要ない!?

愛犬の手作りご飯といえば、ビタミン補給に野菜をトッピングしたりします。
昔から人間のパートナーとして生活してきた犬は、人間の食べ残しをもらっていたりしたおかげで、ある程度、肉類以外のものを消化し、栄養とする雑食な能力を身につけているようです。
ですので手作りご飯で野菜を取り入れることは問題がありませんし、ビタミン補給になります。

ですが猫は人間に飼われることは少なく、ずっと完全な肉食動物として生きてきました。
そのため、肉以外のものを消化できるような酵素を体内にほとんど備えていないのだと言われています。
「炭水化物からエネルギーを」「ビタミンやミネラルといえば野菜から」というのは人目線のイメージで、猫はエネルギーをたんぱく質から、ビタミン・ミネラルを動物性の食品から摂ります。
その証拠に、犬が体重1キロあたりにつき4.8gのたんぱく質を必要とするのに対し、猫は体重1キロあたり7gのたんぱく質が必要だと言われています。
猫にとって最適な食事をあげるとすれば、野菜や穀物などの栄養を取らせるのではなく、鳥やネズミなど生きていた動物を丸ごと食べさせることだそうです。
しかしご家庭ではいくら栄養バランスが取れているからと、丸ごと生き物を用意し続けることは大変でしょう。

キャットフードは総合栄養食

日本のペット業界は繰り返されるペットブームと共に進化し、餌の技術も向上しています。
そのため市販のキャットフードは猫に必要な総合栄養素をよく含んでいるそうです。
ですので、もし健康で長生きできる食生活を送らせてあげたいと思ったら、猫ちゃんには手作りご飯よりも信頼できるメーカーさんのキャットフードをあげることが良いでしょう。
手作りご飯は工夫次第で猫ちゃんの食いつきや味の好みを満たすことができますが、栄養面では偏りがあるので、猫ちゃんが気に入って手作りご飯しか食べなくなってしまうと大変です。
健康を考えると手作りご飯を食べさせたくなる気持ちはわかりますが、キャットフードの方が猫にとって健康に良いようです。
高齢になると食べる量が減るので、ますますキャットフードの方が少量で総合的に栄養が取れるのでおすすめします。

「それでも手作りご飯をあげたい…」という方は、1週間に一度くらいにして、完全に手作り食を与え続けることは控えた方が良さそうですね。

猫がグルメな理由と、健康ご飯を食べ続けさせるには

キャットフードを与えるにしても、猫は好き嫌いが激しく、グルメな生き物だと言われています。いつも通りに同じ餌をあげたのに今日は食べてくれない、なんていうことを経験したことがある飼い主さんは多いのではないでしょうか。どんなに高級な餌や好みの餌をあげても、突然食べるのをやめて残したりする「食べムラ」や「食べ飽き」が猫にはあります。
食べムラの原因は、食べ物に対する好奇心と警戒心が関わっています。

「ネオフィリア」という言葉を聞いたことはありますか?猫の習性の一つで、「新しいものを好む」ことです。餌の形状や食感、舌触りが異なるものを急に求め出すことがあり、いつも食べていた餌を食べなくなることがあります。

「ネオフォビア」という習性もあります。猫は神経質な生き物なので、初めて食べる物に対して何が起こるかわからないという警戒心をもち、口にしないことがあります。また、一度何かを食べて嘔吐してしまったりよくない経験があると、そのトラウマからその食べ物を食べなくなることがあります。

食べ飽きの原因は、食べ物の栄養バランスが原因です。猫は食べ物に自分にとって必要な栄養が含まれているかどうかを見分ける能力があるそうです。必要な栄養分が足りない同じものを毎日食べ続けさせていると栄養が不足していることから口にしなくなることがあるようです。

猫の「食べムラ」と「食べ飽き」を解決するためにはキャットフードの工夫が必要です。食欲を刺激してあげるためにはどうしたら良いのでしょうか。

結論を言うと、猫が好む味で、栄養バランスが最適で異なる種類の形状や食感、舌触りの餌をローテーションしてあげることが出来れば、「食べムラ」や「食べ飽き」を解決することができます。あなたのお家の猫ちゃんの好みにあった餌をあげるには飼い主さんは口コミ評価でフードを選ぶのではなく、実際に様々な餌を食べさせて判断することが必要です。いくつか餌を交換し、どんな味を好むのか(マグロなどの魚系なのか、チキンなど肉系なのか)、どんな食感を好むのか(カリカリした食べ応えのあるドライフードなのか、水分量の多い柔らかなウェットフードなのか)、傾向を見つけてあげましょう。

また、猫は匂いに敏感です。餌の匂いは食欲に関係しているので、栄養価の高いドライフードに匂いが強いウェットフードを少量混ぜたりすると良いでしょう。冷蔵庫から出した冷えたフードは匂いが少なかったり食感が悪い場合があるので、少しレンジで温めてあげると食欲が増すかもしれません。猫舌、と言う言葉通り熱いものは苦手ですが、人肌程度のあたたかさがベストだそうです。

少しずつの「変化」と「いつも通りの安心感」を

餌をいろいろと切り替えてみることが大事だと述べてきましたが、「食べムラ」「食べ飽き」があっても神経質な猫は、ちょっとした餌の変化が気になって食べなくなることもあります。
新しい餌に切り替える時は前の餌に少しずつ新しい餌を混ぜて行き、突然味が変わったと感じさせないように気をつけましょう。
環境の変化にも敏感なので、餌の容器を置いてある場所や容器の周辺を変えてしまうとストレスを感じ、口をつけるのをやめることがあります。
餌の容器の位置は変えず、容器自体の高さや深さも食べやすいもののままにしておくことが良いでしょう。
また、新しい餌を食べないからとずっと好きな餌ばかりを与え続けると余計に偏食になってしまうので、猫に「飼い主は好きなものをすぐにくれる」と思わせないよう上手に餌の切り替えを行いながら、猫ちゃんの年齢に合わせた餌をあげることで、健康を守ってあげましょう。

まとめ


いかがでしたでしょうか?健康で長生きしてもらうためには飼い主さんの努力が必要ですね。
手作りご飯の内容や与え方を見直したり、グルメなお家の猫ちゃんに合うキャットフードを見つけてあげてくださいね。