ヒョウモントカゲモドキの選び方と必要な飼育グッズ
狭いスペースでも、1人暮らしでも飼えるペットとして人気が高い『ヒョウモントカゲモドキ(レオパレードゲッコー/レオパ)』
我が家でも子供が迎えたがっていたものの小学生になるまでは我慢させる予定でしたが、爬虫類専門店のスタッフさんから「お子さん1人で基本的な世話はできると思う」と助言をもらったこともあり、思い切ってお迎えしてみました。
迎えてまだ2週間ですが、今のところ4歳の娘でも普通に世話ができており、お子さんのいるご家庭の初めてのペットにも最適なのでは?と感じています。
今回は、我が家にやってきてくれた『ヒョウモントカゲモドキ』の飼育環境と、爬虫類専門店でアドバイスされた個体の選び方、我が家の犬、猫などの他の動物との同居についてご紹介します。
ヒョウモントカゲモドキってどんな生物?
「トカゲ」と名前に入りますが、『ヒョウモントカゲモドキ』はトカゲではなくヤモリの仲間に分類されます。
トカゲとヤモリは昼行性と夜行性、雑食と肉食という違いがあり、ヒョウモントカゲモドキは野生の環境下では夜間に狩りに出て、小型のトカゲや昆虫を食べて暮らすそうです。
肉食なのでフトアゴヒゲトカゲやイグアナのように野菜を食べることはできないのですが、本来はヤモリにはないはずのマブタがあり、まばたきやウィンクができることから表情が豊かに見えて可愛いという特徴を持ちます。
体色(モルフ)が豊富なのもヒョウモントカゲモドキの人気の理由で、我が家がお迎えしたボールドストライプと呼ばれるメジャーな品種です。
カラーによってヒョウモントカゲモドキの価格はかなり異なり、ギャラクシーなどの希少品種は5万円以上の値がつくことも珍しくありません。メジャーな品種は1万円前後で販売されています。
体も小さく成長しても20cm程度にしかならないところも人気の理由ですが、寿命は10~15年と比較的長いため、お迎えする時は先々のことも考える必要があります。
初めてのお迎えでチェックして欲しい!初心者におすすめの個体とは?
犬や猫をブリーダーさんやショップからお迎えする場合、月齢の低い子の方が需要が高い傾向がありますよね。
少しでも長く一緒に暮らせる子を希望すると月齢の低い子を迎えたくなりますが、『ヒョウモントカゲモドキ』の場合、初心者に赤ちゃんの飼育は難しいそうです。
爬虫類専門店のスタッフさんによると、初回の脱皮でうまく皮が脱げずに死んでしまう個体も存在し、1度も脱皮をしていない赤ちゃんの場合、初心者の飼い主さんでは脱皮の手助けが難しいかもしれないとのことでした。
また、昆虫しか食べない子や人工フードでも食べる子といった個体差もあるため、餌は何を食べるのかも確認しておいた方が無難です。食事の嗜好は生まれつきのものだそうで、人工フードを食べない子は飢えても食べないケースが少なくないと言います。
犬や猫のように好き嫌いではなく、人工フードを食べ物と判断できないことから口にしないため、お腹が空けば食べるだろうと楽観できないのです。
我が家は体色や品種には全くこだわりがなかったので、重要視したのはストレスに強くて何でも食べられる子かどうかという2点だったので、何でも食べて大食いの生後2か月の『ヒョウモントカゲモドキ』を迎え入れました。まだまだ尻尾も細めなのが可愛いですね。
迎え入れて2週間がたちましたが、現在はこちらのフードを与えています。
1日に合計で2㎝程度、ピンセットでつまんで食べさせるのですが、もう少し成長したら食事は毎日与えなくても十分なのだそうです。
■餌は、ピンセットでつまんで食べさせます。
ハンドリングはどの個体でもできるの?
■4歳の娘がハンドリングしている様子です。
『ヒョウモントカゲモドキ』といえば、手の上に乗せられるハンドリングができる爬虫類としても知られていますよね。
このハンドリングができるかどうかも、生まれつきの性格に左右されるのだそうです。
私と娘はお迎えした子に出会うまで爬虫類専門店とペットショップを合計3件回ったのですが、神経質で臆病な子は今後人馴れしない可能性もあると、どのお店でも言われました。
個体によって性格の差もかなりあるようで、我が家の『ヒョウモントカゲモドキ』はお店に来た初日から人に馴れていて、態度も大きかったそうです。
もちろん馴れていない子と少しずつ仲良くなるというのも素敵ですが、触れ合いができる子と暮らしたいという場合は人馴れ済みの個体を迎えることをお勧めします。
ちなみに我が家のヒョウモントカゲモドキは迎えた当日と次の日はシェルターにこもりきりでしたが、3日目からはケージに手を入れると乗ってきてくれました。
ヒョウモントカゲモドキの飼育グッズ
■我が家のヒョウモントカゲモドキのハウスです。
ヒョウモントカゲモドキの飼育で必要なのは、ケージ、床材、シェルター、水入れ、暖房器具の5点です。
水槽(ケージ)
我が家ではケージは45㎝のスリムサイズのガラス水槽を使用しています。
この水槽はもともとチェリーシュリンプの飼育に使っていたのですが、繁殖しすぎてメダカの水槽や睡蓮鉢に放したため、空になったものです。
床材
床材は主人の好みでこちらのウォールナッツサンドを使用していますが、ペットシーツやキッチンペーパーでも問題はなく、掃除のしやすいものを選ぶと良いそうです。
シェルター
シェルター
シェルターは現在、娘がレゴで作ったものと、ヤシの実の殻を使ったものの2つが入っています。
しっかり囲まれているヤシの実のシェルターを寝床に、レゴのシェルターをトイレに決めているようで、だいたい娘が作ったシェルターをどかすと排泄物が落ちています。
ヤシの実のシェルターは上のものを使っているのですが、脱皮をする時にはこのような滑らかなシェルターではなく、ゴツゴツしたものに取り換えるようにお店でアドバイスを受けました。
脱皮をする時に自分の口を使って器用に脱ぐ子と岩肌などに体を擦りつけて皮を脱ぐ子がいるそうで、我が家に来た子は後者なのだそうです。
怪我をしないように滑らかなシェルターが良いだろうと思ったのですが、脱皮用のシェルターも用意しておこうと思います。
水入れ
水入れはこちらを使用しています。
パネルヒーター
ヒョウモントカゲモドキは適正気温は25~30℃とされており、初夏から秋口にかけては人間が快適だと感じる室温で飼育が可能です。
そのため現在は使っていないのですが、秋に備えてこちらのパネルヒーターを用意しています。
我が家ではガラス水槽を使っているので、冬場はこれに加えてバスキングライト(爬虫類の身体の温度をあげるためのライト)を使用するかもしれません。
しかしプラスチックのケージを使う場合は、パネルヒーターだけで十分適温に保てるそうです。他の爬虫類に比べると、温度管理が非常に楽なのも魅力ですよね。
他の動物と同居はできるの?
■愛犬とヒョウモントカゲモドキの仲はいったいどうなるでしょうか…。
『ヒョウモントカゲモドキ』を迎えるにあたって、一番心配したのが愛犬と愛猫の存在がストレスにならないかということでした。
我が家の愛犬は庭でヤモリを食べていたこともあるので、『ヒョウモントカゲモドキ』を餌だと認識する可能性が高く、愛猫にとっても本能的に小型の爬虫類は狩りの獲物になるはずです。
そのため当初は寝室などで隔離して飼育する予定だったのですが、誰もいない場所は室温管理がしにくいことから、リビングに隣接した和室で飼育して様子を見ることにしました。
愛犬も愛猫も音がするとケージの方を見るので他の生物がいることは気づいているのですが、全く『ヒョウモントカゲモドキ』には興味がないようで、娘がケージの掃除をしたり餌を与えていても無反応です。
『ヒョウモントカゲモドキ』の方もケージの前を愛猫が通っても何とも思わないようで、隠れもせずに水入れを眺めていたりします。
必ずしもどのワンちゃんや猫ちゃんとも同居させて大丈夫とは言えませんが、基本的にケージから出ないこともあり、脱走にさえ気をつければヒョウモントカゲモドキは他の動物と一緒に飼育が可能なようです。
まとめ
まだ迎えて2週間しか経っていませんが、すっかり新しい環境にも慣れた様子でくつろいで過ごしてくれている我が家の『ヒョウモントカゲモドキ』。
「ちゃんとお世話ができるの?」というのは子供がペットを欲しがった時に親子の間で交わされる定番の問答ですが、爬虫類はお世話をされすぎるとストレスになってしまうため、構いすぎにさえ気をつければ子供でも十分に飼育できる生物だと感じます。
1人暮らしの方や子供のためにペットを迎えてあげたいと考えているご家庭に、ヒョウモントカゲモドキはとてもお勧めですよ。