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犬の肝臓にいい食事とは?肝臓病の原因やリスクについても解説

肝臓は身体の中でも、生きるために必要なエネルギー代謝や解毒機能など、重要な役割を果たす臓器です。

再生能力も高く、優れた臓器の一つですが、さまざまな原因で肝臓病に罹ることもあります。

肝臓病と診断される症状が現れた時点では、既に進行している場合も少なくありません。これは恐ろしい病気です。

そこで今回は、「犬の肝臓に良い食事とは?」というテーマで、犬の肝臓に良い食品や食事のポイントについてお話ししたいと思います。

また、肝臓病の原因や症状についても紹介しますので、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

犬の肝臓病の原因とは?

犬の肝臓病はさまざまな原因によって引き起こされることが分かっています。以下でそれぞれの原因について解説していきます。

・薬や麻酔

薬や麻酔によって肝臓に負担や損傷が生じることがあります。特に、「アセトアミノフェン」といった薬物は肝臓に影響を与えることが知られています。

・感染症

感染症に罹ることで肝臓に影響が及ぶ場合があります。代表的な例としては、レプトスピラ症が挙げられます。

この感染症はワクチンだけでは完全に予防することができません。汚染された川など細菌が多い環境には近づかないようにしましょう。

また、口腔内の細菌感染やアデノウイルス感染も肝臓病の原因とされています。

・病気

先天性門脈シャントや門脈低形成などの遺伝性疾患により、肝臓に影響を及ぼします。

先天性門脈シャントは肝臓に栄養を供給する血管が異常な形をしている病気であり、門脈低形成は肝臓に栄養を供給する血管の数が少ない病気です。

・食事

栄養失調や不適切な食事は肝臓病の原因となることがあります。

ビタミンやミネラルの不足、または高脂肪な食事の過剰摂取は肝臓への負担を増やし、病気のリスクを高める可能性があります。

基本的には肝臓そのものが悪いわけではなく、他の病気が原因で肝臓に負担や損傷が生じることが多いです。

犬の肝臓の機能について

犬の肝臓は、身体の中で重要な役割を果たす必要不可欠な臓器の一つです。

例えば、消化された栄養素(タンパク質・炭水化物・脂質など)は肝臓に輸送され、エネルギー源や必要な栄養素に変換されます。

また、肝臓は有害な物質を分解、変換、排泄することにより、体内の毒素を除去する解毒機能も担っています。

さらに、肝臓は体内の栄養素やビタミンの貯蔵場所としての機能も持っており、ビタミンA・D・B12、鉄、ミネラルなどを貯蔵し、必要に応じて放出する働きもあります。

犬の肝臓は、栄養素の代謝や解毒、栄養の貯蔵と放出など、多くの重要な機能を持っています。

犬の代表的な肝臓病

犬が罹る代表的な肝臓病についてご紹介します。

・肝炎

肝細胞がウイルスや細菌感染、薬物や毒物摂取などによって炎症を起こし、以下のような症状を引き起こす病気です。

食欲不振、嘔吐下痢、黄疸、倦怠感、尿異常などが見られます。

・門脈シャント

肝臓に流れる血液が正常な経路を迂回してしまう病気です。主な原因は基本的に先天性の遺伝ですが、先天性でない場合には肝障害が原因となることもあります。

症状としては、食欲不振、体重減少、ふらつき、痙攣、嘔吐下痢、倦怠感、尿の異常などが現れます。

・脂肪肝

肝臓の脂肪蓄積が過剰になる状態で、肥満や運動不足、栄養失調などが原因です。症状は軽度から重度まであり、食欲不振、嘔吐、腹痛、倦怠感、尿の異常、肝臓の拡大などが現れることがあります。

これらの肝臓病は犬にとって重大な問題となります。もし犬が健康上の問題を抱えた場合は、かかりつけの獣医師に早めに相談することが大切です。

・肝臓病の症状・診断・治療について

さきほどご紹介した代表的な肝臓病の診断や治療についてご紹介します。

一般的な症状は、どの肝臓病にも共通していますが、食欲不振、嘔吐下痢、尿や便の異常、腹痛などが挙げられます。

診断には、血液検査、レントゲン、超音波検査、尿検査、CTなどの検査が主に行われます。

また、確定診断を行うためには肝臓の組織を採取して生検検査を行うこともあります。

治療は、軽症の場合は対処療法や食事療法が行われます。

具体的には、強肝剤や利胆薬の投与、ビタミンの補給、下痢止めの投薬、脱水症状がある場合は点滴などが行われます。

重症の場合には外科手術が必要となることもあります。

肝臓に配慮した食事管理のポイントとは?

肝臓は代謝機能や解毒機能を担っているという観点からも特に食事管理が大切になってきます。適切な食事管理をするだけでも肝臓への負担や損傷を予防することもできますし、肝臓が弱っている場合でも回復する可能性もあります。具体的には以下で詳しくご紹介します。

・高品質なたんぱく質

肝臓病の犬にとって、タンパク質は重要な役割を果たします。タンパク質は肝臓の再生や修復に必要な栄養素であり、肝臓の機能を保つために欠かせません。

肝臓病では、肝臓の機能が低下し、タンパク質の代謝や合成が困難になることがあります。

これにより、体内のタンパク質の代謝が乱れ、肝臓の再生や修復が妨げられる可能性があります。

特に消化性の高いタンパク質は、消化器官で効率的に分解され、吸収されやすい特徴があります。これにより、肝臓に負担をかけずに必要なタンパク質を供給することができます。

したがって、肝臓病の犬には適切な量のタンパク質摂取が重要です。

具体的な食材としては、ささみなどがおすすめです。タンパク質の摂取により、肝臓の再生や修復が促進される可能性があります。

・糖質

肝臓病の犬では、たんぱく質のエネルギー消費を減らし、肝臓の再生や修復にたんぱく質を利用するため、糖質(主に炭水化物)の適切な摂取が重要です。

糖質は消化されて体内でブドウ糖(血糖)に分解されます。肝臓病の犬は、肝臓の機能が低下しているため、ブドウ糖の生成や調節が困難になることがあり、たんぱく質がエネルギー源として代謝されてしまいます。

このため、たんぱく質の代謝によってアミノ酸が分解され、有害物質(アンモニアなど)が生成され、肝臓に負担がかかります。

しかし、適切な糖質の摂取により、たんぱく質の分解とエネルギー生成を制限し、肝臓の負担を軽減することができます。

・水分摂取

肝臓病の犬にとって、水分不足は大きな問題です。水分不足が起こると、肝臓の血液循環が低下し、毒素の除去が困難になる可能性があります。

また、水分不足は尿量の減少や尿の濃縮能力の低下につながり、有害物質の排泄を妨げることもあります。

これによって肝臓への負担が増え、病気の進行が悪化する恐れがあります。

したがって、肝臓病の犬にとっては、こまめな水分摂取が非常に重要です。

適切な水分摂取は肝臓の血液循環や代謝機能をサポートし、有害物質の排泄を促進する役割を果たします。

・食事回数を増やす

肝臓は食事から摂取した栄養素を処理し、代謝や合成に関与しますが、肝臓病の犬は肝機能が低下しているため、一度に大量の食事を摂取することで肝臓への負担が増える可能性があります。

食事を3〜4回に分けて与えることで、食事の量を減らし、肝臓への負担を軽減することができます。

また、頻繁な食事の分割により、栄養素の血中濃度が安定し、肝臓への負担が均等に分散されます。

おすすめのレシピ

肝臓に配慮した食事管理のポイントをお伝えしたところで、今回のおすすめのレシピをご紹介します!

【鮭とナスの黄色い玄米ご飯】

【材料】

・鮭(無塩)280g
・えのき105g
・なす140g
・かぼちゃ140g
・パプリカ105g
・玄米350g
・めかぶ70g
・水980ml
・ごま油3.5g

  1. えのき、なす、かぼちゃ、パプリカは一口サイズにカットし、めかぶはみじん切りにします。
  2. フライパンにごま油を入れ、パプリカとかぼちゃを炒めます。
  3. 鍋に水を入れて鮭とナスを入れ、火が通るまで煮ます。
  4. 鮭は火が通ったら鍋から取り出し、骨と皮を取り除いて身をほぐしておきます。
  5. 鍋にえのきを入れてアクを取り、ほぐした鮭と炒めておいたパプリカとかぼちゃを加えて煮ます。
  6. そこに玄米を入れ、水分をしっかり吸うまで煮込みます。

これで完成です!結構簡単に作れますね♪肝臓に配慮した栄養豊富な鮭とナスの黄色い玄米ご飯です。ぜひお試しください!

▶実演動画はこちらから

手作り食が難しい方は、市販の手作り食がオススメ

さきほどご紹介したオススメのレシピも簡単に作れるものではありますが、なかなか時間が取れない、料理が苦手な方もいらっしゃるかと思います。

そういった時に活躍するのが市販の手作り食です。最近は、材料や安全性にもこだわった商品がたくさんあり、ネットで気軽に買える時代になりました。

市販の手作り食も多種多様な種類があるため、どの商品が良いか迷ってしまうこともあるかもしれません。

そこでおすすめなのは【キドニーレシピ】です!肝臓にも優しい商品設計で、味付けも犬の食いつきを良くするための工夫がされていますので、食欲がない時にもおすすめです。


なにより獣医師・食育指導士の共同開発で安心の国内生産!大切な愛犬にも安心して与えることができますよ♪

市販の手作り食の一つとして、キドニーレシピをぜひお試しください。

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まとめ

肝臓は他の臓器と比べると再生能力も高く、かなりの損傷を受けて悪くなってからでないと症状が出ない場合も多く、症状が出た時にはすでにかなり進行していたということもあり、珍しいことではありません。

そのため少しでも症状が出たら早めに獣医師の診察を受けることが重要です。

肝臓病になってしまった場合でも食事管理だけでかなりの回復が見込める場合も多いため、肝臓病では特に食事がキーポイントとなります。

食欲不振になる犬も多いため、食いつきの良い手作り食がおすすめです。

手作り食が難しい場合は、市販の手作り食「キドニーレシピ」をぜひ一度試してみてください。きっと愛犬は喜んで食べてくれることでしょう。

肝臓病のケアにおいて、食事は非常に重要な役割を果たします。早めの診察と適切な食事管理により、愛犬の回復をサポートしましょう。