【ペットショップ店員が解説】犬猫のお迎えは諦めた、そんなあなたに紹介したい!べったり懐いてくれる動物4選
「犬や猫を飼いたいのに、様々な理由で飼うことができない……」
そんな方はいませんか?
実は、犬猫以外にも飼い主にべったり懐いてくれる動物はたくさんいます。
今回は、犬猫のお迎えを諦めてしまったあなたに、おすすめの動物を4種類ご紹介します!
きっと、あなたの素敵なパートナーになってくれること間違いなしです。
犬猫が飼えない理由は?
金銭的な問題
犬猫を飼えない理由のひとつに、金銭的な問題があります。
犬や猫を飼うには、初期費用や月々の餌代、医療費など様々な費用がかかります。
初期費用を抜いても、年間でかかる費用は犬なら約30万円、猫なら約15万円かかると言われています。
犬猫を飼いたくても月々の費用を捻出し続けるのが難しければ、飼育することはできません。
マンションがペット不可
マンションなどの集合住宅では、ペットの飼育についてルールを設けているところがほとんどです。
ルールの中には「犬・猫1匹ずつまでなら可」や「小動物・魚のみ可」、「原則ペット禁止」など様々なものがあります。
集合住宅でこのようなルールが設けられているのには、理由があります。
集合住宅で犬や猫を飼育する場合、鳴き声や臭い、毛の飛散は無視できず、ご近所トラブルを招く可能性があるからです。
また、トラブルに発展しなくても、壁に動物の臭いが染みつくことで不動産の価値を下げることにも繋がりかねません。
そのため、集合住宅で犬猫を飼育するためには、住んでいるマンションが「ペット可」の物件である必要があります。
一般的に、賃貸では「ペット可」の物件は「ペット不可」よりも少なく、さらに家賃相場が1~2万円ほど高い傾向にあります。
そのため、犬猫飼育においてマンション問題は大きな壁になることが多いのです。
家を長時間留守にしてしまう
一人暮らしや共働きの世帯だと、日中家に誰もいないことが多いでしょう。
寂しがり屋な犬や猫にとって、長時間の留守番はストレスになる可能性があります。
金銭的な問題やマンションの問題が解決していても、生活リズムの関係で犬猫の飼育が難しい方は多くいます。
アレルギー
犬アレルギーや猫アレルギーがある場合も、犬猫の飼育が難しくなる大きな要因です。
犬・猫それぞれにアレルギーの出にくい品種は存在し、ブラッシングなどで対策することもできますが、それでも完全にアレルゲンを取り除くのは難しいものです。
あなたにぴったりの動物は?
今回ご紹介する動物は、うさぎ・ミーアキャット・フェレット・ファンシーラットの4種類です。
それぞれ飼育費用や適応できる生活リズム、アレルギーの反応の出やすさなどが違います。
また、性格やふれあい方にも違いがあります。
そこで、用意できる飼育環境や理想の動物とのふれあい方から、自分にぴったりな動物が見つかる表を用意してみました!
ぜひこちらの表を参考に、自分にどの動物が合っているのか探してみてくださいね。
うさぎ
飼い方
毎日のお世話は、お掃除とご飯替え、お部屋のお散歩(へやんぽ)です。
お掃除に関しては、ケージ底のペットシーツとトイレを替えます。
ご飯替えに関しては、牧草の継ぎ足しとペレットフードを1日2回程度与えればOKです。
お水は毎日ボトルごと丸洗いし、新鮮なものに交換します。
へやんぽは1日に1回、昼から夕方に1〜2時間お部屋に出してあげましょう。
電気コードをかじったり高いところに登って落下したりするおそれがあるので、へやんぽ中は常に見ていてあげてください。
また、撫でたりおもちゃで遊んだりするコミュニケーションもとってあげましょう。
週に1回のお世話として、ケージの丸洗いとブラッシングなどのお手入れが必要です。
飼育費用
生体代を含めた初期費用は3~10万円程度、飼育費用の平均は年間10万円ほどです。
また、犬猫に比べてマイナーな動物であるため、うさぎを診察できる動物病院はあまり多くありません。
そのため、一度の診察にかかる医療費は少し高めになります。
飼うための条件
うさぎを飼える物件に住んでいる必要があります。
「ペット不可の物件でもバレずに飼える」という話をよく聞きますが、おしっこの臭いが壁や床について気づかれることがあります。そもそも重大な契約違反であるため、必ず許可をとるようにしましょう。
また、空調を24時間つけっぱなしにする必要があります。
気温は20〜24度、湿度は40〜60%をキープできるような環境が必要です。
うさぎは基本的にケージで飼いますが、1日に1〜2時間はお部屋に出してお散歩(へやんぽ)をします。
そのため、昼間か夕方に最低1時間はうさぎのための時間をとれるような生活リズムをつくりましょう。
お部屋に出すときは、床にマットを敷く必要があります。フローリングのままでは関節や足の裏をいためてしまうためです。
フェレット
飼い方
毎日のお世話には、お掃除とご飯の用意、へやんぽがあります。
お掃除に関しては、床替えやハンモックの交換、トイレの交換が必要です。
肉食のフェレットの排泄物は臭いが強いため、1日1回と決めず、気づいた時にスコップで取り除くことをおすすめします。
ご飯は1日に2回(朝と夜)に用意し、お水は最低でも1日1回は新鮮なものに替えてあげてください。
へやんぽは、1日1〜2時間が目安です。
フェレットは狭いところが大好きなので、タンスの裏などに入ってしまいます。へやんぽ中は目を離さないようにしましょう。
週に1回程度のお世話として、ケージの大掃除や体のお手入れがあります。
必要に応じてブラッシングやシャンプー、爪切り、耳掃除をしてあげましょう。
飼育費用
初期費用は生体代を含めて8〜10万円程度、飼育費用は年6万円程度が平均になります。
しかしシニア期になると呼吸器症状や神経症状を引き起こすジステンパーなどの病気になりやすく、医療費が高くつくことが多いです。
そのため、特にフェレットを飼う場合は健康保険に加入することをおすすめします。
飼うための条件
ペット可の物件に住む必要があります。
フェレットは、鳴き声や足音も特になく、飼える物件は犬猫よりは多いでしょう。
しかし、体臭や排泄物の臭いが強めなので、不動産屋にしっかり確認しておくことをおすすめします。
部屋は、24時間の空調が必要です。適切な室温は15〜25度、湿度は40〜60%になります。
生活リズムに関しては、比較的柔軟に飼い主に合わせてくれます。
またフェレットは1日15〜20時間も寝る動物なので、留守番が得意です。昼間に家を長時間あけることもできるでしょう。その分、帰宅したら時間を作って一緒に遊んであげてくださいね。
留守番の有無に関わらず、1日に2時間程度、フェレットと遊ぶ時間を用意できれば大丈夫です。
また、へやんぽ時に部屋が散らかっていると危険が増えるため、部屋を常に綺麗に保つか、へやんぽ用のサークルを導入しましょう。
ミーアキャット
飼い方
毎日のお世話としては、お掃除とご飯の用意、へやんぽと日光浴の時間を作ることがあげられます。
お掃除に関しては、トイレのリセットと、ハンモックの取り替えが必要です。
ご飯は1日2回程度用意します。
ミーアキャットはまだペットとして主流ではないため、ミーアキャット専用のフードがありません。フェレットフードやキャットフードを中心として、野菜やささみなどを配合して用意する必要があります。
日光浴の時間は、へやんぽ中に作ります。
部屋の一部を日向にすることで自分から日光浴をしにいきます。ミーアキャット特有の直立した姿をお部屋の中で見ることができ、とても可愛いですよ!
また週に1回程度、ケージの掃除や身体のお手入れをしてあげましょう。
飼育費用
初期費用は、生体代を含めて25〜40万円程かかります。
というのもミーアキャットはまだペットとしては珍しく、高額だからです。初期費用のほとんどが生体代になります。店によって生体代が大きく変わるため、お迎えの際は複数のショップで比較検討しましょう。
ミーアキャットの飼育費用は、年15〜20万円程度と考えておくとよいでしょう。
専用のフードやケージがないため、飼い主の判断によって飼育費用は大きく変わります。
また、ミーアキャットは温暖な気候を好むため、ヒーター代や暖房代が高めになることを覚悟しましょう。
医療費も他の動物よりかかることが多いです。
ミーアキャット用の健康保険があまりないこと、ミーアキャットを診察できる病院が少なく、通院の交通費も高くついてしまうことが、医療費が高額になる要因です。
飼うための条件
ミーアキャットが飼える物件に住んでいることが必要となります。
ミーアキャットの鳴き声や足音はあまり響かないので、ペット不可の物件でも不動産屋と相談することで許可が出る可能性もあります。
部屋は、24時間高めの温度設定でエアコンを使用し続ける必要があります。適切な室温は25度程度なので、人間が心地よい温度よりも少し高めで設定してあげてください。冬はエアコンの暖房に加え、ヒーターも設置するようにしましょう。
また、ミーアキャットは昼行性です。太陽の動きに合わせて規則正しい生活を送ります。人間と生活リズムが似ているため、規則正しい生活をしている人には一緒に過ごしやすい動物です。
朝ご飯と夜ご飯、そしてへやんぽの時間(1〜2時間)を決めて、規則正しくお世話をしてあげてください。
ミーアキャットは群れで過ごす動物なので、寂しがり屋な一面があります。へやんぽの時間以外にも、昼間もできるだけ一緒に過ごす時間を作ってあげるとよいでしょう。
ファンシーラット
飼い方
毎日のお世話には、床替えとトイレ替え、餌足し、へやんぽがあります。
床替えはケージの底の紙を交換し、トイレ替えは砂を代えるだけでOKです。週に1度程度、ケージもトイレも丸洗いしましょう。
ファンシーラットは体が小さい分ケージもトイレも小さいので、他の動物に比べるとお世話の手間は少なめといえます。
ハンモックなどを入れている場合は、2〜3日に1回取り替えてあげてください。
餌はファンシーラット用のペレットを毎日継ぎ足し、お水は1日1回以上新鮮なものに代えてあげましょう。
へやんぽは、1日2回程度30分〜1時間が適切です。
また、ファンシーラットはとても賢い動物なので芸を教えることもできます。
実験では、世界で初めて「好物をくれた仲間に多くお返しをする」という恩返し行動が見られました。
犬と人間のような関係を望んでいる方にはおすすめの動物です。
飼育費用
ファンシーラットの初期費用は生体代を含めて2万円程度、飼育費用は年1万円程度です。
生体代が3,000~5,000円程度で必要なケージも小さいため、他の動物と比べてかなり安い費用で飼育できます。
ケージをペット用ではなく衣装ケースなどで代用する場合は、さらに安く抑えられます。
飼うための条件
ファンシーラットを飼える物件に住む必要があります。
とはいえ鳴き声も足音も毛の飛散もほとんどないため、ペット不可の物件でも交渉次第で許可が出ることは多いでしょう。
空調は24時間エアコンで管理するのが望ましいです。人間が心地よいと感じる室温を保つようにしてあげてください。
夏場や冬場はエアコンの管理に加え、ひんやりプレートやヒーターなどの補助グッズも使ってあげると快適に生活しやすくなります。
生活リズムに関しては、1日2回のへやんぽの時間を作る必要があります。
もともと群れで生活する動物なので、一緒に過ごす時間を長くとってあげられない場合は多頭飼いを視野に入れましょう。オスは縄張り意識が強いため、メス同士で検討してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
犬や猫でなくても、人間の素晴らしいパートナーになってくれる動物はたくさんいます。
今回は、その中でも特に濃密なコミュニケーションがとれる動物を4種類ご紹介しました。
今回ご紹介した動物はいずれも頭が良いため、飼い主のことをしっかり覚えてくれます。
自分の生活に合わせた素敵なパートナーを見つけて、幸せなペットライフを送ってくださいね。