愛犬が予防接種を嫌がるときの対処法10選!切ないけど可愛い動画もご紹介

犬を飼っていれば、予防接種の機会は毎年やってきます。注射嫌いの犬を飼っている場合は、スムーズにいかないことも多いですよね。
全力で嫌がる姿は「ちょっと可愛い」ものでもありますが、暴れる、注射を打つ前から泣き叫ぶなど、飼い主さんが見ていてつらい思いをするほど抵抗する犬もいます。
今回は、愛犬が予防接種を嫌がる原因や対処法をお伝えします。できる限り緊張や不安をやわらげてあげてくださいね。
犬も注射は嫌い?拒否反応とは
人間と同じく、犬にも注射が苦手な子は多いです。
人の場合はある程度大きくなれば予防接種の必要性を理解し、我慢できるようになります。
犬は慣れることはあっても医学的なことを理解することはないため、注射を打たれるとわかると逃げようとしたり暴れたりする「拒否反応」を示すのです。恐怖心から動かなくなったり粗相をしたりする犬もいます。
予防接種は病気を防ぐために必要なものです。嫌がる原因を探りながら、対処法を考えてあげましょう。
犬が予防接種を嫌がる6つの理由
予防接種への不安や恐怖心をやわらげるためには、原因を探ることが不可欠です。注射そのものが嫌いなのか、動物病院や獣医師を怖がっているのか、あるいは飼い主の雰囲気から「悪いことが起こる」と感じているのか……。
これまでの経験や予防接種での様子を思い出しながら、原因を考えてみましょう。
痛いから
敏感な犬ほど、注射のチクッと刺さる痛みを感じます。また、怖がりな犬なら小さな痛みでも恐怖を感じてしまうでしょう。
過去の予防接種で「キャン!」と鳴いたり逃げ出そうとしたりした子は、痛いと感じた可能性が高いです。その痛みを覚えていて、獣医師を見たり消毒をされたりするだけで嫌がる様子を見せるでしょう。
ひやっとするから
使用前のワクチンは、冷凍庫や冷蔵庫で保管されています。そのため、冷たい薬品が体内に入る感覚を不快に感じ、嫌がる犬も多いです。
飼い主には強い痛みを感じているのか冷たいのが嫌なのかわかりにくいですが、どちらにしても犬にとっては我慢できない感覚なのでしょう。
動物病院が嫌いだから
消毒や薬品の臭いがする、他の動物の臭いがする、人や動物がたくさんいるなどの「病院ならではの環境」が苦手な犬もいます。
犬は嗅覚や聴覚が敏感なため、人が気にならない臭いや音を不快に感じることも多いです。待合室のスペースが狭い場合は、他の人や動物との距離が近いために落ち着かないこともあります。
トラウマがあるから
痛みを伴う治療をした犬、あるいは押さえつけられたり高い診察台にのせられたりして怖い思いをしたことがある犬は、動物病院がトラウマになっている可能性があります。
注射自体を怖がっているわけではなく、「また痛いことをされるのでは」「高いところに立たされるのでは」と不安になっていると考えられるでしょう。
飼い主と離れ離れになると思うから
入院経験のある犬は、「また飼い主と離される」と思い込み拒否反応を示すことがあります。飼い主の出張や旅行で病院に預けられたことのある犬も、同様です。
群れをつくって生きる犬にとって、飼い主はリーダーのような存在です。離れ離れになるだけで心細くなり、置いていかれたような気持ちになります。
避妊・去勢手術などのあとに病院を嫌がるようになった場合は、入院時に感じた寂しさが原因かもしれません。
飼い主が緊張しているから
「暴れたらどうしよう」「病院に迷惑をかけるのでは」と飼い主が緊張している場合、犬はいつもと違う空気を感じ取ります。
「飼い主が緊張している→病院に行く」と覚えてしまい、家を出る前から動かなくなる犬もいるでしょう。
予防接種を嫌がる犬への10の対処法
予防接種を嫌がるからといって、受けさせないわけにもいきませんよね。特に狂犬病のワクチンは、年1回の接種が義務付けられています。
少しでも犬の不安をやわらげてあげるため、そして安全に予防接種に連れて行くため、以下の対処法を試してみてくださいね。
かかりつけを決め病院に慣れさせる
あちこちの病院を転々とするよりも、かかりつけを決めたほうが獣医師やスタッフを覚え、早く慣れます。
治療や予防接種だけでなく、健康診断や耳掃除などのケアを目的に訪れるとよいでしょう。「病院に行っても必ずしも痛い思いをするわけではない」と学ぶはずです。
病院や注射会場を散歩コースに入れる
かかりつけの病院や集合注射会場が近くにある場合は、散歩コースに取り入れてみてください。
ただ前を通るだけでなく建物の前でおやつをあげるようにすると、病院へのイメージがよくなります。
中には、慣れることを目的に立ち寄りを許可してくれる動物病院もあります。忙しいときは難しいですが、スタッフが可愛がってくれたり獣医師がおやつをあげてくれたりすることで、病院が好きになるかもしれません。
動物病院に行く度におやつを与える
痛い処置をされる、高い診察台にのせられる、押さえつけられる、人や動物が多い待合室で過ごす……病院は、犬にとって多くのストレスを感じる場所です。
予防接種や健康診断で訪れる度に、ご褒美としておやつを与え、気分を上げてあげましょう。処置直後に病院内で与えることがポイントです。
「病院でおやつをあげてもいいの?」と思う方もいるかもしれませんが、推奨している病院も多いですよ。
普段は食べさせない特別なおやつを用意すると、特に効果的です。「病院に行くのも悪くない」と思ってもらいましょう。
拒否反応を叱らない
病院や診察室に入る前に動かなくなる犬や、粗相をしてしまう犬もいます。このとき、決して叱らないようにしてください。さらに病院を嫌いになってしまう恐れがあります。
「遅刻するかもしれない」と思うと、つい犬を強引に引っ張ったり叱ったりしたくなるかもしれません。愛犬が拒否反応を示すことを踏まえ、時間に余裕を持って出かけるようにしましょう。
怖がらせるような声かけをしない
愛犬を落ち着かせようとして、声をかけることはよいことです。
ただし、「注射は怖いね」「痛いのは嫌だよね」などの怖がらせるような声かけはNGです。
犬は賢く敏感なため、飼い主の声のトーンや雰囲気から不安や緊張を感じ取ります。注射に対して悪いイメージを植え付けることになりかねません。
嫌がることを病院に伝えておく
毎回のように予防接種を嫌がるようであれば、その旨を病院に伝えておきましょう。
受付スタッフが優しく声をかけてくれたり撫でてくれたり、診察台に立たせずに注射を打ってくれたりする可能性があります。
保定を看護師に任せる
動かないよう押さえる「保定」を飼い主がする場合、力を入れすぎたり犬が触ってほしくない場所を押さえつけてしまったりすることがあります。
痛い思いをさせるかもしれず、恐怖心を煽ってしまうかもしれません。
基本的には看護師に任せてOKですが、飼い主が抱っこしたほうが落ち着かせられる場合は、保定のやり方を教わりましょう。
犬の気をそらす
保定を看護師に任せたら、飼い主は犬の正面に回って気をそらしてあげてください。
緊張すると刺激に敏感になり痛みを感じやすくなるため、それを防ぐ効果があります。
声をかけたり頭を撫でたりして、刺される場所から意識をそらしてあげましょう。このとき、笑顔を見せることがポイントです。飼い主の顔が強張っていると、犬は緊張してしまいます。
飼い主が上手に気を引けると、犬が注射を打たれたことに気づかないこともあるでしょう。
終わったら褒める
注射を頑張ったら、たくさん褒めてあげましょう!
直後に褒めてあげることで、犬は「病院を頑張れば褒めてもらえる」と学びます。
ワクチンを打ったあとは安静にする必要があるため激しい遊びはNGですが、帰宅したらコミュニケーションとスキンシップをたっぷりとってあげてくださいね。
飼い主がリラックスすることが大切
犬は飼い主の緊張を感じ取ることで不安になります。病院内ではもちろん、出かける前からリラックスして過ごしましょう。
家にいる間は好きな音楽を聴いたり本を読んだりして気を紛らわせ、愛犬に緊張を気取られないようにしてくださいね。
予防接種はイヤ!切ないけど可愛い動画3選
犬が予防接種を嫌がる姿は、切ないけれど可愛らしく見えるものです。
ここからは、思わず「頑張って!」と応援したくなるような可愛い犬たちの動画をご紹介します。
抱っこされて白くまになっちゃう大型犬
引用元:BJ the WSS
ふわふわで大きな体のBJくんは、病院に行くとわかると入り口で動かなくなり必死の抵抗をします。
見かねた飼い主さんに抱っこされた姿は、まさに白くまさん!たまらなく可愛い姿を、ぜひご覧ください。
体重が50kgのホワイトシェパードとのことで、飼い主さんの腰が心配になります。獣医師さんも優しそうなので、早く慣れてくれるとよいですね。
病院とわかりテンションが下がるトイプー
引用元:トイプードルのコロン
うきうきと散歩を楽しむコロンちゃんですが、行先が病院とわかるや否や足が止まってしまいます。
じっと飼い主さんを見つめるその表情は、「帰ろう?」と訴えているように見えますよね。
注射が終わったら耳を羽ばたかせながら飛び跳ねるように帰る姿も、とてもキュートです。
暴れるダルメシアンと余裕のレトリバー
引用元:3匹の大型犬
終始落ち着かずそわそわした様子のベルくんに対し、病院の床に寝転ぶほどの余裕を見せるレオくん。注射が苦手な犬とまったく平気な犬の違いがよくわかる動画です。
ベルくんが診察室の小窓から助けを求める姿は、見ていて切なくなりますよね。(レオくんは尻尾を振りながら眺めていてうれしそうですが……)
まとめ
愛犬の予防接種や動物病院への不安や恐怖心は、できるだけ取り除いてあげたいですよね。
大切なのは、病院に慣れさせ、「怖いところではない」と教えてあげることです。病院への抵抗が少なくなれば、万が一病気になったときも通いやすくなりますよ。