キャバリアってどんな犬?知っておきたいキャバリアの基本情報

キャバリアという名前は聞いたことがあるけど、どんな犬なのかはよくわからないという人は多いのではないでしょうか。
今回はキャバリアの歴史から飼育のポイント、注意すべき病気などについてわかりやすく紹介します。
歴史
キャバリア(正式名称:キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル)はイギリスの王室で愛玩犬として可愛がられていた犬種です。
キャバリアの祖先とも言われているのがキング・チャールズ・スパニエルという短頭種です。キング・チャールズ・スパニエルは鼻が狆などのように潰れている犬種で可愛らしい見た目からとても人気がありました。
しかし、鼻が潰れている犬種はいびきがうるさいことや呼吸器系の疾患にかかりやすく、体が弱かったのです。
この問題点を解決するために品種改良が行われ、鼻が長くなったのがキャバリアです。
大きさ
大きさは個体差がありますが、7kgくらいが標準体重です。
しかし、キャバリアの中には4kg程度で小型犬サイズの個体もいれば10kgを超える中型犬サイズの個体もいます。
大きさは遺伝することが多いと言われていますが、幼犬期の育て方も体の大きさに関係してきます。
毛色
毛色は4種類あります。
ブレンハイム
最も一般的なブレンハイムは白をベースとし、耳や体に茶色の模様があるのが特徴です。
トライ
トライはブレンハイムの茶色い模様が黒になった毛色です。目の上にある眉毛のような模様や頬のあたりの毛には茶色が混ざっています。
ルビー
ルビーは体のほとんどが茶色の毛で、胸や顔、足先などに白い毛が混ざっているのが特徴です。
ブラックタン
ブラックタンは体のほとんどが黒い毛で覆われていますが、目の上と口周り、足先などには茶色が混ざっています。胸の部分に白い毛が少し混ざっている個体もいます。
体の特徴
キャバリアの体の特徴といえば、大きな垂れ耳があげられます。
耳の毛はウェーブが強くかかっている個体もいれば、ストレートの個体もいます。
耳の毛を長く伸ばせば可愛くアレンジができますし、短く切れば幼い印象になりとても可愛らしいです。
被毛が長く美しいのもキャバリアの特徴です。手足やしっぽの飾り毛は動くたびにひらひらと揺れ、上品さを醸し出しています。
ただし、ブラッシングをこまめに行うなどのお手入れをしないと毛玉になってしまうこともあるので注意が必要です。
寿命
寿命は10年から15年程度です。
しかし、キャバリアはもともと心臓病を発症しやすい犬種と言われているので若いうちに心臓病になり、命を落としてしまう個体も少なくありません。
若いうちから定期的に検診に行くなどして、なるべく病気の早期発見ができるようにしておくことが大切です。
性格・気質
性格はとても穏やかで明るい個体が多いです。また、飼い主さんと遊んだり、一緒に過ごす時間を好む犬種です。
人間に対しては社交的ですが、他の犬に対しては人見知りな一面があります。
寂しがりやで、飼い主さんがいなくなると呼び鳴きをする場合もあるのでお留守番などのトレーニングを行うと良いです。
飼育のポイント
キャバリアは初心者でも比較的飼いやすい犬種と言われています。
しかし、キャバリアだからこそ行うべき飼育の方法があります。
どんな環境で飼育すべきなのかやしつけの仕方、お手入れの仕方など飼育のポイントを説明します。
環境
キャバリアは室内飼いが基本で、温度管理が重要になってきます。
夏には暑さで熱中症になってしまったり、心臓へ大きな負担をかける可能性がありますのでエアコンを使用して温度管理を行います。
また、毛をいつもよりも短くカットして暑さ対策をする飼い主さんもいますが、あまりにも短くしすぎると紫外線が皮膚に直接当たってしまったり、毛が元通り生えて来なくなることもあるので注意が必要です。
キャバリアは寒がりな個体も意外と多いです。冬は寝床に犬用の毛布を入れてあげたり、ヒーターをセットしてあげるなどして寒さ対策を行ってあげてください。
また、冬の寒い日にお散歩に行く際はいきなり連れて行くのではなく、軽く室内で動いた後にお散歩に行ったり、高齢犬の場合には手足の曲げ伸ばしによるストレッチなどを行ってからお散歩に行くことで体への負担が軽減されます。
運動量
運動量は多いほうではありませんが、1日2回各30分程度のお散歩をしてあげるようにします。
お散歩をすることによってストレス解消につながりますし、肥満防止にもつながります。
小型犬は室内での運動のみで十分という話もありますが、1日2回はお散歩に連れて行くようにしましょう。
また、飼い主さんと遊ぶことが大好きなのでお散歩以外に室内でもおもちゃで遊ぶ時間を確保してあげると良いです。
しつけ
しつけは比較的しやすい犬種です。
若いうちからしつけを行うことは重要なことですが、キャバリアの場合は成犬になっても教えたことを理解し、覚えてくれることが多いです。
また、食べることが好きなのでおやつを使ってしつけをすることによって効率的に教えることができます。
お手入れ
お手入れは少し大変な犬種です。
被毛が長いので毎日のブラッシングが欠かせません。また、被毛をより清潔に保つため、月に1回程度のシャンプーをするとよいでしょう。
トリミングは必須ではありませんが、肛門周りやおしっこがついてしまうような部位は短くカットしておくと衛生的です。
また、垂れ耳であることから耳が蒸れたり、汚れやすいです。こまめに耳の中を確認し、汚れがついているようであれば優しく拭き取ってあげると良いです。
耳掃除は動物病院などでも行ってくれるので、定期検診などの際にお願いするのも一つの方法です。
多頭飼育
多頭飼育はしやすい犬種です。
穏やかで優しい性格であることから争いをすることは少ないです。しかし、オス同士の場合には喧嘩をする可能性もあるので注意が必要です。
異性での飼育は妊娠を防ぐためにも、避妊や去勢の手術を行うようにしましょう。
気をつけたい病気
キャバリアという犬種だからこそ気をつけたい病気がいくつかあります。
どの病気も早期に発見し、適切な治療を行うことによって元気に過ごすことができます。
どのような病気に注意すべきなのかを理解しておくことは長生きしてもらうためには必要なことです。
心臓の病気
キャバリアを飼育するときに必ず言われるのが、心臓の病気には十分に注意するようにしてくださいということです。
生まれつき心臓病にかかりやすいという特徴があるので、定期検診で心音などを聞いてもらうようにしましょう。
心臓病にかかりやすいと言われると飼いづらいなと感じる人もいるかもしれませんが、心臓病は薬を服用することによって進行を抑えることができますし、最近では外科手術を行うことで完治を目指すこともあります。
耳の病気
キャバリアは耳の病気にも注意が必要です。
垂れ耳は耳の中が蒸れやすく、菌の繁殖が起こりやすいです。特にマラセチアと呼ばれる赤茶色っぽい耳垢が出て、独特の臭いを発する耳の病気はよく発症するので注意が必要です。
スヌードを使用するなどして耳の中の蒸れを解消したり、耳が汚れていると感じたら軽く拭き取るなどして清潔に保つよう心がけましょう。
肥満
肥満にも注意が必要です。
キャバリアは食いしん坊な個体が多く、食事を管理をしっかりと行わないと太ってしまいます。
肥満はさまざまな病気を引き起こしますし、心臓への負担にもなります。
肥満になってしまったからといって過度な運動でダイエットをしようとすれば、余計心臓に負担がかかります。
肥満解消のための運動や食事管理は獣医さんの指導のもとで行うようにしてください。
まとめ
今回はキャバリアの基本情報を紹介しました。
優しい性格であることや大きな垂れ耳が特徴であることから注意すべき病気まで幅広くキャバリアについて知ることができたのではないでしょうか?
これからキャバリアを飼ってみようと考えている人はぜひ、この記事を参考にして楽しいキャバリアライフを送ってみてください。