嫌がる犬でも大丈夫!歯磨きの重要性と正しいやり方を知って、愛犬の健康を守ろう!

犬の健康維持に欠かせないのが歯を清潔に保つことです。
しかし、歯磨きを落ち着いてやらせてくれる犬はそれほど多くありません。
今回は歯磨きの重要性と歯磨きを嫌がる犬でも上手に歯磨きができる方法をご紹介します。
犬の歯磨きは本当に必要?
犬を飼っている飼い主さんの中には、歯磨きをしたことがないという人もいるでしょう。
実際、歯磨きをしていなくても健康的に過ごすことができる犬もいます。
しかし、歯磨きをすることによってさまざまな病気を防ぎ、より健康的に過ごすことができます。
犬の歯磨きの重要性
犬の歯磨きの重要性は主に以下のようなことが挙げられます。
・歯周病などを防ぎ、健康な歯を維持できる
・心臓病などのリスクが下がる
・口臭ケアにつながる
歯磨きをすることによって歯周病を防ぐことができるようになるので、歳をとっても健康的な歯を維持できます。
また、歯磨きをすることによって口内の菌の増殖を防ぐことができます。口内の菌が少ないと口からさまざまな臓器へ移動する菌の数も少なくなるので心臓病などのリスクを下げることができます。
愛犬の口臭で悩んでいる飼い主さんは多いと思いますが、歯磨きをすることによって口内が清潔に保たれていれば口臭も軽減されます。
このように犬の歯を磨くことによって口内の健康維持だけでなく、体全体の健康維持につながります。
歯磨きをしないとどうなる?
歯磨きをしないでいると、最初のうちは口臭などが気になるようになってきます。また、時間が経つと歯垢や歯石が蓄積します。
歯石など蓄積すると歯周病になる可能性がとても高くなります。成犬の8割近くが歯周病であるとも言われています。
歯周病とは、歯茎が炎症を起こしたり、歯肉から出血することのある病気です。進行することによって歯がぐらつき、硬いものを食べられなくなってしまうこともあります。
また、歯周病は歯周病菌という菌が口内にたくさん繁殖するようになります。歯周病菌は繁殖すると口内だけでなく鼻や内臓まで広がり、鼻炎やくしゃみ、心臓病などを引き起こすこともあります。
その他にも、高齢になると歯槽膿漏によって歯が抜け落ちてしまうこともあります。歯が抜けることによって出血を伴い、最悪の場合には死に至るケースもあります。
犬の歯磨きの正しいやり方
犬の歯磨きをすることによって歯周病などを防ぎ、健康を維持できることがわかりました。
ここからは犬の正しい歯磨きのやり方をご紹介します。
今まで歯磨きを行ってこなかった飼い主さんはぜひ、参考にしてみてください。
準備するもの
犬の歯磨きに必要な道具は以下の通りです。
・犬用の歯ブラシ
・歯磨きペースト
・コップとお水
歯ブラシは必ず犬用のものを準備するようにしてください。人間用の歯ブラシは犬用の歯ブラシに比べるとブラシの部分が硬いので歯茎などを傷つけてしまうことがあります。
また、犬用の歯ブラシは口の大きさに合わせてヘッドの大きさを選ぶことができます。愛犬の口のサイズにあったものを選ぶことによって細かなところまでしっかりと磨くことができます。
最近では歯磨きに慣れていない飼い主さんでも磨きやすいように360°ブラシがついている歯ブラシも販売されているので活用してみるとよいですよ。
歯磨きペーストも犬用のものを準備してください。人間用の歯磨き粉にはキシリトールが含まれており、犬が口にすると命の危険にもつながります。
また、犬用の歯磨きペーストは犬が少しでも楽しく歯磨きができるようにチキン味やベーコン味といった味付けがされているものも多くあります。
歯磨きをする際にはコップにお水をいれておくと、汚れてしまった歯ブラシをすぐにきれいにできるので便利です。
歯ブラシの上手な使い方
歯ブラシの上手な使い方は、歯に対して斜め45°くらいの角度で使用することです。
犬の歯磨きは歯を磨くというよりも、歯周ポケットの中をきれいにするイメージで行います。歯ブラシを斜めに使用することによって歯周ポケットの中までブラシが届き、汚れをかき出すことができます。
また、歯ブラシは鉛筆を持つときと同じように持ちます。力は入れずに優しく磨くようにしましょう。
歯磨きを嫌がるときの対処法と慣らし方
歯磨きは慣れていないと嫌がられてしまうことがほとんどです。
しかし、歯磨きを嫌がるからといってやらないでいると健康を損なってしまうこともあります。
犬が歯磨きを嫌がるときの対処法と、歯磨きに慣れてもらう方法をご説明します。
最初のうちはシートなどを活用する
歯ブラシを使用した歯磨きは犬に慣れてもらうだけでなく、飼い主さん自身も磨き方をマスターしないと上手に磨くことができません。
最初のうちはデンタルシートなどを使用して、愛犬の口の中がどのような構造になっているのかなどを理解するようにしてみるとよいです。
デンタルシートは人差し指に巻きつけて使用し、指で歯を磨いていきます。
デンタルシートでは歯周ポケットの中をきれいにすることはできませんが、歯に付着した汚れを拭き取ることはできます。
また、犬も口や歯に触れられることに慣れていきます。
歯や口に触ることができるようにする
犬が歯磨きを嫌がる理由としては、歯や口に触られること自体に慣れていないということが挙げられます。
触られることに慣れていない犬にいきなり歯ブラシを口に入れようとすると、嫌がられてしまいます。
歯や口に触れるようにするには、おやつを使ったトレーニングを行います。
最初のうちは唇にタッチさせてくれたらおやつをあげて褒めます。唇に触れるようになったら歯や歯茎にも触ってみます。
最終的には歯ブラシを歯や歯茎に当てても嫌がらないようになるまで、おやつを使って根気よくトレーニングしていきましょう。
このように少しずつ口に触られることや歯ブラシを口の中に入れることに慣らしていくことで、上手に歯磨きができるようになります。
デンタルガムは使い方によっては効果あり
歯磨きがどうしても苦手という犬の場合は、デンタルガムを使用するのもよいでしょう。
デンタルガムは、美味しく食べてもらうだけで歯がきれいになるとても便利なアイテムです。
しかし、正しい与え方をしない限りは他のおやつとさほど変わりがないということを理解しておく必要があります。
デンタルガムはたくさん噛むことによって繊維状になり、歯ブラシで歯磨きをしているのと同じような効果を得られると言われているおやつです。
ただし、犬の口のサイズに比べて明らかに小さいものを与えると、たくさん噛む前に飲み込んでしまい効果が出にくいと言われています。
また、デンタルガムはおやつ感覚で与えておけばよいと考えている飼い主さんが多いと思いますが、実は与える際には飼い主さんが手に持ってなるべく奥歯で噛めるようにしてあげる必要があるのです。
デンタルガムは歯の健康を維持する上でとても便利なアイテムですが、正しい与え方をしないと効果を発揮しにくいことや歯ブラシでの歯磨きに比べると歯周ポケットの中をきれいにするのは難しいということを理解しておかなくてはいけません。
まとめ
犬の歯磨きの重要性や正しい歯磨きのやり方について紹介しました。
犬のデンタルケアグッズはさまざまな種類のものがあります。
しかし、どんなデンタルケアグッズでも歯ブラシを使った方法に勝るものはありません。
若いうちから歯磨きをする習慣を身につけていつまでも健康に過ごせるようにしていけたらよいですね。