猫好きを癒やす「猫吸い」とは?猫吸いの効果と5つの注意点を解説!
みなさんは「猫吸い」をご存知ですか?
猫吸いは、SNSを中心に「一度やったらやめられない」と話題になっています。
猫吸いで仕事が手につかない状態をイラストで表現する人、「猫吸いたい」と中毒症状に悩まされる人が後を絶ちません。
未体験の人は、「猫吸いにはどんな効果があるの?」「猫吸いするとどんな匂いがするの?」と気になることでしょう。
今回は、猫吸いとは何か、どんな効果や注意点があるのかについて解説します。
猫吸いとは
猫吸いとは、飼い猫のお腹に顔をうずめて息を吸うことです。
お腹だけでなく、頭やあご、肉球を吸う人もいます。
英語なら「cat sucking」になりますが、今のところ世界的な流行にはなっていないようです。
猫吸いは、猫のぬくもりやふわふわの毛並み、そしていい匂いを堪能できる行為といわれています。猫への深い愛情が感じられますよね。
猫吸いの由来は坂本美雨さん
「猫吸い」という言葉は、坂本龍一と矢野顕子さんの娘でミュージシャンの坂本美雨さんから生まれた言葉です。
両親の影響で猫にまみれて育ったという坂本美雨さんが、猫が好きすぎて吸ってしまうと公言したところから広まりました。
「猫吸い妖怪」を自称するほどで、2014年に「ネコの吸い方」という本も出版しています。
坂本美雨さんいわく、猫吸いは愛情の交歓行為だそうです。
猫を吸う喜びとは、どのようなものなのでしょうか?
猫吸いの効果とは?
猫を飼っている人が猫吸いをするのは、猫に愛情を伝えるためだけではありません。
猫のもふもふした毛並みやぬくもりを感じることで、気分をポジティブにする効果が得られるといわれています。
「どんな匂い?」いい匂いに癒やされる
猫は毛づくろいを欠かさない綺麗好きな動物です。
基本的には無臭ですが、お日さまの匂い、ミルクの匂い、干し草の匂い、メープルシロップの匂いなどさまざまな匂いにたとえられています。
ここからわかるのは、猫の匂いは飼い主にとってなじみのある匂いだということです。
愛する猫の匂いを吸い込むことで癒やされるのでしょう。
「やめられない……」幸福感が得られる
動物と触れ合うと、脳内に「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌されるといわれています。
オキシトシンには不安を減らしたりストレスを緩和したりする効果があり、幸せな気分にしてくれるのです。
猫吸いのように濃密なスキンシップをとることで、飼い主は幸福感で満たされるのでしょう。
「イライラがなくなる?」クールダウンできる
猫吸いは、怒りやイライラを鎮める効果もあります。
猫を飼っている人の中には、仕事や人間関係でイライラしたら猫吸い、怒りが込み上げてきたら猫吸い、とクールダウンのために猫を吸っている人もいるようです。
実際に「ケンカが収まった」、「家庭が平和になった」という声も聞きます。
猫の匂いとぬくもりを感じることで、気持ちがリセットされるのでしょう。
吸われている猫はどんな気持ち?
飼い主を癒やす猫吸いですが、吸われている猫も同じように感じているのでしょうか?
SNSに投稿された写真やイラストを見ると、気持ちよさそうな顔をしている猫もいれば不満そうな顔をした猫もいます。
かまってもらえて嬉しい
猫が飼い主にかまってほしいと思っているときなら、心地よさを感じている可能性はあります。
猫が嫌がっているか心配なときは、顔つきや行動をチェックしてみましょう。
穏やかで優しい表情をしている、あるいはゴロゴロとのどを鳴らしているようなら、かまってもらえて嬉しいと感じているはずです。
ストレスを感じているかも?
自由奔放な動物なため、猫によっては抱っこなど動きを制限されるのを嫌がることがあります。
そのタイプの猫なら、押さえつけられる猫吸いはストレスになるかもしれません。
逃げようとする素振りが見られたら、猫吸いはあきらめましょう。
最初はかまってもらえて嬉しくても、自分が満足すると「やめて」サインを出す猫もいます。
猫吸いをするときは、そのサインを見逃さないようにしてくださいね。
猫吸いには感染症のリスクがあるって本当?
猫から人にうつる感染症には、トキソプラズマ症や回虫症、パスツレラ症、猫ひっかき症などがあります。
呼吸器系の症状が出るものや視覚障害が起きるものもあるため、注意しましょう。
妊婦がトキソプラズマ症に感染すると、赤ちゃんに障害が生じたり、流産や死産を引き起こしたりする場合があります。
妊娠の可能性がある場合は特に気を付けてくださいね。
免疫力が弱い赤ちゃんや高齢者、持病のある人、睡眠不足や過労で体力が落ちている人も注意が必要です。
猫吸いの5つの注意点と対策
猫吸いをするときは、飼い主のためにも猫のためにも確認しておくべきポイントがあります。
お互いが幸せに過ごせるよう、猫の様子を見て猫吸いを楽しんでくださいね。
猫の体調が良いか
猫吸いをするのは、猫が健康で元気いっぱいなときだけにしましょう。
少しでも「いつもと違う」と感じたら、その日は猫吸いをやめ、様子を見守ってあげてくださいね。
また、ワクチン接種や定期的な健康診断を欠かさないことも大切です。
ブラッシングでダニやノミを排除するのを習慣にするのもよいですね。
猫の機嫌が悪くないか
触ってほしくないと思っているときに吸われるのは、猫にとってストレスです。
機嫌が悪いときに猫吸いをしてしまうと、怒らせて引っかかれる可能性もあります。病気がうつるリスクも高まるため、必ず機嫌をチェックするようにしましょう。
猫がゴロゴロとのどを鳴らしているとき、しっぽを立てて近付いてくるときは、機嫌がいいときです。
また、仰向けで寝転がっているときはリラックスしている証拠なので、猫吸いのタイミングと考えてよいでしょう。
嫌がる仕草をしていないか
猫吸いをするときは、猫が嫌がっていないかチェックしてみてください。
抱っこしようとするとするりと逃げ出す、低く強めに鳴く(唸る)、しっぽを床に叩きつける、爪を出す、噛むなどのサインが見られたら、猫吸いは歓迎されていない可能性があります。
猫を外に出していないか
ワクチン未接種の野良猫に猫吸いをすると、感染症のリスクが高まります。野良猫に猫吸いをするのはやめておきましょう。
また、飼っている猫を外に出すことがある場合は野良猫と接する機会があり、注意が必要です。
猫を外に出すと、病気をうつされるだけでなくダニなどの虫をつけて帰ってくることもあります。
猫吸いをしたいなら、猫を家から出さないようにするのが鉄則です。
猫吸いをしながら飲食しない
猫から人にうつる病気は、口から入ることで感染することが多いです。猫吸いの合間に飲食しないよう気を付けましょう。
猫吸いのあとは、必ず手洗いうがいをすることが大切です。
猫についたホコリやダニを口から摂取しないようにして、自分の健康を守ってくださいね。
まとめ
猫と飼い主、お互いの健康と幸せのためにも、猫吸いはタイミングが大切です。
普段から猫の健康状態や性格、触ってほしくないところをチェックし、把握しておきましょう。
猫吸いは、猫と飼い主の信頼関係が結ばれていることが前提の行為です。
飼い始めたばかりの頃や赤ちゃん猫には控え、お互いに慣れてきた頃にチャレンジしてみてくださいね。