うさぎの様子がおかしい!てんかんかも!?飼い主さんの対応方法や気になる今後の生活
「てんかん」とは、全身のけいれんや意識消失などを発作的に繰り返す脳の病気です。
うさぎにとって、てんかんは稀な病気。
しかし、愛うさぎにてんかん発作が起きる可能性はゼロではありません。
愛うさぎに発作が起きた場合にきちんと対応できるよう、飼い主さんが正しい知識をもっておくことは大切です。
そこで今回は、うさぎの「てんかん」についてまとめました。
発作が起こった場合の対応方法や今後の生活についても解説するので、ぜひ知っておきましょう。
うさぎのてんかん|症状をチェックしよう
てんかんの発作には、全身的なものから体の一部分だけに表れるものまでさまざまな症状があります。
てんかん発作でうさぎに表れる症状は、以下のようなものです。
・全身のけいれん
・意識を失って倒れる
・全身をバタバタさせる
・落ち着きがなく部屋をうろうろする
・わけもなく鳴く
・しっぽを追いかけてくるくる回る
・体の動きが止まる
・体の一部がピクピク動き続ける
このようなてんかん発作は、数秒から数分で自然におさまります。
長くても5分以内におさまることがほとんどです。
発作後は意識ももどり、いつもとかわらない様子で過ごすことが多いようですよ。
うさぎがてんかんになる原因と治療
てんかんには、原因が特定できない「特発性てんかん」と別の病気がもとになって起こる「症候性てんかん」の2種類があります。
特発性てんかんは、若い年齢で発症することが多く、遺伝による影響が大きいと考えられるてんかんです。
さまざまな検査を行っても原因が特定できないにもかかわらず、てんかん発作を繰り返します。
症候性てんかんは、ある程度年をとってから発症することが多いてんかんです。
脳腫瘍などの中枢神経系の異常・エンセファリトゾーン症・ウイルス感染・臓器異常・薬剤などによる中毒など多くの異常が、うさぎの症候性てんかんを引き起こすきっかけとなります。
このように多くの原因が考えられているうさぎの症候性てんかんですが、実はデータがほとんどないのが現状です。
その理由には、うさぎにてんかんの症例が少ないことや、うさぎに精通した獣医師が不足していることなどが考えられます。
データが少ないため、うさぎの症候性てんかんは原因の解明が非常に難しいのです。
そのため症候性てんかんに対しては、原因を解明してから治療を開始するよりも、可能性の高い原因に有効な治療法を試してみるといった治療方法が一般的です。
またてんかん発作をコントロールする治療として、抗てんかん薬も使われます。
抗てんかん薬は特発性てんかんにも使われる薬。
発作をコントロールすることで、通常の生活を送れるようにすることが主な目的です。
うさぎにてんかん発作が出やすいのはいつ?
うさぎにてんかん発作が出やすいのは、精神的なストレスがかかっているとき。
また光や音による刺激や天候の変化がきっかけで、発作が起こることもあります。
薬でてんかん発作をコントロールしているうさぎの場合、ストレスや環境の変化にはとくに気をつけてあげましょう。
うさぎにてんかん発作が出た場合の対応方法
まずは飼い主さんが落ち着こう
うさぎが急に意識を失ったり、けいれんし始めたりすると、飼い主さんもびっくりしてしまうでしょう。
いつもと違う苦しそうな姿に、思わずパニックになってしまう飼い主さんも多いようです。
けれども、発作が起こっている最中のうさぎには意識がありません。
そのため苦しいという感覚もないのです。
うさぎにてんかんの発作が起こったら、飼い主さんが落ち着くことが一番大切です。
発作を起こしている愛うさぎを見るのはツライでしょうが、冷静に見守ってあげましょう。
発作中飼い主さんがすべきこと
発作が起こっている最中に飼い主さんがすべきことは、うさぎの周りが安全かどうかをチェックすることです。
発作中に頭をぶつけたり段差から落ちたりすると、非常に危険。
近くにものがある場合は取り除き、まずは周囲の安全を確保しましょう。
次に、うさぎの様子をしっかりと観察します。
発作中の様子や発作の時間などを記録しておくと治療に役立つので、細かくメモしましょう。
動画をとっておくのもオススメです。
さらに発作が終わったあとの様子も注意深く観察し、獣医師に伝えるとよいでしょう。
発作中飼い主さんがしないほうがよいこと
発作が起こっている最中に、飼い主さんは抱きしめたり体をおさえたりなど、うさぎの体に力を加えることはやめましょう。
てんかん発作は止められるものではありません。
体を抱きしめたりおさえたりしても、発作が早くに終息するわけではないので、このような行動は控えてくださいね。
愛うさぎがてんかん…これからどうなる?
実際に愛うさぎがてんかんになってしまったら、多くの飼い主さんは「これからどうなるのだろう」と不安になるのではないでしょうか。
てんかんの治療は、完全にてんかんを治すというものではなく、薬でてんかん発作をコントロールすることを目的に行われます。
てんかん発作をコントロールするとは、発作の頻度減らし、程度を弱めること。
てんかん発作をコントロールすることで、愛うさぎの生活の質を向上できるのです。
てんかんのうさぎと一緒に暮らしていくうえで欠かせないことは、定期健診。
なぜなら、毎日薬を飲むことになるため、副作用が出ていないか、薬が適量かなどをチェックする必要があるからです。
うさぎがてんかんになったからといって、すぐに命に関わるわけではありません。
獣医師の指示通りに薬で発作をコントロールし、ストレスがかからないように配慮できれば、今までと同じように暮らしていけるでしょう。
まとめ
てんかん発作は数分でおさまるため、飼い主さんが留守の間に発作が起こると気づかないこともあるかもしれません。
帰宅後は、うさぎやケージ内に変わった様子がないかチェックすることを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
てんかんは放置すると少しずつ悪化する病気です。
もし症状に気づいたら、できるだけ早めにうさぎに精通した獣医師のいる動物病院に連れて行ってあげてくださいね。