オオカミに最もDNAが近いのは柴犬!?オオカミに似て野性味が強い柴犬の性格や特徴とは?
世界中には様々な犬種がいて、その数は1000種を超えるとも言われています。
多種多様な犬種のなかで「オオカミに最もDNAが近い」と世界的に注目を集めているのが柴犬です。
日本犬の中では小型で人気犬種の柴犬がオオカミに近いの!?と意外に感じる方も多いかもしれません。
そこで、オオカミに似て野性味が強い柴犬の性格や特徴をまとめました。
自立心が強い
オオカミと近縁の柴犬は、野生動物本来の気質をしっかりと受け継いだ原始的な犬種です。
そのため自立心が強く、飼い主に頼らずに自分で考えて行動する力をもっています。
「柴犬はしつけが難しい」といわれるのは、この自立心の強さが原因。
柴犬は飼い主の指示を受け入れるよりも、自分のやりたいことを優先しがちだからです。
では自立心の強さは柴犬の欠点なのかというと、必ずしもそうではありません。
例えば、柴犬とは反対に自立心があまりなく飼い主への依存度が高い犬は、常に飼い主の後ろをついて回り、その姿が見えないと不安になって鳴いたり吠えたり、あるいはお留守番ができなかったり…。
一方、自立していて飼い主への依存度が低い柴犬は、ストーカー的に飼い主にまとわりつくことが少なく、むしろ放置されることを好むので、飼い主は犬を気にせず自分の時間をもつことができます。
飼い主にベタベタしない柴犬は、犬とある程度の距離をもって付き合いたい人向けの犬種なのです。
自立心のデメリットはというと、先ほども触れましたが「しつけが難しい」こと。
多くの洋犬はトレーニングによって「いつでもどこでも指示を受けたらすぐに従う」ようになります。
ところが、飼い主の指示よりも自分の興味の対象に意識を向けてしまう柴犬は、そのような行動がなかなか身に付かず、その結果「しつけが難しい」「訓練性能が低い」「集中力がない」などと評価されてしまうのです。
ではどうしたら良いのでしょうか?
「プードルのような学習能力」「レトリーバーのような従順さ」「ボーダーコリーのような訓練性能」を求めるなど、柴犬の犬種特性を無視して飼い主の願望を押し付けることはNGです。
なによりもまず柴犬の性格・特徴を理解し、柴犬に合った方法で時間をかけて根気よくトレーニングすることが大切です。
警戒心が強い
フレンドリーでオープンな性格の犬が多い洋犬に対し、警戒心が強い柴犬はなかなか心を開かず、人や他の犬と距離を置こうとします。
また縄張り意識が高く、家や車の中、ベッドやケージなど、自分の縄張りと認識している領域に知らない人や犬、車などが侵入したときに吠えて威嚇し、それらの侵入者を追い払おうとする傾向があります。
過度の警戒心や縄張り意識はペットには必要ありません。
そのため、特に生後3ヶ月までのいわゆる社会化期に
・できるだけ多くの人に家に遊びに来てもらう、あるいは遊びに行く
・(ワクチン終了前なので)抱っこやカートでお出かけする
・他の犬と遊ばせる
・色々な音を聞かせる
など、様々な経験をさせてあげることがとても重要です。
自分のモノを守ろうとする行動も、警戒心の強い柴犬によく見られます。
自分のモノとは、例えば食器やお気に入りのオモチャ、ガムなど食べるのに時間がかかるおやつ、散歩中に拾った木の枝など。
守ろうとするだけでなく、行き過ぎた攻撃行動に発展する場合もあるので注意が必要です。
オモチャなど犬が守って困るモノは部屋に放置せずに飼い主が管理し、
・「おすわり」や「待て」などをさせてから犬に渡すよう徹底する
・ガム系のおやつは与えない
・日頃から「放して」の指示に応じて犬が咥えているものを口から放して落とすトレーニングをする
などの方法で、このような行動を防ぐようにしましょう。
触られるのが苦手
触られることを好まないのも柴犬の特徴です。
体を触られることが苦手だと
・日々の健康管理ができず病気の発見が遅れる
・動物病院での診察が難しい
・ブラッシングやシャンプー、爪切りや足拭きなど日常のお手入れができない
・嫌なことから逃れるために噛むようになる
など、様々な問題が生じます。
また病院やトリミングサロンに行くたびに、犬が大きなストレスを受けてしまうことにもなります。
そうならないためには、やはり生後3ヶ月までの社会化期に、体を触られることに慣らすことが必要です。
柴犬は抱っこをとても嫌がることがありますが、これは抱っこが触られるだけでなく拘束されて自由がなくなるためで、警戒心の強さも原因になっています。
これも触られることに慣らすのと同様、子犬のころから抱っこの練習をすること、日々適度なスキンシップを図り、焦らず毎日のコミュニケーションを大切にすることで予防・改善していきましょう。
まとめ
今回は「遺伝子的に最もオオカミに近い犬種」という観点から柴犬の性格・特徴を紹介しました。
日本犬のなかでは小さく可愛らしい外見から安定した人気を誇る柴犬ですが、飼育が難しい面があることを知っていただけたでしょうか。
あとは、とにかく諦めずに根気よく接すること。
そうすれば時間はかかるかもしれませんが、きっと応えてくれるはずです。
野性味あふれる柴犬との暮らしを、ぜひ楽しんでくださいね!