シニア期のわんちゃんに現れる老化のサイン【見た目編】
小型犬・中型犬のわんちゃんは7歳を過ぎてくると、シニア期に入ります。
大型犬のわんちゃんは、5歳くらいからシニア期に突入。
シニア期に入ると、これまでできていたことができなくなったり、見た目にも変化が現れます。
愛犬の老化は、できるだけ早く気づき、ケアしていくことが大切です。
そこで今回は、シニア期のわんちゃんの見た目に現れる老化のサインを解説します。
目に現れる変化
若い時はみずみずしく澄んだ瞳をしているわんちゃんの目ですが、シニア期に入るとだんだんと白く濁ってきます。
中には病気が原因のケースもあるので注意してチェックしてみましょう。
・暗い場所や夕方のお散歩でぶつかる
・溝に落ちかける
・動くものを負わない
・家の中で端を歩く
・目を擦る
・瞳が白い
このような兆候は、目が見えづらくなっている可能性があります。
白内障や緑内障が進んでいるかもしれません。
わんちゃんは臭覚や聴覚が優れているので、多少見えづらくなっても補うことができています。
特に住み慣れたお家は、目が全然見えなくなったとしてもトイレの位置やご飯の場所を覚えていますので、飼い主さんが気づかないことも多いです。
日頃から、スキンシップの時間を十分にとり、目の表面の変化や歩いている様子を注意深く観察しましょう。
白内障は早めに治療を始めると、進行を遅くすることもできるかもしれません。
進行を遅くする目薬や外科的治療もあります。
もし、わんちゃんの目が見えづらくなったら、家具の位置・トイレ・ご飯の場所は変えないようにしましょう。
いつもの位置で、いつもの状態が一番落ち着きます。
わんちゃんが通る進路を妨害しないよう、注意して、触る時は優しく声かけしてから撫でるとびっくりしません。
皮膚・被毛に現れる変化
シニア期に入ると、どんなわんちゃんも毛の量が減ってきます。
一部が薄くなったり、全体的に毛が少なくなるなど、わんちゃんによって症状は様々です。
夏にサマーカットをしても冬になるとふさふさと毛が戻っていた子でも、高齢になるとなかなか毛並みが戻らなくなります。
・毛ツヤが悪くなる
・毛が抜ける
・皮膚にハリがない
・若い頃のように伸びない
・白髪が生える
・シミやイボが増える
老化が進むと毛の生えるスピードも遅くなります。
黒い毛のわんちゃんならわかりやすいのですが、人間と同じように白髪も目立ってくるでしょう。
皮膚はハリがなく、カサカサしてフケが多くなります。
またイボやシミが増え、化膿してもなかなか傷が治らないと悩む飼い主さんも多いです。
動物用の化粧水などで保湿したり、お散歩時は皮膚を傷つけないようお洋服を着せて、愛犬の皮膚を守りましょう。
耳に現れる変化
犬の聴力は、とても優れていて、遠くの音も聞き分けられますし、高周波の音も聞こえるといわれています。
自宅から離れた駐車場に飼い主さんが車を停めただけで、すぐに気づいて玄関に走る。
そんなわんちゃん多いですよね。
わんちゃんは、人間には聞こえない音や気配を察知する能力に長けています。
しかし、老犬になると耳が遠くなったり聞こえなくなり、その能力も衰えてしまいます。
・飼い主の車の音に気付かない
・インタホーンに反応しない
・呼びかけても反応がない
犬にとって、声の低い男性より女性の声の方が聞こえやすいです。
女性の声には反応するけど、男性には反応しない場合は、もしかしたら耳が遠くなっているのかもしれません。
もちろん、とぼけていたり、単にその男性を無視しているだけ…という可能性もありますが。
また、以前は飼い主が帰宅すると玄関まで来ていたのに反応がない子は、体力が衰え、玄関までお出迎えできなくなっているのかもしれませんね。
「耳が遠くなったかな?」と感じたら、警戒心が強くなり、急に近寄ると驚くことがありますので声かけしてから触りましょう。
鼻に現れる変化
若い頃の犬の鼻は常に濡れていて、黒々としています。
しかし、老化が始まると
・鼻の色素が薄くなる
・鼻が乾いている
・ピンク色の鼻水
といった兆候が見られるようになります。
わんちゃんは普段、鼻水はあまり出ません。
ピンク色の鼻水は腫瘍ができている可能性がありますので、早めに病院を受診しましょう。
口・歯に現れる変化
老犬になると人間と同じでわんちゃんも歯周病になりやすいです。
免疫力が落ちているため、化膿しやすく膿が出ることもあります。
・歯茎がぶよぶよしている
・口臭がある
・歯茎が腫れている
・歯茎から血が出ている
上記のような症状が見られたら、歯周病になっているかもしれませんので動物病院で治療してもらいましょう。
まとめ
わんちゃんもシニア期に入ると見た目に老化のサインが現れてきます。
これからどんどんと衰えていく愛犬を、どのようにケアして生活を共にしていくのか家族でしっかりと考えておくことも大切です。
シニア期のわんちゃんは、パピー時代とは違った可愛さがありますので、のんびりとした老後を過ごせるよう、私たち飼い主が大切に守っていきましょう。