うさぎに与えて良い果物と、与えてはいけない果物

うさぎの主食は牧草ですが、糖分たっぷり、甘い果物が大好きなうさぎも多いといわれています。
今回は、うさぎにあげて良い果物とあげてはいけない果物、そしてそれぞれの理由をご紹介します。
うさぎに与えても良い果物
りんご
リンゴが赤くなると医者が青くなる…といわれているリンゴは、食物繊維やビタミンCを多く含んでいます。
甘くてみずみずしいリンゴは嗜好性が高く、大好物といううさぎも少なくありません。
ただし糖分が多いため、ご褒美としてほんの少し与える程度にしておきましょう。
皮の部分には農薬やワックスがついている可能性があるため、気になる方は取りのぞいてからあげてください。
余談となりますが、リンゴをすりおろして絞って作った「手作りリンゴジュース」に慣らしておくと投薬時に役立ちます。
なるべく小さなうちから、シリンジを使ってジュースを飲ませる練習をしておくことをおすすめします。
パイナップル
パイナップルには食物繊維やビタミン、消化酵素であるブロメラインが含まれています。
酵素が含まれているため、うっ滞(毛球症)になりがちなうさぎに良いといわれています。
生のパイナップルを入手するのが難しい時は、パイナップルを乾燥させた動物用ドライフルーツを利用しても良いでしょう。
ただしブロメラインは熱に弱いといわれているため、ドライフルーツでは酵素の効果は期待できないかもしれません。
なおパイナップルはあくまで果物であり、薬ではありません。
うっ滞が疑われる時は、すぐに病院に連れて行ってあげてくださいね。
またリンゴと同じく、「手作りパイナップルジュース」に慣らしておくといざという時に役立ちますよ。
梨
しゃくしゃくとした食感が楽しい、梨もうさぎにあげて良い果物です。
甘いため嗜好性は高めですが、水分が多いためあげすぎないようにしてください。
水分を取りすぎると、うさぎが下痢をしてしまう可能性があります。
梨が旬を迎える夏場になったら、ほんの少しだけおすそ分けしてあげてください。
なお、皮には農薬がついている可能性があるため、むいてあげた方が良いでしょう。
ちなみに日本の梨だけではなく、洋梨もうさぎに与えることができます。
バナナ
ねっとりと甘いバナナも、うさぎに与えることができます。
ただし非常に糖分が多いため、与える時はごく少量だけにしておいてください。
あまり量を与えると肥満の原因となり、健康を損ねる原因となってしまいます。
しかしそれでも、たまにバナナをあげて慣らしておくことをおすすめします。
なぜなら簡単につぶれてペースト状になるバナナは、粉薬を飲ませる時にとても役に立つからです。
薬を嫌がるうさぎでも、つぶしたバナナに粉薬を混ぜれば意外と簡単に薬を飲んでくれるかもしれません。
うさぎに与えてはいけない果物
アボカド
クリーミーでさまざまな料理に使えるアボカドですが、うさぎには絶対に与えてはいけません。
アボカドにはペルシンという毒が含まれていて、人間以外の動物が食べると中毒を起こすといわれています。
ペルシンは人にとっては無害で、むしろその殺菌作用が医学的に注目を浴びている成分です。
しかし人間以外の動物が摂取すると、不整脈や呼吸困難などさまざまな中毒症状を起こすそうです。
また森のバターとも呼ばれるアボカドの果肉には、大量の脂肪分が含まれています。
果肉にはペルシンはほとんど含まれていなようですが、うさぎは脂肪分を分解することが得意ではないため、消化器官に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
致死量は不明ですが、うさぎにアボカドを与えるメリットは一切ないことを覚えておいてください。
柑橘類(みかん、グレープフルーツなど)
柑橘類もうさぎに与えない方が良いとされています。
まずネット上では、「柑橘類に含まれる成分がウサギの血管に良くない」という情報をよく見かけます。
この情報に関しては裏付けとなる資料や文献が見つからないため、真偽のほどは定かではありません。
ですがうさぎが柑橘類を食べると、消化不良を起こしやすいといわれています、
実際に柑橘類を与えることを避けている飼い主さんが多い以上、あえて与えない方が良いでしょう。
まとめ
リンゴやバナナの項目で説明したように、投薬時に役に立ってくれる可能性が高いという側面もあります。
しかし、果物は糖分や水分が多いため、たくさん与えると肥満の原因となってしまいますのでご注意くださいね。
また、うさぎは内臓の構造上、1日絶食すると命に関わるといわれている動物です。
うさぎに与えて良い果物と、与えてはいけない果物をしっかり把握して、うさぎの大好物をみつけておけば、チモシーやペレットを食べなくなった時に慌てずに済みますよ。