子猫を保護したらどうすれば良い?まずやるべきことと里親探しの方法。

みなさんこんにちは!
ReCheriライターchiiです(*’ω’*)

猫は好きだけれど、さまざまな事情でご自宅で飼えないという方も多いですよね。

お外で子猫を発見してしまって、保護してあげたいけれど、自宅では飼ってあげられない…

とても歯がゆい気持ちになってしまいます。

また、子猫を保護したとしても「まず何をしてあげれば良いのか分からない。」「飼ってくれる方をどうやって見つければ良いのか分からない。」と、困ってしまうこともあるかと思います。

そこで今回は、個人で猫の保護活動をされている「ななまるさん」にお話をお伺いしながら

・子猫を保護した後にやるべきこと
・新しい飼い主さんの見つけ方

についてまとめました。

個人で猫の保護活動をしている「ななまるさん」とは?

ななまるさんは、ご自身も愛犬愛猫たちと暮らしていますが、個人で猫の保護活動を行っています。

2年前に生後1ヶ月の黒猫を保護し、里親さんを探そうと色々検索していた時に「保護犬保護猫について」や「日本の殺処分の頭数」について知り、その黒猫だけでなくその母猫のことも気がかりになり、黒猫を保護した場所の周辺にいる野良猫ちゃんたちに、個人で不妊手術を受けさせたことがきっかけです。

保護した黒猫
■ななまるさんが保護した黒猫ちゃん

ひとりで受け入れられる頭数は限られていますが、現在もできる範囲で保護活動をしています。

2年前に保護した黒猫は「ジジ」という素敵な名前がつけられ、現在もななまるさんのおうちで暮らしています。

ななまるさんが保護して迎えた猫たちの面倒を一番みてくれる、頼もしく優しい先輩猫ちゃんになりました。

二匹の仲良し猫
■面倒見の良い黒猫「ジジ」

 

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子猫を保護したら、まずは病院へ連れて行く

動物病院の猫

ご自身で飼うことができない場合でも、子猫を保護した際にはまず病院へ連れて行きましょう。

お外にいる猫にはノミやダニ、お腹の中にいる寄生虫などがいることが多いため、それらを駆除する必要があります。

また、目元の粘膜が腫れ上がったり、目やにがひどかったり、くしゃみをしているなどの症状がある場合は「猫風邪」を発症している恐れが高いです。

「猫風邪」とは?
猫風邪とは、主に「カリシウイルス」「ヘルペスウイルス」に感染して発症する症状の総称です。まれに「クラミジア」「マイコプラズマ」などの細菌が原因となる場合もあります。子猫は成猫よりも体力がなく重症化しやすいため、できるだけ早く治療を開始してあげましょう。

もし病院が閉まっている夜間に保護した場合には、夜間救急の動物病院へ行くか次の日の朝イチで病院へ連れて行ってあげるようにしましょう。

子猫の場合はできるだけ早い受診が大切です。

保護した子猫が産まれて間もない場合は?

生まれて間もない猫

子猫は生後1ヶ月あたりから「子猫らしい」姿になりますが、それ以前の産まれて間もない子猫は耳も小さく、目も開いていない場合もあります。

獣医さんでないと子猫の年齢を推定することは難しいかもしれませんが、明らかに「産まれて間もない」という様子の子猫の場合には特に注意して体調管理をしてあげる必要があります。

子猫は体力がなく体調の急変が起こりやすいため、子猫の命を繋ぐには時間との戦いになります。

子猫をあたためてあげる

子猫は生後約2週間経ってようやく目が開き始め、耳が聞こえ始めます。

そして、生後1ヶ月頃にならないと自分で体温調節をすることができません。

生後1ヶ月を過ぎていたとしても衰弱していて体調が不安定な恐れもあります。

そのため、産まれて間もない子猫や衰弱している子猫を保護した場合には、動物病院へ急ぐとともに「保温」をしてあげましょう。

子猫の保温方法

生後1ヶ月未満の子猫を温めるために「湯たんぽ」を用意し、敷物の下に敷いてあげます。

湯たんぽの温度は、母猫の体温と同じ38℃程度になるように調節してあげましょう。

猫の毛並みを感じさせるような質感のブランケットを敷いてあげると保温になりますし、母猫を感じることができて安心しやすくなります。

人間用がなくても、ペットボトルを活用して自作することもできます。

ペットボトルを用いた子猫保温用湯たんぽの作り方

・60℃程度のお湯
・空のペットボトル
・ペットボトルをくるむタオル

を用意しましょう。

60℃程度のお湯を空のペットボトルに入れ、タオルでくるんで湯たんぽを作って猫ちゃんの元に置きます。

ペットボトルの形状は四角いタイプが転がりにくくてオススメです。

診察してくれる病院をチェックする

産まれてから数日しか経っていないような子猫の場合、病院によっては診察ができないこともあるそうです。

病院に問い合わせをして、産まれたての子猫を診察できるかどうかを確認しておくと安心です。

また、通常子猫には生後4週間頃から離乳食に切り替えますが、それ以前の子猫の場合はミルクが必要です。

産まれたばかりの頃は2時間おきに、体重が250g程度になると1日5~6回の授乳が必要で、「乳飲み子」と呼ばれるミルクの頃は特に体調が急変しやすい不安定な時期です。

【ななまるさんからのアドバイス】「SNS」の力を借りる
SNSで「乳飲み子の子猫を診察してもらえる病院を教えてください!」と聞いてみたり、住んでいる地域で乳飲み子のお世話をする「ミルクボランティア」さんがいないか検索してみると、たくさんのアドバイスがもらえると思います!自分ひとりではとても心細いと思いますので、そんな時こそSNSの力を借りると心強いです。

保護団体に委ねればいい?

沢山の子猫

現在、全国各地で猫の保護や里親探しの活動を行っている方々がおられます。

団体として行っている場合だけでなく、ななまるさんのように個人でボランティアを行う方も増えています。

しかし、ここで注意したいのが

「保護団体は保護した猫の引き取り先ではない」

ということです。

ひと昔前に比べ猫の保護活動を行う団体が増えてきましたが、それでも各団体さんのところには今もたくさんの保護猫たちが里親さんを待っています。

保護団体さんはすでにたくさんの猫たちのお世話をしており、みなさんギリギリのところで日々奮闘されています。

乳離れの済んでいない子猫に、睡眠時間を削って2時間おきにミルクを与えている方もいらっしゃいます。

そして、たとえ引き取りが可能であっても無償ではなく、その子猫のお世話費用をある程度お渡しする必要がある場合が多いです。

そのため、保護した方ができるだけご自身で子猫の命を繋げてあげる必要があります。

保護団体や保護活動をされている方に聞くとアドバイスをもらえることもありますが、ネットで検索したり書籍を読んでも分からないことがある場合のみにした方が良いでしょう。

猫の保護とは「拾うこと」ではなく「命を守り繋げること」です。

たとえ子猫を飼ってあげられなくても、責任を持って自分でできることをする必要があることを心に留めておかなければいけません。

【ななまるさんからのアドバイス】できる限り自分で頑張ってみる
どの保護ボランティアさんも抱えている頭数がものすごいので、すでにいっぱいいっぱいなところがほとんどです。大切なことは、できる限り保護した方がご自身の手で頑張ってみること。しかし、調べてみてもどうしてもわからないことがあるときには相談してみると、快くアドバイスをしてくださるでしょう。

里親さんの見つけ方

猫を愛でるカップル

事前にしておきたい処置

・検便
・ノミダニ駆除
・血液検査
・パルボウイルス検査
・猫白血病ウイルス(FeLV)検査
・猫免疫不全ウイルス検査(FIV)検査
・ワクチン接種(生後2ヶ月頃~)
・不妊手術(生後6ヵ月頃~)

里親さんを探す前に、以上のことを行っておく方が好ましいです。

里親さんの中にはすでに猫を飼っている方もおられるため、猫同士で感染の恐れがある寄生虫やウイルスの有無を明確にしておく方が安心です。

「猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスなどが陽性だったら、里親が見つからないのでは」と心配になりますが、それを了承した上で里親を申し出てくれる飼い主さんもいらっしゃいます。

子猫ちゃんの持病や現在の状態を誠実に説明することが大切です。

【ななまるさんからのアドバイス】保護猫の場合はTNR専門の病院の利用可能
保護猫の場合はTNR専門の病院を利用することができ、通常よりも費用を抑えて不妊手術を受けさせることができます。TNRとは、外猫を捕獲し、不妊手術を施した後で元いた場所に戻すことです。本当ならば里親さんを探して室内で飼育してあげることが好ましいのですが、猫によっては人間に強い恐怖心や警戒心を持っている子もおり、無理に保護してしまうと強いストレスがかかってしまう恐れがあります。その子の性格やその子が暮らす地域の環境を考慮して、保護猫として里親を探すのか、TNRで元いた場所に戻した方が良いのかを検討します。

譲渡会に参加する

 

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■↑ななまるさんが参加した譲渡会の様子

新しい飼い主さんと出会う「譲渡会」は、保護団体が開催していることが多いですよね。

しかし、個人でも参加できる譲渡会もあります。

お住まいの地域の個人で参加できる譲渡会を検索し、譲渡会を主催する団体に問い合わせてみる方法があります。

【ななまるさんからのアドバイス】実際に譲渡会に足を運んでみる
実際に譲渡会に足を運んでみることがオススメです。主催するボランティア団体のスタッフさんと直接お話しするとスムーズに運ぶこともあります。主催する団体にとっても、直接会うことでどんな人が参加したいのか分かるので安心してもらえるでしょう。

里親募集サイトに登録する

譲渡会は決まった日にちにしか開催されませんが、里親募集サイトに登録するとより出会いの可能性が広がるでしょう。

・ペットのおうち
・ネコジルシ
・いつでも里親募集中

などの里親サイトに登録してみると里親さんが見つかりやすくなります。

【ななまるさんからのアドバイス】譲渡会に参加する前にぜひ里親サイトに登録を!
私も今までに「ペットのおうち」と「ネコジルシ」で素敵な里親さんと出会うことができ、保護猫とご縁を結ぶことができました!サイトへの登録は簡単にできるので、譲渡会に参加する前にぜひ登録してみてください。

まとめ

私は過去に「飼ってあげられないけれど子猫を保護してしまった…どうしよう…」とあたふたしてしまったことがあります。

目の前にいる小さな子猫をそのままにもできないし、かといって家で飼ってあげることもできない…そして「捕獲できたものの、このあとどうしたら良いんだろう?!」とあたふたしてしまったことを覚えています。

その時はたまたま友人が「ちょうど猫を迎えたいと思っていた」と里親に名乗り出てくれたので良かったものの、もし知人にその子猫を飼ってくれる人が誰もいなかったら困っていたと思います。

現在ではSNSの普及によってもっと里親探しの視野が広がっています。

それは、保護団体さんに任せっきりにするのではなく、個人でできることが増えているということです。

ななまるさんのように個人で保護活動をし、里親さんと保護猫のご縁を結んでおられる方もいらっしゃいます。

飼うことだけがすべてではなく、たとえ飼ってあげられないとしてもその子の命を繋げてあげられる方法はたくさんあります。

次の記事では、猫のためのボランティアの中から「ミルクボランティア」についてご紹介したいと思います。