愛犬のしつけ教室体験談

みなさんは犬を家に迎え入れてから、しつけについて悩んだことはありませんか?

犬を迎え入れる前に「こんな風にしつけよう」「こうすれば上手くいくはず……」と決めていても、思った通りに上手くはいきません。

「こんなはずじゃなかった!」とパニックになる時期もあると思います。

私もしつけについて悩んでパニックになった一人です。

その時私は、動物のプロである獣医さんに「しつけ教室」を開いてもらうことにしました。

今回は「しつけ教室」で体験して良かったことや勉強になったことをご紹介していきます!

しつけ教室を体験することになった経緯

私は「犬は幼ければ幼いほど、しつけを覚える」という話を聞いて、しつけを焦っていました。

3ヶ月ほどの子犬を迎え入れる家庭が多い中、愛犬は少し遅めの6ヶ月で家にやってきたため「早くしつけを覚えないと、一生しつけができないのではないか」と思ってたためです。

そんな焦りの中、私は時に苛立ったりしながら愛犬をしつけていました。

愛犬は「オスワリ」の指示はすぐに覚えてくれましたが、「フセ」や「マテ」をなかなか覚えてくれず、私は「自分のしつけの仕方が間違っているのかもしれない」と思い、「早く誰かにしつけを教えてもらわなくては!」と更に焦っていったのです。

途方に暮れている時に、愛犬の予防注射をするために利用した動物病院の先生に「しつけが上手くいかない」と相談してみました。

すると動物病院の先生が、うちの愛犬のために「しつけ教室」を開いてくれるという話になったのです。

私はとてもホッとしたことを覚えています。

しつけの前に犬を知ることが大切!

しつけ教室の当日、当時7ヶ月だった柴犬の愛犬を連れて、動物病院へと向かいました。

私はしつけ教室といったら、指示を入れるトレーニングから始めるものだと思っていました。

しかし先生は「まずは犬のことを勉強しましょう」と、犬の習性や犬の生態を教えてくれたのです。

「犬のことを理解することで、犬も人間を理解しようとしてくれます」
「しつけの前にお互いのことを知りましょう!」

と言われました。

その時に私は「指示を覚えてもらおう」とばかりしていて、愛犬のことを理解しようとしてなかったことに気づいたのです。

今まで愛犬を理解しようとしなかった自分が、急に恥ずかしくなりました。

そして先生に犬のことを教えてもらっている内に、

「犬は何歳になっても学習をする生き物」

であることを知りました。

成犬になったからといって、「しつけできない」訳ではないと知ることができたのです。

犬の学習能力の高さを理解したことで「子犬の内にしつけをしなくてはいけない」と焦っていた気持ちが、「焦ってしつけを詰め込む必要はない」という気持ちに切り替えることができました。

ゆっくり愛犬を理解して、愛犬に合ったしつけの方法を焦らずに探す余裕が出てきたのです。

飼い主が犬にしつけをする理由

先生の話を聞く中で、私は愛犬をしつける理由についても考えを改めることになりました。

私はしつけ教室で先生の話を聞くまでは、

「他人に迷惑がかかるから」
「指示に従ってくれなくなると困るから」

という自分勝手な理由で愛犬をしつけていました。

しかし、しつけは全て愛犬のためにあるのだな、と考えるようになったのです。

愛犬が危険な状況を回避できたり、愛犬の健康を守るためのケアができたり、という目的でしつけをすることを目指そうと思いました。

また「愛犬のため」という考えを基本に持っておくことで、自分本位にならずにしつけを続けていけるのではないかと思いました。

しつけの時間が苦しいと感じた時は、基本に立ち返って「誰のための時間なのだろう?」と思い直すことで、優しい気持ちを取り戻せる気がしたのです。

服従訓練って・・・?

しつけ教室でのトレーニングで、「基本的な服従訓練」を教わりました。

「服従訓練」という名前から厳しい訓練を想像してしまいましたが、内容は私でも知っている「オスワリ」「マテ」「フセ」などのしつけの項目でした。

先生からは「絶対服従!という意味ではなく、この指示を出した時は従ってね」という意味だと教わりました。

服従訓練はただの芸ではなく、犬が危険な状況になることを回避するための役割もあるのだと言われました。

例えば、犬がリードを離れてしまった時に、飼い主の元から離れないように「マテ」の指示で危険を回避することができます。

他にも興奮状態になった時に「オスワリ」や「フセ」の指示を出すことで、興奮による怪我を避けることができるかもしれません。

実際にしつけをしてみて・・・

私の愛犬も興奮することが多いのですが、そんな時に役立ったのが「オスワリ」の指示です。

練習の仕方は、指示を出して「オスワリ」をしたら褒めておやつをあげるやり方です。

最初は成功する度におやつを与えますが、「オスワリ」に愛犬が慣れてきたらおやつを与える頻度をだんだん少なくしていきました。

するとおやつ無しでも「オスワリ」をしてくれるようになったのです。

私はしつけ教室に行く前から、おやつを使用したしつけを行っていました。

しかしおやつがなくなってしまうと、愛犬が指示に従ってくれないのが悩みでした。

私は毎回おやつで指示が通るようになったら、次はランダムにあげるようにしていたため、愛犬が付いてこれなかったのだと気付いたのです。

おやつを減らす頻度は「2回に1つ、3回に1つ、4回に1つ、5回に1つ、ランダム」という具合に、少しずつ減らすことでおやつ無しの「オスワリ」を成功させることができました。

場所に関しては、徐々に難易度をあげていくことが大切だと教わりました。

はじめは「静かで集中しやすい部屋」、次は「外の静かな場所」、次は「人とすれ違う時」、次は「他の犬とすれ違う時」、次は「遊びに夢中になっている時」と、少しずつレベルアップさせていきました。

そうすることで愛犬は「オスワリ」が得意になってきて、興奮した時にも指示を出すと反射的に「オスワリ」をしてくれるようになりました。

散歩の際には興奮状態が長引くと危険なので、とても助かっています。

このように「犬を従わせる」という練習ではなくて、「犬と危険回避の練習をする」と思えば、毎日の練習も苦痛に感じることなくできるようになりました。

まとめ

しつけ教室を体験してからというもの、愛犬とのしつけの時間は大切なコミュニケーションの時間へと変わりました。

そして愛犬との時間を大切にするようになったことで、愛犬を理解することができるようにもなってきました。

愛犬の性格や習性などを少しずつ理解することで、自分自身のしつけに対する焦りもなくなったように思います。

まだまだ愛犬はヤンチャ盛りで、「オスワリ」以外の指示には従ってくれないことも多いです。

しかし、毎日の練習で少しずつ指示を聞いてくれる回数が増えていることも実感しています。

これからも愛犬のためのしつけを、余裕をもって楽しく行っていきたいと思います。