犬の老化のサインと食事・運動・住環境で気を付けるポイント
一緒に暮らすワンちゃんは家族の一員として、とても大きな存在感がありますよね。
うれしい時も悲しい時も共有して、かけがえのない思い出をたくさん積み重ねてきました。
そんな大切なワンちゃんが、最近なんだか元気がない…前と違う動きをしている…と感じることはありませんか?
犬は小型犬なら6歳ごろ、大型犬なら5歳ごろからシニアと呼ばれる時期に入ります。
本格的に老犬と呼ばれるのは小型犬なら10歳ごろ、大型犬なら8歳ごろとされています。
今は犬の寿命が伸びているとはいえ、年齢と共に体の衰えが現れてきます。
なるべく健康で長生きできるように、飼い主にできることとは何でしょうか?
今回は「犬の老化のサインと食事・運動・住環境で気を付けるポイント」をご紹介します。
犬の老化のサイン
見た目に現れるサインは、毛に白髪が混じる、筋肉が落ちる、お腹がたるんでくるなどです。
名前を呼んでも反応がない場合は、耳が聞こえにくくなっている可能性があります。
歩くスピードが落ちたり、前は難なく乗り越えていた段差でつまずいたりということもあります。
1日に寝ている時間が増える、食事の量や好みが変化するなどもサインのひとつです。
老犬のお世話で気を付けるポイント
食事
今まで喜んで食べていたごはんでも、急にダメになってしまった、食欲がなくなり量が食べられないなどの変化があると、飼い主にとっては心配ですよね。
病気の可能性がないなら、活動量が落ちたことや消化機能が衰えたことが原因の場合があります。
シニア用フードは低カロリーで老犬に合った栄養素が入っています。
年と共に筋肉が落ちてきたワンちゃんのために、タンパク質を補うような食事を意識しましょう。
また、オメガ3と呼ばれる栄養素も全身の健康に良い影響を与えます。
フードを選ぶときにはこういった栄養がバランス良く入っているかどうかチェックしましょう。
足腰が弱くなった子にはコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンが効くとされています。
特定の栄養を補うためにはサプリメントを与えるのもひとつの手です。
薬との組み合わせやバランスの問題もあるので、獣医さんに相談して与えることをおすすめします。
ごはんが食べづらいようなら、ぬるま湯で少しふやかしてあげると食べやすくなります。
お気に入りのおやつを少量混ぜてあげると、よろこんで食べてくれることがあるので試してみてください。
運動
歩くスピードが落ちて、散歩がおっくうそうになってきた。
おもちゃを見せても反応が鈍くなった。
こんな姿を見ると、あまり無理して運動させない方がいいのでは?と思うかもしれません。
しかし運動を一切やめてしまうと、ますます筋肉が落ちて関節の動きや血の巡りが悪くなり、健康に良くありません。
老犬にとって無理のない程度に体を動かす時間を作ってあげましょう。
まず、その日のワンちゃんの体調を見極めて散歩に行けるかどうか判断します。
散歩コースも段差や坂道など負担の多い場所は避け、平らな道を選びましょう。
散歩の時間の長さも重要です。途中で疲れた様子を見せたら、早めに切り上げたり休憩を挟んだりしてワンちゃんのペースに合わせます。
歩くペースもゆっくり目を意識して、最後まで楽しく散歩ができるようにしてあげましょう。
外に出て日を浴びたり、風を感じたりするのは老犬にとって良い刺激になります。
出かけられる時はなるべく外に連れて行ってあげてください。
住環境
今まで慣れていた環境でも、年を取ると危険になる場合があります。
段差やフローリングの床、家具の配置などを見直して、ワンちゃんが安全に過ごせるようにしてあげましょう。
フローリングは滑って転ぶ可能性があるので、マットを敷いてあげると良いです。
取り外して洗えるタイプだとお手入れが楽なのでおすすめです。
ワンちゃんの動線を考えつつ家具の置き場所を決めることも大切です。
視力が弱くなってくると、記憶を頼りに移動するようになるので、できれば健康な段階で配置換えを済ませておきましょう。
家具の角はぶつかってもケガしないように、クッション材などで保護しておくと安心です。
2階建てやそれ以上の家の場合、上り下りは負担が大きいのでひとつのフロアで過ごすのが理想です。
階段の前にはゲートを置いて、ワンちゃんの安全を守りましょう。
ソファーやベッドに乗るのが大変そうなら、小さな段差やスロープを設置してあげると楽に乗れると思います。
まとめ
高齢になったワンちゃんの負担を取り除くケアのヒントは見つかりましたか?
長い時間一緒に過ごしてきた愛犬は、年を取って前よりできることが少なくなっても、大切にお世話してあげたいですよね。
より時間や労力はかかるかもしれませんが、それだけワンちゃんとの時間が増えて、貴重な思い出となるに違いありません。
振り返った時に、もっとたくさんお世話してあげれば良かったと後悔しないためにも、今できる最善のケアをワンちゃんにしてあげてください。