犬は肉食だけど魚も食べる?魚を与える時のメリット、デメリットは?

犬は肉食の動物です。
しかし、人と暮らすようになって、人間の食べ物を口にする機会が増えたことで、雑食に近くなったとも言われています。
しかしながら、犬の消化機能の面から考えると、やはり肉食に近いのかもしれません。
では、魚はどうでしょうか?
魚ももちろん、犬に与えても良いものです。
種類は少ないように思いますが、魚を主原料としたドッグフードもあります。
魚を与えるメリットはたくさんあります。では、デメリットはどうでしょうか。
今回は魚に含まれる栄養成分や、犬に与える時のメリットやデメリットをご紹介します。
どんな魚を与えても大丈夫?おすすめの魚は?
魚には豊富な栄養成分が含まれています。犬の体を作るたんぱく質も豊富です。
魚には白身魚、赤身魚、青魚などがありますが、どの魚を与えても安心、安全なのでしょうか。
魚を大きく分類すると
白身魚 | タイ・タラ・カレイ・ヒラメ・スズキなど |
赤身魚 | まぐろ |
青魚 | さば・アジ・イワシ・サワラなど |
一般的に魚は赤身魚と白身魚に分けられます。
青魚というのは、背中部分が青いため、外見からそう呼ばれています。
サバやアジ、イワシは赤身系の青魚になります。サワラは白身系の青魚に分類されます。
魚に含まれる主な栄養成分は?
・タンパク質 ・カルシウム ・タウリン ・DHA/ドコサヘキサエン酸 ・EPA/エイコサペンタエン酸 |
魚のタンパク質は消化がしやすく、アレルギーが起こりにくい特徴があります。
赤身魚、白身魚・青魚の中で、おすすめの魚は「白身魚」です。
白身魚は、人間の赤ちゃんの離乳食にもよく使われるもので、アレルギーが一番起こりにくい魚です。
最初は「白身魚」から始めると安心です。
ちなみに、身がピンク色のサケやマスも「白身魚」になります。
良質なたんぱく質が多く摂れるので、食欲のない時にもおすすめです。
赤身魚の「まぐろ」を与えても大丈夫?
まぐろにも、良質なたんぱく質が多く含まれています。
犬に与えても良い魚なのですが、知っておいた方がよい注意点もあります。
実は、まぐろには水銀が含まれていることが多いのです。
人間よりも体の小さい犬は、その影響を受けやすいので注意が必要になります。
人の場合でも、まぐろの摂取量は週に1回~2回くらいが望ましいとされているのです。
小さな犬の体に影響が出ないようにするには、更にその摂取量を少なくする必要があります。
青魚を与える時に気を付けたいことは?
DHAやEPAは青魚に多く含まれる栄養成分です。血液をサラサラにしたり、脳の働きを活発にします。
また、動脈硬化や心筋梗塞の予防にも役立つと言われています。
しかし、この成分は体内で酸化しやすい特性を持ち合わせています。
酸化すると、過酸化脂肪となり体の中に蓄積されます。
これが(イエローファット)黄色いしこりになってしまうおそれがあるのです。
魚をよく食べる猫に多い病気ですが、犬にも青魚を与える頻度が多くなると、この病気になる可能性が出てきます。
このことから、青魚はあえて犬に与える必要はありません。
※時々与える程度なら問題はありません。
アレルギーの心配と注意したいことは?
魚はアレルギーが起こりにくい食材ではありますが、「ヒスタミン中毒」という食中毒があります。
これは魚自体にアレルギー物質が含まれているのではなく、魚を長い時間、常温で放置したことにより起こる可能性のある食中毒です。
魚にもともと含まれているヒスチジンという成分に、常温で増えた細菌の持つ、脱炭酸酵素という物質が作用してしまい、アレルギー物質(ヒスタミン)が生成されるのです。
このヒスタミンは一度生成されると、加熱しても分解されません。
温度の上昇と比例して増える食中毒なので、魚はなるべく早く冷蔵庫に入れ保存するようにして下さいね。
魚の骨にも十分気を付けましょう。
犬は食べ物を丸のみしてしまうことが多いため、骨がのどに刺さってしまう可能性が高くなります。
また稀に、飲み込んでしまった骨が胃を傷つけることもあります。
特に小型犬の場合は注意が必要です。
まとめ
今回は犬に与える魚について色々お話しました。
我が家では、魚を与える時は白身魚を使用しています。
日々の食事のドッグフードは栄養バランスを考えて作られているので、魚は時々与える程度で十分です。
愛犬の健康のために、魚の良質なたんぱく質を上手に活用してみてはいかがでしょうか。