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猫が紅茶を飲んでも大丈夫?紅茶を飲みたがる愛猫…危険性と対策を調査しました

猫

我が家には現在、今年6歳になる愛犬と5歳になる愛猫がいます。

食い意地が張っていて、毎年のように誤食で動物病院に担ぎ込まれるような困った性格の愛犬に対し、食事に対してあまり興味がない様子の愛猫。

この子が誤食や誤飲をすることはまずないだろう、と安心しきっていました。

しかし先日、そんな愛猫が紅茶を飲んでいる姿を目撃してしまったのです。

カフェインが含まれており、いかにも猫の体に悪そうな紅茶ですが、どうして飲みたがるのでしょうか?

今回は、かかりつけの動物病院で聞いた話も含めて、猫が紅茶を飲む原因や危険性についてご紹介します。

紅茶や緑茶は猫にとって毒!?

紅茶

コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれているカフェインは、眠気を抑える効果がある反面、人間でも大量に摂取すると危険な成分です。

2016年には、カフェインの錠剤とエナジードリンクを常用していた男性が、カフェイン中毒で死亡するという事件も起こっています。

愛猫が紅茶を飲んでいたことについて、かかりつけの動物病院で相談をしたところ、カフェインの許容量は人間でも個人差が大きいことから、「何グラム摂取したら危険とは一概に言えない」と言われました。

しかし、少量の摂取であっても、嘔吐や下痢、ふらつき、脈拍の乱れなどが起こる可能性がある上、最悪の場合は死に至る危険もあると注意を受けました。

今回はごく少量舐めていただけで何も症状は出ていなかったため、胃腸の洗浄なども行わずに済みましたが、カフェインは体内に蓄積される上に、摂取してから1~6時間後に中枢神経に影響を及ぼすこともあるそうです。

カフェインだけじゃない!紅茶の危険成分

猫

紅茶にはカフェインだけでなく「シュウ酸」が含まれており、摂取し続けることで尿路疾患の原因になることも教えて頂きました。

猫の尿路結石と言うと、シニアの猫ちゃんや、お水をあまり飲まない猫ちゃんに多く見られる「ストルバイト結石」が有名かと思います。

食事療法で改善が見込めるストルバイト結石と違い、シュウ酸カルシウムが原因の結石は、尿のphバランスを調節しても溶かすことができないそうで、完治させるには外科手術が必要になるそうです。

紅茶は猫草やマタタビに似た香りがする?

肉や魚のような食材をつまみ食いするのなら分かりますが、どうして猫が紅茶を飲みたがるのでしょうか?

これに関しては動物病院でも、嗜好の問題でしょうとしか言われなかったため、帰宅後に同じような子がいないか、ネットで調べてみました。

すると、紅茶や緑茶、麦茶、ウーロン茶と人間の飲み物に興味を示す猫が意外に多いことが分かりました。

そして、このような香りが高い植物由来の飲み物を猫が飲みたがる理由として挙げられていたのが、「猫草やマタタビに似た香りがするのでは?」というもの。

これは科学的な根拠があるわけではなく、あくまでもお茶を飲みたがる猫の飼い主さん達が予想した理由なのですが、マタタビも紅茶や緑茶の原料となるチャノキも、同じツツジ目に分類されます。

そのため、人間の鼻では分からないような共通した香りがあるのかもしれません。

紅茶の代わりにマタタビをあげればいい?

猫

マタタビの代わりに紅茶を飲みたがっているのなら、マタタビそのものを与えれば問題解決、と思ったのですが、マタタビも与え過ぎは禁物のようです。

市販のおやつにも含まれていることがある「マタタビ」ですが、どうして猫はマタタビが好きなのでしょう?

猫はマタタビの味が好きなわけではなく、マタタビを摂取すると中枢神経が麻痺し、人間でいう「酩酊状態(めいていじょうたい)」、つまり、お酒で酔っぱらった状態に近い状態になるのだそうです。

少量であればストレスの解消になり、猫にとっても害のないマタタビ。

しかし、マタタビの小枝を与えっぱなしにするといった過剰な使い方をすると、呼吸困難や心肺停止を起こしてしまう危険性もあります。

我が家では、爪とぎを新しいものに変えた際に、自分のものだと覚えてもらうためにマタタビのパウダーを使っています。

この時以外には使ったこともないため、マタタビについてあまり考えたこともなかったのですが、使い方を誤ると猫の命にかかわるアイテムだったのですね。

猫に紅茶を飲ませないようにする対策

猫に紅茶を飲ませないようにするためには、どうしたら良いのでしょう。

人間が飲まないという選択肢もありますが、これは最終手段に取っておくとして、いくつか対策を試してみました。

マグカップに蓋をする

マグカップ

飲み物が冷めるのを防ぐため、100円均一などでもマグカップ用の蓋が売っていますよね。

これを利用すれば猫が紅茶を飲むのを阻止できると思ったのですが、そううまくはいきませんでした…。

マグカップの中身よりも、むしろ蓋に興味を持ってしまった愛猫。

シリコンの蓋をかじろうとしたりと、危険性が増す結果になりました。

猫草を置いてみる

猫草を食べる猫

我が家の猫は、あまり猫草に興味を示しません。

そのため家に猫草を置いていなかったのですが、もしかしたら体が草を求めているのかもしれないと思い、ダメもとで猫草を置いてみました。

結果は、撃沈。やはり猫草では紅茶の代わりは務まりませんでした…。

最初こそ興味を持ったものの、すぐに猫草を素通りして、紅茶の入ったマグカップの前にやってきてしまいました。

ちなみに猫草として知られるエン麦は、犬が食べても問題が無く、胃腸の状態を改善する効果も見込めるそうです。

そのため、我が家では愛猫が見向きもしなかった猫草は、愛犬のおやつとして活用しています。

飲み水をぬるま湯に変えてみる

水を飲む猫

水は嫌いだけどお風呂場は好き、という猫ちゃんは意外と多いですよね。

我が家の愛猫も、自分が洗われるのは大嫌いなのにバスタブを覗き込むのは好きなようで、姿が見えない時はだいたいお風呂場にいます。

たまにお風呂の残り湯に顔を近づけていることもあるため、温かい飲み物に興味があるのかと思い、飲み水をお湯にしてみました。

紅茶が好きなわけではなく、ぬるい飲み物が飲みたかっただけだった場合、これでマグカップに近づくのをやめさせられると思ったのです。

これは効果がありました!

残念ながら紅茶に対して全く興味がなくなる、というわけにはいかなかったのですが、ぬるま湯を水入れに足すと、走ってきていそいそと飲むようになってくれたのです。

実は我が家の愛猫の水入れは、愛犬と兼用でした。

何度もやめさせようとしたのですが、愛猫は自分の水入れからは決して水を飲もうとせず、愛犬の水ばかり飲むため、面倒になって猫用の水入れは使っていなかったのです。

季節に関係なく冷たい水を飲みたがる愛犬に合わせて、水入れには冬でも冷たい水が入っています。

それどころか、ぬるくなると取り替えていました。

愛犬を喜ばせるための行動だったのですが、愛猫は冷たい水を飲むのが辛かったのかもしれません。

最初から自分の食器を使ってくれればこんなことにはならなかったのですが、愛猫にも思うところがあったのでしょう。

紅茶を飲ませないように用意したぬるま湯がきっかけで、5歳の誕生日を目前にしてやっと自分の食器で水を飲むようになってくれたので、結果としては良かったのかな、と思います。

まとめ

現在一緒に暮らしている子が、私にとって初めて迎えた猫です。

犬と猫なら猫の方が楽、飼いやすい、とよく言われますが、両方と暮らしてみると正直どちらも変わらないと感じます。

やることなすこと全てが派手で、悪行がすぐにばれる愛犬と、ひっそりといたずらをする上に、要求を伝えるのが少し下手な愛猫。

どちらも同じように可愛いし、手が掛かります。

長く犬だけと暮らしてきた私は、控えめな愛猫の訴えを理解してあげることができず、至らない点も多い飼い主です。

しかし、これからも少しずつ猫との暮らしについて学んでいけたらと考えています。