【ペットショップ店員が解説】うさぎに肉球はないって本当?うさぎの肉球の謎に迫る!
みなさんは、うさぎの肉球を見たことがありますか?
犬と猫の肉球は可愛いとよく話題になりますが、うさぎの肉球の話はあまり聞いたことがありませんよね。
今回は、そんなうさぎの肉球の謎について解説します!
肉球ファンのみなさんやうさぎ好きのみなさんは、ぜひ読んでみてくださいね。
うさぎの肉球について
うさぎに肉球はない
うさぎには肉球がありません。
足の裏を見ると、肉球がなく、全面に毛が密集して生えていることがわかります。
背中の毛より少し硬く、色も違うことがあります。
なぜ肉球がない?
ずばり、うさぎには必要がないからです。
肉球にはたくさんの機能があります。
例えば犬の肉球は、足場の悪いところでも速く走れるように、グリップとなるような役割を果たしています。
他にも、獲物に飛びつこうと高くジャンプした際に、着地の衝撃から体を守るクッションの役割もあるのです。
猫の肉球には、獲物を追いかけるときに足音を消す役割があります。
このような肉球の機能は、足場のよい草原で暮らし、獲物を捉える必要のない草食動物であるうさぎには必要がありません。
むしろ肉食動物から追われているときに敵の存在を仲間に知らせるために足を踏みつけて音を鳴らす必要があり、衝撃を吸収してしまう肉球は不要なのです。
肉球を持つうさぎもいる!
まれに、爪の付け根に小さな肉球が見られる子もいます。
ほとんどの場合は毛に埋もれて見えない程度の大きさですが、触るとぷにぷにした肉球が確認できます。
私はペットショップに勤めており、うさぎを入荷する度に(ただの好奇心で)肉球を探しています(笑)
しかし、まだそれらしきものを見つけられたことはありません……。
私の上司は過去に一度見つけたことがあるそうです。
うさぎの肉球は、もしかしたら激レアなのかもしれませんね。
うさぎの足の裏に潜む危険
うさぎの足はつるつるスベる!
うさぎの足の裏には肉球がない代わりに、他の部位と同様でふわふわの毛が生えています。
そのため、フローリングの上を走ると足の裏がつるつるすべってしまうのです。
人間が靴下でフローリングを歩くと滑りやすいのと同じですね。
走ろうとしている時に床がすべると、関節を痛めたり骨折などの怪我をしたりしやすくなってしまいます。
うさぎにとって安全な環境を作るために、へやんぽをする際はフローリングの上にマットを敷くようにしましょう。
毛足の長いカーペットや表地が輪っか状になっているループカーペットは、爪を引っ掛けてしまう恐れがあるため使わないようにしましょう。
おすすめは、ウレタン製のマットです。
人間が靴下を履いて上を走っても、滑りにくそうな表地のものを選んであげてください。
うさぎは骨粗しょう症?
うさぎの骨は、とても折れやすいです。
うさぎは敵から逃げるために体を軽くする必要があり、その過程で骨密度が低く進化しました。
人間でいうところの、骨粗しょう症の状態です。
高いところから飛び降りてしまうと、うさぎには肉球がないため衝撃が直接体に伝わってしまい、骨が簡単に折れてしまいます。
そのため、うさぎが高いところから落ちることのないような環境作りを心がけましょう。
抱っこするときは低い位置でするようにし、高いところには登れないような工夫をしてあげてください。
それって本当に肉球?ソアホックの可能性について
前章で、肉球を持つうさぎも稀に存在することをお伝えしました。
うさぎを飼っている方の中には、自分の愛うさぎに肉球があるかどうか確認した方もいるでしょう。
肉球のようなものがあったら、それがソアホックの症状ではないか疑ってください。
ソアホックとは、うさぎの足の裏の皮膚が炎症を起こしてしまい赤くなってしまう病気です。
主に、爪の伸びすぎや硬い床で足の裏の皮膚が擦れることが原因となります。
一見、一部分だけが脱毛してピンクの皮膚が見えていることで肉球のように見えることもありますが、それはソアホックの症状かもしれません。
ソアホックが疑われる状態であれば、症状が進行しないうちにできるだけ早く動物病院で診察を受けてください。
治療には、長ければ数か月単位で時間がかかってしまうこともあります。
まとめ
いかがでしたか?
肉球がついている犬猫の足の裏も可愛いですが、うさぎのふわふわの足の裏も負けないくらい可愛いですよ。
うさぎを見る機会があれば、ぜひ注目してみてください!
ごろん寝して足の裏が見えているうさぎさんに会えたらラッキーですね。