今どんな気分?猫の「かまって欲しい」&「かまわれたくない」サイン
愛猫が甘えてきたので撫でていたら、突然怒り出しガブッと噛みつかれた……。
そんな経験はありませんか?
猫の気持ちは短い時間でコロコロと移り変わります。
「さっきはかまって欲しかったけど、今はもうかまって欲しくないの!」
猫の言い分はそんなところでしょう。
そんな「気分屋」の猫とうまく付き合っていくために、猫の「かまって欲しい」サイン、「かまわれたくない」サインを学びましょう!
猫の気分がコロコロ変わるのはなぜ?
そもそも、猫の気分がコロコロ変わるのはなぜでしょうか。
はるか昔、野生時代の猫は単独で狩りをしながら行動していました。
単独で行動するということは、群れで行動する場合と違い、周りの目を気にする必要がありません。
また、狩りに失敗したときすぐに気持ちを切り替えられなければ、次の狩りへ意識を向けることができないでしょう。
野生時代の名残から猫は気持ちが変わるのが早く、周りの目を気にせず自由に振る舞うのです。
猫が「かまって欲しい」ときのサイン
ここでは、猫が飼い主さんにかまって欲しいときに出すサインをご紹介します。
猫の気持ちを察して、たくさんかまってあげましょう!
鳴く
最もわかりやすいサインは、「鳴く」です。
鳴いて要求を伝えることは、人間と暮らす中で身につけたといわれています。
猫同士ではほとんど鳴かず、ボディランゲージや匂いでコミュニケーションをとることが一般的です。
愛猫が普段よりも高い声で「ニャ~!」と鳴いている場合、「かまってほしい」「甘えたい」という要求でしょう。
じーっと見つめてくる
自己主張が控えめな猫は、少し離れたところから飼い主さんのことを見つめて、かまって欲しい気持ちをアピールすることがあります。
飼い主さんを見つめてゆっくりまばたきしているようなら、飼い主さんを信頼して甘えているサインです。
猫の要求を見極め、柔軟に対応してあげましょう。
視界の中に入ってくる
飼い主さんがパソコンで作業をしているとモニターと飼い主さんの間に猫が入ってくる、読んでいる新聞の上に猫が座り込んでしまうなどの行動も、かまって欲しい気持ちの表れです。
これらの行動には、猫は飼い主さんが自分以外のものに集中しているとやきもちを焼くという説や、パソコンや新聞を見つめて動作が止まっている飼い主さんを見て「暇なら相手してよ」と訴えているなどの説があります。
作業の合間にさりげなく撫でてあげるだけでも、猫の欲求は満たされるでしょう。
スリスリしてくる
猫がご機嫌な様子でしっぽをピンと立て、飼い主さんの体にスリスリすることがあります。
猫がスリスリするのは、自分のお気に入りの場所や人などに行うマーキング行為です。
猫のあごや頬には分泌腺があり、人にはわからない匂いを出します。
この匂いをつけることで、「これは自分のもの」とアピールしているのです。
人に行う場合は猫からの愛情表現です。たくさんかまって応えてあげてくださいね。
おなかを見せて寝転がる
猫がおなかを見せて寝転がる、いわゆる「ヘソ天」もかまって欲しいサインです。
ヘソ天をされたら、かまわずにはいられない飼い主さんも多いことでしょう。
おなかは猫の急所です 。猫の腹部には骨がなく、敵に攻撃されてしまうと胃腸や肝臓などの臓器に致命傷を受けかねません。
急所であるおなかを見せるということは、飼い主さんのことを信頼している証拠なのです。
あとをついてくる
猫が飼い主さんのあとをついてくるときも、かまって欲しい気持ちが強いでしょう。
常に飼い主さんの手の届く場所にいて、かまってもらえるのを心待ちにしています。
愛猫の健気な行動についつい作業の手を止めてしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか?
ひざに乗る
猫がひざの上に乗ってくるのは、飼い主さんとのコミュニケーションを求めているときです。
飼い主さんの方を向いて、目を細めながら「ニャ―」と鳴くこともあるでしょう。
「どうしたの?」と優しく声をかけてあげてくださいね。
イタズラをする
猫によってはイタズラをして飼い主さんの気を引こうとします。
作業中の飼い主さんの邪魔をしたり、物を落としたり、ダメなこととわかってやっている場合も見受けられます。
飼い主さんが許容できる行動ならば、適度にかまってあげても大丈夫でしょう。
しかし、問題行動を繰り返すようであれば、注意が必要です。
猫にかまってアピールをされたときの対処法
愛猫がかまってアピールをしてきたら、飼い主さんは時間の許す限りたくさんかまってあげてください。
愛猫との絆が深まり、もっと仲良くなれますよ。
猫のかまってアピールは、ときに飼い主さんを困らせてしまうこともあります。
ここでは「かまってあげられないとき」や「かまってはいけないとき」の対処法をご紹介します。
猫をかまってあげられないときの対処法
猫がかまってほしいときに、いつでも相手をしてあげられるとは限りませんよね。
無理に相手をしていると、猫はアピールさえすればいつでもかまってもらえると思い、イタズラなどの問題行動をとるようになる場合があります。
どうしても手が離せないときは心を鬼にし、部屋を移るなどして猫と距離をとりましょう。
ただし、メリハリが大事です。時間のあるときは、思う存分遊んで猫の欲求を満たしてあげてくださいね。
猫をかまってはいけないときの対処法
猫のかまってアピールは、ときに「困った行動」にもなるでしょう。
例えば、かまって欲しいときにいつも棚から物を落とす猫の行動を受け入れていたら、何度も繰り返すなどだんだんとエスカレートする可能性があります。
猫がこのような行動をとるときは、根気よく無視するようにしましょう。
猫に「物を落としても、飼い主さんに相手をしてもらえない」と理解してもらうことが重要です。
猫をかまってはいけないタイミングは?
食事中や睡眠中、排泄中、毛づくろい中など、猫が何かに集中しているときはかまわないようにしましょう。
飼い主さんの立場に置き換えたときに邪魔されたくないと思うタイミングは、猫もかまわれたくないタイミングと思ってくださいね。
猫が「かまわれたくない」ときのサイン
猫には、何か物事に集中しているとき以外にもかまわれたくないタイミングがあります。
ここでは、猫がかまわれたくないときのサインをご紹介します。
そっぽを向く
飼い主さんが呼んでも、以下のようにそっぽを向くのはかまわれたくないときです。
・背を向けたままのとき
・しっぽで返事するとき
・完全に無視するとき
離れたところにいる
猫が高い場所など飼い主さんから離れたところにいるのは、誰の手も届かない場所でひとりリラックスしたい気持ちの表れです。
無理にかまわずそっとしておきましょう。
隠れる
猫が隠れるのは、最もかまわれたくないときかもしれません。
暗くて安心できる場所にひとりでいたり、来客時に人の目につかない場所に逃げ込んだりしている場合は、猫が自ら出てくるまで待ちましょう。
「イライラ」のサインを出している
猫の機嫌が悪いときは、「イライラ」のサインとなって現れます。
以下の様子がみられたら、無理にかまわないことが賢明でしょう。
・しっぽをパタパタさせる
・イカ耳になる
・瞳孔が開く
・キックやパンチをする
・離れていく
・逃げ出す
・「シャー」と威嚇する
猫の方から甘えてきたとしても、かまううちに突然機嫌が悪くなることもあります。
イライラのサインが現れたら、猫が怒る前に解放してあげましょう。
「かまわれたくない」猫はそっとしておこう
猫と仲良くなりたくて、たくさんかまってあげたいと考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
猫の気分はコロコロ変わるため、そのときどきで気持ちを察することが大切です。
信頼関係を築くためには、「猫の気分に合わせる」ことが最もうまくいくやり方です。
「かまわれたくないサイン」を察知したら、かまいたい気持ちを抑えてそっとしておきましょう。
まとめ
猫とよい関係を作るには、猫のかまって欲しい、かまわれたくないサインを見極め、猫の気持ちに合った対応をとることが望ましいでしょう。
コロコロ変わる猫の気持ちを見極めるのは難しいですが、何かしらサインを発しているはずです。
記事を参考にして愛猫の発するサインを受け止められるようになれば、適度な距離感でよい関係を作っていけるでしょう。
愛猫の態度をよく観察してみてくださいね!