【癒し動画あり】猫はなぜ液体になるの?「液体猫」が有名になった理由も

猫は液体になる、という話をご存じでしょうか?
「いやいや、猫は個体だし、そもそも生きている動物が液体になるわけがないだろう」と思う方もいるでしょう。当然その通りなのですが、それでもあえて言わせてください。
「猫は、液体なのです!」
今回は、猫が液体になるユニークな話の意味や、おすすめの「液体化方法」などをご紹介します。
猫ならではの習性を楽しみつつ、その可愛さに癒やされてください!
「猫は液体」が有名になったきっかけは?
2017年のイグノーベル賞の論文発表
「猫は液体」というあまりにもユーモラスなミームが広がったのは、イグノーベル賞における論文発表がきっかけです。
イグノーベル賞とは、かの有名なノーベル賞のパロディーとして1991年に創設された賞。「人々を笑わせ考えさせた研究」に与えられる、ユニークさと真面目さが混在する賞として知られています。
そんなイグノーベル賞にて2017年に物理学部門として発表されたのが、フランスの大学の研究者であるマーク・アントワン・ファルダンによる「猫は固体かつ液体の両方になれるのか?(Can a Cat Be Both a Solid and a Liquid?)」という研究です。
「猫は個体と液体の両方の性質を合わせもつ」と話題爆発!
ファルダンは以下の理由から、猫は液体であると定義づけました。
(1)前提として、液体の体積は一定である
(2)液体の形は容器に合わせて変化する
(3)猫はグラスや花瓶に無理やり入り込んだり、箱やバケツの形状に合わせて広がったりできる
(4)つまり、猫は個体であると同時に液体としての特性も持っている
授賞式のスピーチでは、容器にぴったりと入った猫の写真を例として挙げながら「猫は液体の定義と一致する」と述べ、会場を大いに沸かせました。
インターネットのジョークとして有名に
今までも「猫が箱や容器にみっちりと収まった写真」はインターネットに投稿されていましたが、ファルダンの受賞により「猫は液体」という言葉が有名になりました。
数あるインターネットジョークの1つとして、今なお語りつがれています。
InstagramやTwitterなどのSNSでも、「#猫は液体」のハッシュタグで検索すると思わず吹きだしてしまいそうな「液体猫」たちの写真を見つけることができますよ。
猫はなぜ液体のようになるの?
猫が液体になれるのは、猫独自の身体的特徴があるためです。ここでは、液体化に必要な猫の特徴についてご紹介します。
皮膚にゆとりがあり伸びやすい
猫の皮膚は非常に薄く、人間の5分の1~6分の1程度しかありません。
そのため柔らかくよく伸び、弾力性に優れています。
体を小さく縮ませても大きく伸ばしても体格に沿ってくれるため、どのようなポーズにも適応できます。
筋肉が柔らかい
猫の体を持ちあげると、フニャフニャとしていてとても柔らかく感じますよね。
猫の筋肉は皮膚と同様に柔らかく、伸縮性に優れています。
狭い隙間でも筋肉が邪魔をすることがなく、スペースに合わせて形を変えられるのです。
主要な関節の可動域が広い
猫は人間よりも約40本も多い「244本の骨」を持つ生き物です。
骨と骨をつなぐ関節の可動域が広く、しなやかに体を動かせます。
特に肩甲骨は首の後ろ側にあるため、足の動きに沿って自由に動かすことが可能です。
関節を支える靭帯が伸びやすい
関節は、靭帯によって骨と骨がつながっている部分です。
猫の靭帯は長く、関節の可動域を広げることによりさまざまな姿勢を取ることができます。
さらに、猫は内臓の位置を体の動きに応じて変えられる生き物です。
狭い場所に入っても胃や腸などを圧迫することなく、リラックスした状態で液体化できます。
猫が狭い場所に入りたがる理由は?
狩猟本能
猫が液体になるのは、狭い場所に入り込んでいるときが多いです。
狭い場所を好む習性は、狩猟本能によるものだといわれています。
猫は犬と違い、群れではなく単独で行動する生き物です。そのため狭い場所で獲物を待ちぶせし、他の生き物に獲物を奪われないように周囲を観察しながら捕食を行います。
ペットとして飼育されるようになった現代でも、単独狩猟の習性が残っていると考えられるでしょう。
身を守る方法の1つ
野生の猫の場合、自分の身は自分で守らなくてはいけません。
狭い場所は外敵から見つかりづらく、体を休めるのに適しています。
現代の猫たちが安心してリラックスできる場所として狭い場所を好むのも、今なお色濃く残る本能の名残なのです。
猫が液体になりやすい道具・シチュエーションは?
あらゆる瓶・グラス
猫は瓶やグラスなどの狭くて固い場所が大好きです。
曲線部分が体にうまくフィットするのか、そのまま眠っているところもしばしば見かけます。
金魚鉢
適度な丸みと呼吸のしやすさから、金魚鉢も人気の液体スポットといえます。
入口が広いため、入りやすいのも人気の理由でしょう。
階段
階段で液体になると、まるでおもちゃのスライムを引っくりかえしたかののようにゆっくりと零れおちてきます。
「普通に下りたほうが早いのでは……?」とは聞かないであげましょう。
縦置き型ファイルケース
適度な高さ、呼吸のしやすさ、そして丁度よい狭さと三拍子揃っているファイルケース。
デスクの上に置いておくと、猫が勝手に入りこんでお昼寝をし始めることもあります。
ダンボール
ダンボールは、「置いておいたら勝手に猫が入っている物No.1」といえるのではないでしょうか?
古今東西、ダンボールは猫にとって絶好の癒しスポット。爪がとげるのも人気ポイントです。
洗面台や流し台
さて顔を洗おう……と思ったら猫がいてびっくり!
固さと曲線が、猫にとっては最高の居心地なのでしょう。
気づかずに蛇口を捻ったら大惨事に?!
靴下の中
うちの猫がどこにもいない!と思ったら、まさかの靴下の中!
子猫を飼育したことがある方は、1度は経験があるのではないでしょうか?
まるで「おくるみ」に包まれたような姿は可愛すぎます。
セーターやトレーナーの袖
長袖の服の袖部分は、猫にとっては楽しい迷路。
爪でほつれてしまうため遠慮はしてほしいものの、楽しそうに液体になっている姿は微笑ましいものです。
ソファー
階段と同じように、適度な段差がある家具は液体スポットになります。
溶けたアイスのように液状化している猫の姿は、うっかり踏んでしまいそうでドキッとしますよね。
空のフードボウル
金魚鉢と同様に、フードボウルの適度な丸みは猫に好まれやすいでしょう。
出てきた猫からはふんわりとごはんの香りが……。自分で自分を舐める姿に笑ってしまいます。
空のゴミ箱
家中を探しまわって、やっと見つけたと思ったらゴミ箱の中!
底面の形にしっかりとフィットして液体化する姿はさすがの一言です。
でも、心配するから一言教えて!
適温のフローリング
夏の冷たいフローリングでも、猫は液体になることがあります。
完全に脱力してダラ~っと横になっている姿は、まるで大きな毛虫のよう!
そのだらしなさも可愛いものです。
入れてみたい!猫を液体化させるおすすめアイテム
透明ドーム付きキャットタワー
液体になった猫を上から見るのももちろん可愛いですが、できれば下から見あげる形でも観察してみたいもの。
透明ドームが付いているキャットタワーがあれば、その夢が叶います。
尻尾や手足が複雑に収納されている姿は、手品を見ているような気持ちになりますよ。
猫鍋
猫がつい入りたくなる猫鍋は、液体猫の観察にうってつけです。
爪とぎができる素材で作られた商品も売られているため、猫が馴染んでくれやすいのも嬉しいポイント。
特に夏はアルミニウム製の猫鍋が冷たくて人気です。
猫専用ハンモック
ガラス窓に吸盤で装着したり、キャットタワーやケージに装着したり。適度な高さに付けられた猫専用ハンモックは、猫が液体化するおすすめスポットです。
また、据え置き型のハンモックは通気性もよく、デザインも豊富でインテリアとしても使えます。
カーブタイプの爪とぎ
多くの曲線を持ったインテリアは、液体になった猫を観察しやすい傾向にあります。
特にゆるやかにカーブを描いているデザインの爪とぎは、猫も喜ぶためおすすめです。
カーブのラインに沿って眠る猫の姿を見ていると、「どうしてこれで骨が折れていないんだ……?」と不思議な気持ちになること間違いありません!
猫が溶けた!癒される「液体猫」の動画5選♪
ここでは、猫が液体になっている動画をご紹介します。
ドロドロに溶ける猫ちゃんを見ながら癒やされてくださいね。
飼い主は見た!個体から液体になる瞬間
引用元:mugumogu
まるでドキュメント映像のような緊張感とともに始まる、真顔の猫ちゃんがどんどん液体化していく姿にびっくりさせられる動画です。
動画のスタート時は明らかに個体なのに、ある一瞬から突然液体になり始めます!
よく見ると、個体の時点からケースの入り心地にうっとりしているような表情にも見えますね。
少しふくよな猫ちゃんなので、ミッチリと入りこんだ姿が「液体感」を助長させます。
窒息してない?!思わず心配になるけれど余裕の猫
引用元:mugumogu
液体猫といえば金魚鉢!液体っぷりを360度見わたせる動画です。
球体のガラスに入っていると、どのように体を丸めているのかがわかりやすいですね。
動画後半では同居の猫ちゃんも出てくるのですが、あまりの液体っぷりに唖然としているようにも見えます。
液体から個体に戻ってくる瞬間も必見です。
猫が液状スライムのように階段を零れおちる!
引用元:ゆーと
こちらは液体猫のショート動画。貴重な「階段での液体猫」の映像です。
横になったまま流れるように落ちていく猫の姿に、「そんなに起きあがるのが面倒臭いの?!」と聞きたくなります。
段差を落ちるごとに怪我をしていないか心配になってしまいますが、上手に体をくねらせて落ちていきます。
こうして見ると、猫って本当に不思議な生き物ですよね……。
溶けた液体猫を360度の視点からご覧ください
引用元:猫は液体(みかんとじろうさんち)
長い動画を見るのが苦手な方は、この動画のOP映像だけでも見てください!
誰もが知っているであろう「アノCMを彷彿とさせるコミット感」に釘づけになってしまいます。
1匹だけでも可愛い液体猫が、なんと3匹もいます……!可愛さ3倍、クスッと感も3倍です。
尻尾から肉球まで、円柱状の容器にみっちりと収まる姿は液体猫の名に恥じません。
思わず声を出して笑いそうになるEDの画像もぜひご覧ください。
まるで合成画像のような液体猫画像集
引用元:笑える良質動画
こちらは、つい一時停止をして見たくなる液体猫画像集です。
やはり丸い瓶がお気に入りなのかと思わせつつ、四角い箱にもワイングラスにも上手に入る猫に感心してしまいます。
みんなどこか寂しげな表情をしているのが憎めないですよね!
まとめ
今回は、猫が液体になってしまう現象についてご紹介しました。
猫の液体化は、体の特性や本能的な習性があってこそ。可愛くユニークな姿を見られるのは、猫の飼い主さんならではの特権だといえるでしょう。
ぜひ丁度よい大きさの器を用意して、猫が液体になっていく過程を楽しんでくださいね!