ボルゾイってどんな犬?知っておきたいボルゾイの基本情報

白と茶色の毛並みのボルゾイ

皆さんはボルゾイという犬種についてどのくらいご存じですか?

今回は、ボルゾイについてよく知らない人へ、歴史や体の特徴などの基本的な情報をご紹介します。

飼育のポイントも解説しますので、いつかはボルゾイを飼ってみたいと考えている人もぜひ参考にしてみてくださいね。

歴史

ボルゾイの横顔

ボルゾイはロシア原産の犬種で、視覚を使って狩りを行っていたといわれています。

以前は今ほど大きな体ではなく、うさぎなどの小さな動物を狩っていました。

しかし、より大きな動物を狩ることができるようにと、品種改良を経て現在の大きさになったといわれています。

動くものにとても敏感に反応するのは、狩りをしていたころの名残でしょう。

大きさ

ボルゾイは大型犬に分類される犬種です。体高は68~85cmほどで、メスよりもオスのほうが体が大きい個体が多いでしょう。

体重は40kg前後あり、小柄な成人女性と同じくらいの重さです。

また、立ち上がると150cm以上になり、前脚が大人の肩に届くほどの大きさになります。

大きい分、力もあるので、事故や怪我に繋がらないようにしっかりとしつけを行うことや、散歩をするときは大人がリードを持つことを意識しましょう。

毛色

ボルゾイの毛色には、たくさんの種類があります。

全身真っ白な毛で覆われている「ホワイト」は見た目も美しく人気のカラーです。

また、白をメインにして黒い模様のある「ブラック」や赤茶色の模様がある「レッド」もあります。

レッドよりも薄い茶色の模様がある毛色を「レモン」、レモンよりも茶色の割合が多めで、少し濃い毛色を「ゴールド」、顔や体にグレーの模様がある毛色を「シルバー」と呼びます。

体の特徴

手足が細くて長く、立ち姿が凛々しいところがボルゾイの特徴です。

また、顔がシュッと長いのも特徴といえるでしょう。

被毛は細くて長く、個体によってはカールがかっていることもあります。

尻尾は長く大きいため被毛が絡まりやすく、汚れも付着しやすいので注意が必要です。

寿命

ボルゾイの寿命は小型犬と比べると短く、10年前後といわれています。

ガンを発症しやすい体質であることや、体が大きく臓器への負担が大きいことが理由です。

しかし、中には15年近く生きたボルゾイもいます。

常に健康に気をつけて飼育することが、寿命を延ばす秘訣となるでしょう。

性格・気質

ボルゾイは比較的穏やかな個体が多いです。

体の大きさに似合わず、臆病な個体もいます。怖がっている様子がないかよく観察してあげましょう。

穏やかな性格であるものの、狩りをしていた犬種であることから、動くものを発見したときに狩猟本能が働くことがあります。

本能が刺激されると興奮して走り出したり、動くものを追いかけ回したりすることがあるので注意が必要です。

飼育のポイント

ボルゾイの横顔

ここからは、実際に飼育する際に気を付けたいポイントについてご紹介します。

環境

飼育環境については、温度管理が最も大切です。

ボルゾイは暑さや寒さにあまり強くないので、エアコンを使って室内の温度を一定に保ってあげましょう。

また、広いケージを用意し、ストレスを感じさせないようにしてあげることも重要です。

ケージは飛び越え防止のため、十分な高さのものを用意してあげてください。

運動量

ボルゾイの運動量はとても多いです。

毎日1時間程度のお散歩を、朝晩2回ずつ連れて行ってあげましょう。

運動不足は体力や筋力の低下に繋がり、ストレスを溜める原因にもなります。健康な体と精神を保つためにも、十分に運動させてあげましょう。

お散歩だけでなく、時にはドッグランや広場に連れて行き、思いきり走る時間を設けてあげるとよいですよ。

しつけ

ボルゾイは大人しい性格の個体が多いので、しつけはしやすいです。

おやつやご褒美を活用して、根気よく教えてあげれば問題なくしつけができるでしょう。

しつけのコツは、短い時間で集中して教えてあげることです。

ダラダラと長い時間しつけを行っても、犬の集中力が切れてしまい効率が悪くなってしまいます。

「毎日15分」のように時間を決めてしつけを行うことが、成功の秘訣です。

お手入れ

ボルゾイはダブルコートと呼ばれる被毛を持った犬種のため、換毛期があります。

スリッカーブラシを使用して、抜け毛を取り除くことが大切です。

また、日頃からブラッシングの習慣をつけることによって、美しい被毛を維持できます。

ボルゾイは皮膚病になりやすい犬種なので、汚れはこまめに取り除き衛生を保ってあげることが重要です。

食事

大型犬の食事は、消化に良いものを選ぶことが健康への第一歩です。

大型犬は食べる量が多いことや、体の大きさに対して消化器官の割合が少ないことから、お腹を壊しやすいといわれています。

早食いを防止用の食器を使用し、消化吸収しやすいドッグフードを選ぶようにしましょう。

また、動物性のタンパク質が豊富に含まれているドッグフードを選ぶと、健康な体作りに期待できます。

気をつけたい病気

走るボルゾイ

脚の長い大型犬であるボルゾイだからこそ気を付けるべき怪我や病気があります。

事前に知っておくことで防げるものもあるため、しっかり確認しておきましょう。

骨折

ボルゾイは骨折に注意が必要です。

走るスピードが速いボルゾイですが、急な方向転換はあまり得意ではありません。そのため、障害物を避けきることができずぶつかってしまうことがあります。

体が大きい割に細くて華奢なため、衝突の衝撃で骨折してしまうことが多いです。

思いきり走らせてあげるには、十分な広さのある場所や、障害物がない場所を選ぶようにしましょう。

木が植えられていたりアジリティー(遊具)が設置されていたりするドッグランでは、走り回ったときにぶつかる危険性があります。

興奮させすぎないように気を付けるか、別のドッグランを選ぶとよいでしょう。

胃捻転や胃拡張

大型犬が特に注意したほうがよいのが、胃捻転や胃拡張です。

胃捻転は胃がねじれてしまう病気、胃拡張は胃が膨らんでしまう病気です。

胃捻転を起こすと食べたものが排泄されずに腸内に留まってしまったり、胃拡張を引き起こしたります。最悪の場合、死に至る危険性もあるので注意が必要です。

胃捻転や胃拡張は、早食いや食後すぐに運動することによって引き起こされるといわれています。

早食いを防止するようなフードボウルを使用し、食後すぐに運動させないようにしましょう。

外耳炎

ボルゾイは外耳炎にも注意が必要です。

犬に多い外耳炎ですが、ボルゾイのように耳の周りの毛が長い犬種の場合は特に汚れが溜まりやすいといえます。

また、毛によって耳の中が蒸れることも細菌を増殖させる原因になります。

汚れているようであれば軽く拭いてあげたり、動物病院で耳掃除をしてもらったりするとよいでしょう。

耳の周りの毛を短くカットしてあげるのも、蒸れ対策になります。

まとめ

今回は、ボルゾイの基本的な情報や飼育のポイント、気を付けたい怪我や病気について紹介しました。

ボルゾイという犬種を知らなかった人も、興味を持っていただけたのではないでしょうか?

ボルゾイにはたくさんの魅力があるため、よいパートナーになるはずですよ。