【ペットショップ店員が語る】働いていて幸せな瞬間10選!

ペットショップの店員
ウサギ

こんにちは!ペットショップ店員のあやかです。

今回は、「ペットショップ店員でよかった!」と思う瞬間を同僚たちと厳選しましたのでご紹介します。

ペットショップ店員の「ホンネ」が垣間見えると思います。ぜひ最後までお付き合いください!

大事にしてくれそうな人に動物がお迎えされていくとき

ペットショップで買い物する親子

お店の動物は、毎日お世話して可愛がっているため、店員たちはそれぞれみんな思い入れがあります。

そのため、飼い主さんが決まったときに飼い主さんが動物を大事にしてくれそうな人だと、とても嬉しいです。

店員たちの誰もが1番にこの項目をあげると思います。

「動物を大事にしてくれそうな人」とは具体的に、ペット用品やフードを揃える際に動物のことを一番に思って揃えてくださるお客様のことです。

動物をお迎えの際には、お客様の家にちゃんとその子を飼ってあげられる環境があるかどうかをお尋ねするのですが、「高いから」を理由にヒーターやサプリメント等を購入しない方がいらっしゃいます。

「この子がその方が幸せに暮らせるなら……」と飼育環境をしっかり整えてくださるお客様を、私たちは「動物を大事にしてくれそうな人」と考えています。

動物を大事にしてくれそうな人にお迎えされるとき、バックヤードで動物をケージからキャリーケースに移す際には、みんなで「いってらっしゃいね〜」「いい人に飼われてよかったねぇ〜」の声かけ祭りになります。

ペットショップ店員としては、この瞬間が一番嬉しいです!

お店に長年いた子のお迎えが決まったとき

犬を抱く女性

なかなか飼い主さんが決まらず、長年お店にいた子のお迎えが決まったときは、それはもう本当に嬉しいです!

お店はスペースが限られているため、その子にとって一番よい環境を整えてあげられません。

例えば、長年お店に留まりがちな鳥の場合だと、お客様がいないときにしか放鳥させてあげられないため十分に放鳥時間が取れない日もあります。

そのような子のお迎えが決まり、これからは毎日長い時間放鳥させてもらえるのだろうと想像すると、嬉しくなってしまいます。

特に、長年お店にいた子は毎日お世話していて、よく懐いている子が多いため愛着もひときわです。

お店にいる間、可愛い瞬間があればよく写真に撮るため、その子の写真がカメラロールに何十枚もあることもしばしば。

毎日会っていた子がいなくなってしまう寂しさはありますが、それ以上に嬉しさがこみあげてくる瞬間です。

病気で売れない子の里親が決まったとき

ハムスター

ペットショップに入荷される赤ちゃん動物達は、ほとんどの子は健康でそのまま飼い主さんにお迎えされていきます。しかし、全ての子がそうではありません。

稀に、毛が薄かったり、手足がうまく動かなかったり……、といった病気の子も入荷されます。入荷時は健康そうだったけど、お店にいる間に体調が悪くなる子もいます。

そういう子は、お店指定の動物病院に診てもらいます。

治療を受けて治った子は、店頭に復帰して、お迎えを待ちます。もちろん、その子のお迎えが決まった際は、飼い主さんに病歴があることをお伝えしています。

しかし治療を受けても治らなかったり、遺伝子疾患で治療法がない子は、動物愛護法の観点から、もう店頭に並ぶことはありません。

私の働いているペットショップでは、そのような子は店員や店員の家族内限定で里親探しがはじまります。

動物の「無料での引き取り」となるため、引き取りの際には動物の悪用目的ではないか、飼育環境は整っているか、などの審査が行われます。

里親になるペットショップの店員は例外なく動物好きですし知識も豊富ですので、審査が通り里親が決まると安心と喜びで溢れます。

ちなみに、私も毛引症のセキセイインコ1羽と眼球突出のジャンガリアンハムスター1匹の里親になっています。

セキセイインコは私の実家で、ジャンガリアンハムスターは私の一人暮らし先で、幸せに暮らしていますよ!

何度も来店して悩んでいたお客様がお迎えを決めたとき

犬と女性

何度も来店してお迎えするか悩まれていたお客様がお迎えを決めたときは、とても嬉しくなります。

それだけ、その子を幸せにできるかどうか何度も検討しているということですから、そのお家にお迎えされていく動物たちはきっと大切にされることでしょう。

また、何度も来店して相談に来られるお客様は、自然と私たち店員とも顔見知りになっていきます。

お互いに顔を覚えていると、相談の際も前回の続きから聞くことができるのでより深い相談が可能になります。

何度も相談しているうちにお客様の飼育環境なども把握できるため、こちらも的確なアドバイスをすることができ、飼育環境がよりよくなっていきます。

実際、私もこれまで何人ものお客様と相談を重ね、動物のお迎えを見守ってきました。

長い期間悩んでいるお客様がついにお迎えを決めたときは、お客様自身とても嬉しそうで、動物との新生活をすごく楽しみにされていらっしゃいます。

そんな喜びと期待が入り混じった動物のお迎えを見届ける瞬間は、店員として最高に幸せです。

お店出身の子に、ペットホテル利用や爪切りで再会できたとき

爪を切る犬

ペットショップにはたくさんの動物がいますが、実は店員は意外と動物1匹1匹のことを覚えているものです。

私も、お店で自分が飼育を担当する動物は40匹以上いますが、ほとんどの子について性格や好きなフードを把握しています。

(お店に来たばかりの子や同じケージで複数飼育されている子たちは、なかなか把握するのが難しいです…)

そのため自分が育てた子たちが、サービス利用でお店に来てくれたときは、すぐにその子のお店にいた頃のことを思い出せて嬉しい気持ちになります。

例えば、先日ペットホテル利用で来てくれた大人しくて甘えん坊なリチャードソンジリスですが、お店にいたときはとても凶暴な子でした。

ペットホテルで預かる際に、飼い主さんに「半年前にこのお店のこのケージにいた子です。」と教えていただきました。

私はその子のケージを掃除する際に手のひらの肉をかじられた思い出があるので、半年ぶりのお世話もかなり警戒していたのですが……

なんと飼い主さんのもとで半年暮らすうちに、手に頬ずりしながらご飯を食べる甘えん坊さんになっていました。

このように、ベビー時代を思い出させてくれる上に成長した姿を見せてくれるので、お店出身の子に会えるのはとても幸せです。

卒業生が会いに来たときの学校の先生ってこんな気持ちなのかな?と想像してしまいます。

動物をお迎えしたお客様に、後日談を聞けたとき

インコと女性

何度も接客するうちに顔見知りになったお客様は、ペット用品のご購入で来店される際に近況報告をしてくれる方が多いです。

お客様の楽しそうなペットライフをお聞きするのも楽しいですし、動物の幸せそうな新しい暮らしをお聞きするのも楽しいです。

例えば、かなり悩まれた後に、ついにオキナインコをお迎えされたお客様のお話をご紹介します。

そのお客様は私が6回程度相談に対応していた方でした。

オカメインコを雛から飼いたい、でも鳥を飼うのははじめてで、育てられるか心配、とのことでした。

オカメインコの雛は非常に体調を崩しやすいため、初心者の方が雛から飼うのはオススメできない種ですので、成鳥になったオカメインコをおすすめしました。

ですが、やはり雛から飼いたいということで、比較的体の強いオキナインコの雛をおすすめさせていただきました。

オキナインコはオカメインコよりも鳴き声が大きいため、騒音対策に不安を抱いていらっしゃったのですが、発情鳴きの抑え方や鳥かごを置く場所をアドバイスさせていただき、ついにオキナインコのお迎えを決定されました。

そのお客様とは今でも来店されたらお話をする仲なのですが、毎回オキナインコの近況報告をしてくださいます。

お客様がオキナインコを溺愛しているのも伝わってきて微笑ましいですし、オキナインコが素晴らしい環境で飼われているのもわかるため、そのお客様がご来店くださるのが今ではとても楽しみです。

「動物を人に慣れさせる」という業務の時間

犬

ペットショップにもよりますが、生体価格を決定する際の要因の一つに人間への慣れ具合というものがある場合があります。

ある程度長期間お店にいる子に関しては、人に慣れていればいるほど生体価格は上がっていきます。

そのため、生体価格を上げるためという大義名分のもとで、動物を可愛がり、触れ合う時間も仕事に入っています!(笑)

動物に癒してもらえるのに、お給料ももらえちゃう、この時間が最高に幸せです……。

具体的には、動物をケージから出して抱っこしながら店内を歩いたり、慣れていない子におやつを手からあげたりしています。

ただ動物とじゃれあうのではなく、人に慣れていない子を人に慣らすものなので、やはり噛まれることも多くありますが、それでもやりがいと癒しをもらえる素晴らしい仕事です。

この仕事があるからペットショップ店員はやめられない、と言っても過言ではありません(笑)

動物が、お客様には反応しないのに自分にだけ反応するとき

フェレット

動物はある程度お店にいると、私たち店員のことを覚えてくれるようになります。

店員はみんなお揃いの制服を着ているため、服装で覚えてくれているのかもしれません。

店員のことを覚えてくれた子たちは、ケージの前を店員が通りかかるだけで呼び鳴きしたり、扉の前に来たりしてアピールしてくれます。

お客様には何の反応も示さない子たちが店員にだけ反応してくれる瞬間は、やっぱり嬉しいです(笑)

動物に特別に懐いてもらえる嬉しさは、毎日お世話している私たちだけの特権です。

そんなに私のことが好きならもっとお世話頑張っちゃおう!と思わせてくれますね。

ちなみに、鳥は店員とお客様だけでなく、店員フの中でも人を見分けて懐いているように思います。

長い間お店にいる子が多いからか頭がよいからかわかりませんが、店員の中でも自分に特に懐いている鳥は可愛さもひとしおです。

お店に出勤するたび、真っ先に売れていないか確認しに行き、売れてなかったらホッとしてしまいます。

高額生体が売れたとき

シロハラインコ

お客様が動物をお迎えされる際は、必ず店員が1人ついてその契約を担当します。

契約された動物が高額な生体の場合、私の勤めているペットショップでは、その店員にインセンティブ給が入ります。

動物のお迎えを見届けることができて幸せな気持ちになれるだけでなく、さらにインセンティブ給までいただけるなんて、嬉しさ倍増です。

例えば写真のインコは「シロハラインコ」という種類のインコなのですが、この子の生体価格は大体60万円程度。

この子の契約を担当した場合、インセンティブ給は高級ディナーに一回いけるくらいの額になります。

これは、かなり嬉しいご褒美です!

お客様が自分を指名して相談や生体契約をしてくれたとき

女性と犬

同じお客様を何度も接客して顔見知りになると、次回ご来店くださった際も私を指名して相談してくださることが多いです。

自分の名前をあげて相談してくださるのは、頼りにされている気がして嬉しい気持ちになります。

また、そのようなお客様の場合、お迎え相談から契約、その後の飼育についての相談まで自分が担当することになるため、その動物の行方を末永く見届けることができます。

お客様の幸せなペットライフをプロデュースできた嬉しさと自負が、その後の仕事のモチベーションに繋がっていきます。

みなさんも、頼りになる店員を見つけたら、名前を覚えておいてくださいね。

お客様とのコミュニケーションを密にとることこそが、働く幸せを感じることができるきっかけにもなりますし、自分の仕事スキルを上げることにもつながります。

ペットショップでの接客は奥が深いなあ、とつくづく思う瞬間です。

まとめ

ペットショップ

ペットショップの店員は、疲れていても絶対にずさんな仕事はできません。

接客が多くて忙しい日でも、動物のお世話を最後までやりきらないと帰れないため、残業もよくあります。

また、お店に来る動物はまだ人に慣れてない子がほとんどです。そのため、噛まれるなんてことは日常茶飯事。

動物を扱うお仕事のハードさを感じます。

でも、その分とてもハートフルなお仕事なんですよ!

そんな仕事の楽しさや嬉しさをみなさんに伝えられていたら幸いです!