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猫をもう1匹飼いたい人必見!多頭飼い成功のコツや注意点、顔合わせのやり方など

2匹の子猫

猫が好きな人や猫の飼い主にとって、多頭飼いは夢ですよね。

ただでさえ愛くるしい猫が2匹に増えたら、幸せすぎてもう家から出られない!と思うかもしれません。

しかし、多頭飼いは夢やロマンだけで実現できるものではありません。事前に知るべき注意点や、現実的に準備をしなくてはならない環境が多々あります。

今回は、猫の多頭飼いのメリットや注意点、事前準備や対面方法などをご紹介します。

多頭飼いの正しい知識を身に付け、先住猫にとって無理のない生活を目指しましょう。

環境によっては、人間の理想を押し付けず、多頭飼いの中止を判断するのも大切なのです。

多頭飼いのメリット

3匹の猫

可愛さが2倍、幸せも2倍

猫は1匹いてくれるだけでも溢れるほどの溢れるほどの幸せを感じられるのに、2匹に増えたら幸せも倍増ですよね!

多頭飼いの最大のメリットは、猫との生活の幸せを2倍にしてくれること。もちろんお金の面やお世話など大変なことも増えますが、苦労には代えられない幸せが待っています。

先住猫の寂しさをケアできる

寂しがり屋さんの先住猫を飼っていると、お留守番でストレスを溜めがちです。

特に残業が多い人や一人暮らしの人は、猫に寂しい思いをさせているか心配な人も多いでしょう。

多頭飼いでは、相性さえ良ければ先住猫に「お友達」ができる環境になります。大切な愛猫の日頃の寂しさがケアできるのは、飼い主としても安心ですよね。

運動量と社交性の確保

飼い猫は基本的には完全室内飼育であるべきですが、家の中だけで生活していると運動量が不足することもあるでしょう。

しかし2頭以上の猫を飼育していれば、猫同士で遊んで運動量を消費してくれるので、健康維持の面でも安心感を得られます。

また猫同士がコミュニケーションを取る中で社交性も養われ、情緒の安定にも役立つでしょう。

多頭飼いの注意点

仲良し二匹の猫アメリカンショートヘアー

多頭飼いは猫との幸せを増やしてくれるライフスタイルですが、すべてのケースで成功するわけではありません。

あらかじめ注意点やリスクを学び、本当に多頭飼いをするべきか、先住猫に無理をさせないかを冷静に判断の上で検討しましょう。

先住猫は寂しがっていないかもしれない

猫は犬と違い、飼い主に依存しづらく独立心・自立心が旺盛です。

お留守番が多い生活でも、飼い主が思っているより寂しさやストレスを感じていないかもしれません。

先住猫が今の生活で十分満足しているのにもかかわらず、人間の「寂しいだろう」という思いこみで2匹目を飼い始めると、先住猫のストレスが溜まるだけになる可能性があります。

万が一の時には中止も検討する

多頭飼いを検討する際は、里親制度をはじめとした「お試し期間」が設定されている方法をおすすめします。

穏やかな先住猫だったのに、新入りが来た日から神経質になり、ストレスをため込んで体調を崩すかもしれません。

人間側でも、1匹目では出なかったアレルギーが、2匹目で出てしまうケースもあります。

多頭飼いの夢を叶えようとして、誰かが不幸になってしまうのは悲しいことです。万が一の際は、途中でも中止できる覚悟を持ち、対応できる環境を整えましょう。

生性格が合わない可能性もある

無理に多頭飼いを導入して、猫同士の性格が合わなかった場合も悲劇です。

人間からすると「最初はお互い緊張しているだろうけれど、いつかは仲良くなるでしょう」と甘く見てしまうかもしれません。

しかし、猫は縄張りを大切にする生き物です。何年経っても、それこそどちらかが亡くなるまで、一生相性が悪いままかもしれません。

人間側の理想の生活の押しつけにならないように、猫ファーストの考え方を持って考えましょう。

多頭飼いをする前に確認すること

二匹の猫

両方の猫の健康管理

多頭飼いでは、違う環境で育った猫同士が、同じ空間を共にします。

新しい猫を迎え入れる前に、先住猫も併せてお互いの健康管理を万全にしましょう。

両個体のワクチン接種は当然のこと、ノミやダニのチェックなども忘れないでくださいね。

また新入り猫の持病によって今までのライフスタイルが変わります。人間の生活をどのように合わせるべきか、先住猫はどのように制限を受けるかなどを確認しましょう。

独立したスペースの確保

多頭飼いでは、最初から相性が完璧に合うケースはほぼ存在しないでしょう。

お互いに警戒をしながら、少しずつ慣れていきます。そのためには、2匹が距離感を保てる独立した空間が必要です。

それぞれが1匹ずつ過ごせる部屋の環境を整えたり、家の中の「高さ」を増やして猫にとっての居住空間を増やしたりなどで対応しましょう。

飼育費用の確保

猫1匹にかかる終生飼育費用は、約240万円とされています(アニコム損保「ペットにかける年間支出調査2019」より算出)。

これが2匹に増えると、そのまま倍額になると思ってください。もちろん新入り猫の持病がある(もしくは発覚した)場合は、月々の費用が倍以上に跳ね上がります。

猫が増えれば、病気のリスクも当然増えます。現実的なお金が用意できるかを確認しましょう。

金銭面が理由で多頭飼いを諦めるのも、不幸な猫を増やさないための冷静で素晴らしい判断です。

災害時の対応の確認

猫が増えれば、災害時の避難の手間も増えます。キャリーの準備はもちろん、人間用の荷物を持ちながら猫2匹+フードとなると簡単ではありません。

特に一人暮らしの飼い主は、もしもの時に本当に自分1人だけでなんとかできるかを考えましょう。

一人暮らしでない人は、どの猫を誰が担当するかなどを事前に決めておきましょう。

多頭飼いをする前に準備するもの

たくさんの猫とトイレ

新しい猫のトイレ

新入り猫を迎える際は、必ず専用のトイレを用意しましょう。理想のトイレの数は、猫の合計+1個です。

猫は自分の排泄物の匂いで縄張りを意識し、自分以外の匂いがするトイレは使いません。

必ずそれぞれが自分のトイレを使えるように準備しましょう。

また新入り猫は家に慣れてもらうためにも、使っていた猫砂を少し分けてもらうとよりよいでしょう。

新しい猫用のフード

猫の種類、年齢、持病、体質などにより、メインフードは変わります。

先住猫と同じフードをシェアできれば楽ではありますが、ベストな食生活を目指すとなると難しいでしょう。

お互いの猫の現在にとって適切なフードを用意し、それぞれに与えましょう。

新入り猫は、今まで食べていたフードと同じものを用意してください。

ケージ・バリケード

ケージは主に新入り猫(特に子猫の場合)に使用します。

慣れていない間は喧嘩になりやすく、どちらかが怪我をしてしまうのを防ぐためです。

また先住猫にとっては、新入り猫に邪魔されず家を歩ける環境を維持できます。

最初のうちは猫同士がはち合わせてしまわないように、バリケードになるものを準備しましょう。

ただし、それぞれが完全に別々の部屋で生活できる環境があるなら、バリケードは必要ありません。

またケージもハードタイプのキャリーで代用できる可能性もあるので、ライフスタイルに合わせて選択しましょう。

多頭飼いの顔合わせのやり方

猫パンチ

最初は別々の部屋で生活させる

新入り猫が来てから1週間は、お互いの顔を合わせずに別々の部屋で生活させましょう。

猫は鼻がいいので、自分以外の存在が家にいることをわかっています。

顔を合わせる前にその空間と匂いに慣れさせ、新しい環境に適応させつつ様子を見ましょう。

この間にお互いの健康診断なども終わらせておくといいでしょう。

お互いの臭いを意識させる

環境に慣れさせている間に、お互いの匂いが付いたものを与えましょう。

ブランケットやバスタオルなど、本来安心感を与えるアイテムがおすすめです。

相手の匂いを身近に感じさせ、対面の日に向けて心の準備ができることを目指します。

ケージ越しに少しずつ対面させる

対面当時の日は、決して最初から手放しで会わせないでください。

突然喧嘩が始まるかもしれず、怪我の恐れがあります。普段温厚な猫でも、見知らぬ相手を目の前にすると驚くほど警戒心を剥きだしにすることも多いです。

ケージやキャリー越しに対面させ、様子を見守りましょう。

対面時にお互いにおやつや好物を与えると、良い印象が生まれやすいです。

あとは猫の相性次第で、期間をかけながらケージを開いていきましょう。

どちらかが威嚇をしたらその日は中断、などルールを決めるのがおすすめです。

最初の印象で嫌な想いをすると、心を開くのに時間がかかります。

お互いに悪い印象を与えないように、少しずつ距離感を縮められるようサポートしましょう。

多頭飼いを成功させるコツ

仲良し猫ちゃん キジトラ猫 茶トラ猫 多頭

ごはんは少し離れた所であげる

猫同士が慣れないうちは、自分以外の猫の存在が気になり、食事に集中しづらいです。

警戒心やストレスで食欲が減る子もいるので、慣れるまではごはんは離れた場所で与えましょう。

「誰かと一緒にごはんを食べること」に慣れ、徐々に距離を近づけるといいでしょう。

子猫のうちに多頭飼いを始める

猫は、成長するほどに独立心が強まり、生活基盤を固めます。

生活や社交性が形成された後に新入り猫が入ってくると、縄張り争いになりやすいです。

まだ猫を飼っていない人で将来的に多頭飼いを検討しているなら、多頭飼いは子猫同士のうちから始めることをおすすめします。

子猫時代はまだ生活形成が成されていないので、お互いの存在を柔軟に受け入れやすく、成猫同士より共存が容易です。

先住猫を優先する

ここまで多頭飼いについて解説しましたが、1番大事にするべきは「先住猫の気持ち」です。

どんなに若く可愛らしい新入り猫が入ってきても、まずは先住猫の寂しさのケアや、プライドの尊重を優先してください。

今までと生活が変わり、最も動揺するのは先住猫です。

先住猫が安心してくつろげる環境と甘えられる場所を、どんな時でも守ってあげてくださいね。

まとめ

5匹の猫

今回は、猫の多頭飼いの方法や注意点などをご紹介しました。

多頭飼いは飼い主に大きな幸福を与えてくれますが、猫にとってのストレスを無視してはいけません。

人間と先住猫と新入り猫、全員が穏やかに暮らすための方法を見つけ、理想の生活に近づけていきましょう。