爬虫類を飼うなら覚えておこう!ペットや人に感染するサルモネラ症とは?
トカゲやカメなどの爬虫類は、意外と可愛い!癒やされる♪と最近人気のペットです。
でも可愛いだけで飼おうとする前に知っておいてほしいことがあります。
それは爬虫類が持っている病原菌のことです。
爬虫類が持つ細菌が原因で、家族や愛犬、愛猫が体調を崩してしまったら悲しいですよね。
そこで今回は、爬虫類からうつる「サルモネラ症」の症状や予防法についてご紹介します。
サルモネラ症とは?
サルモネラ菌が原因の感染症で、食中毒を起こす病気として知られています。
サルモネラ菌に汚染された食品を食べたり、菌を持つペットに触った手が口元に触れたりすることで感染します。
サルモネラ菌は犬や猫、家畜など様々な動物が持っている菌で、特に爬虫類は50%~90%と保菌率が高いため注意が必要です。
日本ではカメからの感染が多く、子供や高齢者が罹ることがほとんど。海外ではイグアナやヘビからの感染も報告されています。
人の症状
一般的なのは胃腸炎で、嘔吐や腹痛、下痢や発熱といった症状が出ます。
通常は4日ほどで治りますが、1週間以上続く場合もあります。
免疫力が弱い子供や高齢者は重症化しやすく、臓器障害が起こる「敗血症」や、脳に炎症が起こる「髄膜炎」を発症し命に関わることも。
犬や猫の症状
犬や猫はサルモネラ菌に感染しても、症状が出ないことが多いようです。
子犬や子猫、あるいは高齢だったり免疫力が低下している犬猫などは、下痢や嘔吐、血便、食欲低下などの症状が出ることも。
昨年は、サルモネラ菌に汚染されたフードを食べたペットが感染し、死亡例も出たそうです。
稀なことではありますが、重症化する場合もあるので注意しましょう。
感染を防ぐには?
爬虫類がサルモネラ菌を持っているかどうかは、外見では分かりません。
ですから、感染リスクの高い子供や高齢者、免疫系の病気を持つ人がいる場合は、ペットとして飼うのを避けた方が良いでしょう。
爬虫類を飼っている人は、爬虫類に触ったら必ず石けんで手を洗ってください。
犬や猫がいる場合、飼い主の手からペットへ感染する可能性もあります。
爬虫類は部屋で放し飼いにせず、ケージに入れて飼育しましょう。
また、爬虫類が使う水を取り替える時は、台所など食品を扱う場所に流さないことも大切です。
犬や猫が爬虫類の水槽の水を飲む危険もあります。
それが原因で症状が出るとは限りませんが、感染のリスクがあるので水槽に近づかせないよう気を付けましょう。
感染したらどうする?
自分や家族に胃腸炎の症状が出たら、すぐに病院へ行きましょう。
医師に爬虫類を飼っていることを伝えてください。
症状が重い場合は抗菌薬で治療することもあります。
犬や猫の場合、下痢や食欲低下、血便などの症状がひどい場合は病院へ連れて行きましょう。
それぞれの症状に合った薬が処方されます。
まとめ
サルモネラ菌は肉や卵などの食品から感染する、というイメージがありますよね。
可愛いペットの爬虫類がサルモネラ菌を持っている、というのはちょっとショックかもしれません。
でもしっかり知識を持って衛生に気を付ければ、爬虫類はペットとして可愛がれる動物です。
飼い始めたら家族や他のペットたちも快適に暮らせるよう、しっかり衛生管理してあげてくださいね。