元飼育員が解説!愛ウサギの健康チェック6つのポイント☆
ウサギは「突然死」が多い動物だとご存知でしたか?
体調が悪かったり怪我をしていても、ウサギはそれを隠してしまうからです。
ペットは家族同然ですから、可愛いウサギとも一日でも長く一緒にいたいですよね。
そこで今回は、元飼育員でウサギ飼いの私が実践している「スキンシップしながらできるウサギの健康チェック法」とそのポイントを解説します!
チェック項目①耳
ポイント:血や耳だれ・膿はないか、変な臭いがしないか?
健康的なウサギの耳はほとんど汚れがなく、特に臭いもありません。
ウサギがグルーミングをする時、自分で耳の中や外までキレイにしているからです。
そんなウサギの耳から血や耳だれ、膿が出ている時は、耳のどこかが炎症を起こして外耳炎、中耳炎などになっている可能性があります。
耳の奥の方から血や耳だれが出ている時、変な臭いがする時はすぐに動物病院に連れて行ってあげて下さい。
細菌が内耳に入り込んで炎症を起こし、平衡感覚がおかしくなると「斜頸」の原因になるといわれています。
また、耳の外やふちなどに傷があったり出血している場合は、グルーミングをする時に自分でうっかり傷をつけてしまったのかもしれません。
傷が大きい場合や出血量が多い場合は、動物病院で消毒してもらうと安心です。
チェック項目②鼻
ポイント:鼻水やくしゃみが出ていないか?
健康的なウサギは、鼻水やくしゃみを出すことはほとんどありません。
ですが、パスツレラ菌や黄色ブドウ球菌などの細菌に感染すると、鼻水やくしゃみなどの症状が出ることがあります。
これらの症状は「スナッフル」と呼ばれていて、重症化すると肺炎や呼吸困難を起こして命に関わることがあります。
スナッフルは完治が難しく、再発する可能性が非常に高い病気といわれています。
しかし早い段階で適切に治療すれば完治する可能性もあるため、くしゃみや鼻水が気になったらすぐに動物病院に相談しましょう。
なおスナッフルはウサギ同士で感染するため、他にもウサギを飼っている場合は直ちに感染したウサギを隔離しましょう。
チェック項目③目
ポイント:目ヤニが出ていないか、充血したり濁ったりしていないか?
本来きれい好きなウサギは、ほとんど目ヤニが出ることがありません。
目ヤニが出ていたり、充血したりしていたら結膜炎になっている可能性があります。
また人間や他の動物と同じで、年を取ると白内障を起こすこともあります。
目が白くなってきたり、何かにぶつかったりすることが増えてきたら白内障の初期症状かもしれません。
いずれにしても失明や合併症を起こす可能性があるため、早めに動物病院に連れて行きましょう。
チェック項目④お尻
ポイント:お尻は汚れていないか、血が出ていないか?
メスのウサギのお尻に血が付いていたら、急を要する子宮疾患である可能性が高いです。
子宮疾患でなくても、お尻から血が出るということはただ事ではありません。
直ちに動物病院に連れて行ってあげましょう。
チェック項目⑤おなか
ポイント:お腹を指で軽く押した時、ほどほどの弾力があるか、しこりがないか?
健康的なウサギのおなかは、柔らかいゴムボールのような弾力があります。
おなかをさわった時に変に固さを感じる場合は、うっ滞(毛球症)を起こしかけている可能性があります。
動物病院に行ける状態ならば、すぐに連れて行ってあげましょう。
日頃からウサギのおなかを触るくせをつけて、正常なお腹の固さを覚えておくことを強くおすすめします。
またしこりがある場合は、何らかの腫瘍ができている可能性があります。
それが悪性の腫瘍なのか陽性の腫瘍なのか、もしくはただの脂肪の塊なのかは素人には判断することができません。
体調に変化がないように思えても、可能な限り早く動物病院に相談してください。
チェック項目⑥皮膚
ポイント:毛が無くなっている部分はないか、フケが出ていないか?
ウサギの妙に毛が抜けたり、かゆがったり、フケや血が出たりする…そんな時はヒセンダニ、ツメダニなどのダニに寄生されているかもしれません。
人間もウサギも、「体のかゆみ」は非常に強いストレス源になります。
ウサギの場合は体がかゆいと患部をかんだり、爪で掻きすぎたりと自分を傷つけてしまう可能性があります。
駆虫剤を処方してもらえばすぐにおさまるため、おかしいな?と思ったらすぐにかかりつけの動物病院に行きましょう。
ダニは自然界に普通に存在する生き物なので、ウサギを屋外で飼育している場合は特に気を付けてあげてくださいね。
まとめ
ウサギの飼い主さんに、ぜひ日頃から観察して欲しい、6つの健康チェック法について解説しました。
異変に気付いてあげるために、普段からエサの食べ方や呼吸の深さ、便の状態などをよく覚えておいてくださいね。
毎日しっかり観察していると、飼い主だからこそ気付ける小さな変化があるかもしれません。
可愛いウサギとずっと一緒にいられるよう、みなさんもぜひ始めてみてくださいね。