【ペットショップ店員が解説!】うさぎと相性のよい動物は?うさぎは他の動物と一緒に飼える?
うさぎを飼っているみなさん、他の動物を新たにお迎えしたいと思ったことありませんか?
逆に、うさぎ以外の動物を飼っているみなさん、うさぎを家族にお迎えしたいと思っていませんか?
今回は、うさぎと他の動物の相性について徹底的に解説していきます。
一緒に飼える動物、飼う際には注意が必要な動物も、理由と共にご紹介します。
うさぎはどんな動物?
うさぎは、基本的には臆病で、警戒心が強い性格をしています。
理由としては、うさぎは野生では肉食動物に食べられる側の動物であり、常に周りに敏感である必要があったからです。
そのため、飼い主さんや家の中の状況に常に気を張り、少しの変化に大きく反応してしまう子が多く、環境の変化が苦手です。
しかし、一概に全てのうさぎは臆病で警戒心が強いというわけではありません。
うさぎにも大きく個体差があります。
うさぎによって、警戒心が強い子や薄い子、フレンドリーな子やなかなか仲良くなれない子、というようにかなり性格に差があります。
今うさぎを飼っている方は、飼っているうさぎの性格をよく理解してあげてから多頭飼いを検討してあげてください。
今他の動物を飼っていて、新たにうさぎをお迎えしたい方は、ペットショップでうさぎの性格をしっかり見極めるようにしましょう。
また、性格だけではなくうさぎを飼う環境にも注意が必要です。
うさぎに最適な環境は、室温を22~26℃程度、湿度を50~60%に保った状態です。
そして、騒音は好みません。静かで落ち着いた環境を好みます。
多頭飼いを検討する際には、うさぎに上記の環境を整えて保ってあげられるかを考えてみてください。
適した温度や湿度が異なる動物、常に走り回るのが好きな動物と一緒に飼う際は、部屋を分ける必要が出てきます。
では、これを踏まえてうさぎと一緒に飼いやすい動物を次の章でご紹介していきますね。
うさぎと相性のよい動物
基本的には草食動物
うさぎと相性のよい動物は、基本的には草食動物です。
理由としては、草食動物は他の動物に手を出したり、関心をもつことが少なくおとなしい子が多いからです。
また、草食動物は鳴き声も小さく、うさぎを驚かせてしまうことが少ないです。
うさぎを他の動物と同居させようと考えている場合は、まずは草食動物を考えましょう。(※モルモットだけは例外になります。後ほどご紹介する「うさぎと相性の悪い動物」の章に理由があるので読んでくださいね。)
また、草食動物同士でもケージは必ず分けるようにしましょう。
うさぎはなわばり意識が強いため、自分のなわばりに常に他の動物がいると強いストレスを感じてしまいます。
ケージは別で、お部屋の中に出してあげるときにふれあわせる程度にしましょう。
犬と猫は、その子たちの性格次第
ペットとして多く飼われている犬、猫との相性はどうなのでしょうか。
結論から言うと、しつけがされていてうさぎを追い回したりしなければ、ケージを分けたうえで同居は可能です。
しかし、大きな声で吠えたり、追いかけまわしてしまう犬や猫であれば、うさぎにストレスがかかってしまうので同居は難しいといえます。
そのため、同居が可能かどうかは犬、猫の性格次第というところでしょう。
またよくしつけがされている犬でも、大型犬ではうさぎとかなりの体格差があります。
大型犬の方は優しくじゃれているだけのつもりでも、うさぎを怪我させてしまう事故が考えられるため、一緒にお部屋に出してあげる際は飼い主さんが目を離さないようにしましょう。
また、よくしつけがされている猫でも、驚いたときなどに意図せず爪をたててしまうことがあります。
そのようなときに、うさぎを傷つけてしまわないように注意しましょう。
また、猫は肉食動物なので、本能的にうさぎが警戒心をもってしまうかもしれません。
猫の場合は、より注意して飼い主さんが見てあげるようにしましょう。
うさぎと相性の悪い動物
肉食動物、特にフェレットとは相性が悪い
肉食動物はうさぎと大変相性が悪いです。
例えばフェレットです。フェレットとうさぎは絶対に一緒に飼ってはいけません。
イタチ科のフェレットは、うさぎにとって天敵です。
フェレットは野生では、うさぎを捕食して生きている動物です。
うさぎは、いつ襲われるかわからない環境に大変なストレスを感じることでしょう。
ケージを分けたら大丈夫、なんてことはありません。
肉食動物とうさぎを一緒に飼うのは諦めましょう。
モルモットとうさぎを一緒に飼う危険性
モルモットは草食動物のため、相性が悪いというのは意外に思われる方も多いかもしれません。
確かに性格や体格的には相性はよいと言えるのですが、相性が悪いとされている原因は病原体にあります。
うさぎはボルデテラ菌という気管支敗血症菌を保有しているのですが、この菌がモルモットにとって致命的な病原菌となります。
ボルデテラ菌はうさぎには病状が出ない病原菌ですが、モルモットには強い病状を引き起こしてしまいます。
ボルデテラ菌がモルモットの鼻腔から入り込んでしまうと、喉から肺まで移動し、気管支肺炎をはじめとする呼吸器系の病変を引き起こしてしまいます。
気管支肺炎などの病状は、呼吸困難や食欲低下を引き起こしてしまうため、一気にモルモットの体力を奪うため、注意が必要です。
とは言っても、うさぎとモルモットを問題なく同時飼育している人が多くいますよね。
性格や体格的には相性はよいと言えるため、一緒に飼う場合は病原菌をうつさないように気を付けましょう。
具体的にはケージは必ず分けること、トイレをこまめに掃除すること、ご飯やお水のお皿を共有しないようにするなどの対策があります。
狩猟犬には注意
前章で、犬とうさぎは犬の性格によっては同居は可能だと書きました。
が、しかし!犬の中で狩猟犬出身の犬は少し気をつけなければなりません。
狩猟犬は歴史的に、うさぎなどの小さい動物を獲物として追いかけてきた犬種です。
しっかりしつけていても、本能の血が騒いでしまうのは仕方がないことで、犬がうさぎを追い回してしまう可能性もあります。
ちなみに、狩猟犬は例えばテリア系の犬、ダックスフンド、スパニエルなどの犬種です。
上記のような犬はできれば避けたいところですが、もし一緒に飼うことになれば、飼い主さんはより一層注意して見てあげるようにしてください。
うさぎと他の動物を一緒に飼う際の注意点
うさぎと他の動物を飼うときの注意点は、基本的に以下の3点を大切にしてください。
・対面はゆっくりと時間をかける
・お部屋に一緒に放しているときは目を離さない
・ケージ、ご飯は別々にする
最初、うさぎと他の動物を対面させる際には、短い時間でケージ越しに対面させてください。
動きがすばしっこい子の場合は、飼い主さんがその子を抱っこしたり、リードをつけたりしてうさぎを驚かせないようにします。
このような対面を何度か繰り返し、お互いに慣れてきたら一緒にお部屋に放してみましょう。
最初は短時間ずつにし、徐々に時間を長くしていきます。
また、うさぎと他の動物を一緒にお部屋に放すことに慣れてきても油断は禁物です。
うさぎや他の動物がストレスを感じていないか、喧嘩や事故になりそうな予兆はないか、しっかり見てあげてください。
お部屋に出している間は目を離さないようにしましょう。
そして、うさぎと他の動物が完全に慣れたとしても、寝るケージやご飯のお皿は分け続けましょう。
ストレス防止や、感染症をうつしあうリスクを減らすことができます。
まとめ
多頭飼いには、多くのことに気を付ける必要があります。
今回はうさぎや他の動物ごとの傾向をたくさんお伝えしましたが、結局はその子の実際の性格を見てあげることが一番大切です。
本記事を参考にしてもらいつつも、実際のうさぎや他の動物の性格や行動をしっかり観察して、適切な判断をしてあげてくださいね。
また、動物同士が仲良くしているところはとても可愛く理想的ではありますが、最後まで慣れあわない可能性も覚悟の上で多頭飼いに踏み切るようにしてください。
もし仲良くなれなかったら、別々の部屋で飼ってあげられるような環境を整える必要があります。
それができることを確認の上、新しい子のお迎えを検討してください。
多頭飼いは動物好きの憧れですよね。
ぜひ、たくさんのペットと飼い主さんで幸せな生活を送ってください!