犬の耳掃除はした方がよい?洗浄液や綿棒を使用した愛犬の耳掃除方法
みなさんは愛犬の耳掃除を自宅で行っていますか?
動物病院やトリミングサロンにお願いしていますか?
動物病院やトリミングサロンで犬の耳掃除はお金がかかってしまいますので、愛犬の耳掃除を自宅でできたらいいなと思ったことがある飼い主さんは多いと思います。
今回は犬の耳掃除をした方がよい理由や、洗浄液や綿棒を使用した愛犬の耳掃除方法をご紹介します。
犬の耳掃除はした方がよいのか?
そもそも犬の耳掃除はやった方がよいのかわからないという飼い主さんもいると思います。
犬種や個体によって耳の汚れ具合は異なってきますので、犬の耳掃除は絶対にやらなくてはいけないというものではありません。
頻繁に行う必要はなく、汚れが目立つ時など、月1〜2回程度行えば大丈夫です。
犬の耳には自浄作用が備わっている
犬の耳には自浄作用というものが備わっています。
自浄作用とは耳の中の汚れを自然と外に出してくれる機能のことを言います。
また、耳の中に異物などが入ってしまった場合には顔を振って外に出すこともできます。
そのため、基本的には耳掃除はいらないと言われています。
しかし、自浄作用によって耳にこびりついてしまった汚れを、完全にきれいにすることができないことも多くあります。
耳掃除をすることで病気を防げる
耳掃除をして耳を清潔に保つことは、耳の病気を防ぐのに役に立ちます。
特に垂れ耳のキャバリアやアメリカン・コッカー・スパニエルなどは耳の中が蒸れやすく、細菌が増殖しやすいと言われています。
また、アウトドアが好きで耳が汚れてしまうことがある犬も、耳掃除で汚れを取ってあげることが耳の健康につながります。
耳の汚れを放置すると悪臭や病気の原因になってしまうので注意が必要です。
自宅での犬の耳掃除方法
犬の耳掃除に必要なもの
耳掃除をする前に、必要なものを準備しましょう。
・犬用の洗浄液
・綿棒
・コットン
犬の耳の中はとてもデリケートなため、綿棒などそのまま使用すると皮膚を傷つけてしまい、そこから外耳炎などを発症してしまうこともあります。ですので、必ず犬用の洗浄液は用意してください。
綿棒は人間が使うもので大丈夫です。犬用の先端が太くなっている綿棒もありますが、汚れを奥に押し込んでしまう可能性もあるので人間用の細いもので十分です。
コットンは余分な洗浄液を吸い取るのに使用したり、綿棒での耳掃除が難しいという場合に使用します。
綿棒に洗浄液を含ませ、優しくふき取る
犬の耳掃除はとにかく優しくやることが重要です。少し力が入るだけで皮膚が赤くなり炎症を起こしてしまうこともあります。
綿棒に洗浄液をしっかり含ませて、なるべく摩擦が少なくなるようにします。
奥まで綿棒を入れてきれいにしたい気持ちはよくわかりますが、奥の汚れは自浄作用によって自然と排出されますので、無理に取ろうとしなくて大丈夫です。
そもそも犬の耳は奥の方で直角に曲がっているので綿棒できれいにすることは不可能です。
見える範囲で汚れているところを優しく拭き取るようにきれいにしましょう。
コットンを使用して耳掃除をする場合
綿棒を使うことに抵抗がある人はコットンを使用してください。
コットンに洗浄液を染み込ませて軽く拭き取ってあげるだけでも耳の汚れはきれいになります。
また、洗浄液を耳の中に注入して耳の付け根を軽く揉んだ後、コットンで洗浄液を吸い取って奥にある汚れを洗い流すという方法もあります。
洗浄液は耳の中に残ってしまうと悪臭や病気の原因になりますので、コットンでしっかり吸い取ってあげるようにしてください。
耳掃除を嫌がる犬への対処法
耳掃除をしたいけれど、嫌がってやらせてもらえないという飼い主さんも多いと思います。
犬が耳掃除を嫌がってしまうときの対処法としては、根気よく慣れさせていくしかありません。
嫌がっているときに無理矢理耳掃除をやろうとすると、余計嫌がってしまいます。
耳掃除ができるようになるためには、耳に触れられることに抵抗を感じないようにすることが最初の目標です。
耳に触らせてくれたらおやつやご褒美をあげてください。
なんの抵抗もなく触れるようになったら、今度は耳の中まで触れるようにしてみます。
最終的には綿棒を耳の中に入れても大丈夫なようにすれば、耳掃除ができるようになるはずです。
耳掃除で防げる、犬に多い耳の病気
外耳炎
犬の耳の病気の中で最も多いのが外耳炎です。耳は外側から外耳・中耳・内耳と分かれていますが、耳の入り口から鼓膜までの外耳が炎症を起こしてしまうのが外耳炎です。
外耳炎は進行すると中耳などにも炎症を引き起こし、膿が発生することもあります。
かゆみや痛みを伴うため耳を床に擦り付けたり、触られるのを嫌がるといった行動が見られることもあります。
治療法としては耳の中をきれいに洗浄した後に、点耳薬を使用します。軽度のものであれば1週間もあれば改善しますが、重度の場合にはなかなか完治しないこともあります。
また、再発しやすいのも特徴ですので清潔に保つことを心掛けてあげることが大切です。
細菌感染
外耳炎の他にも細菌に感染することによって悪臭が発生したり、大量の耳垢が出るといった病気があります。
マラセチア感染症は比較的起こりやすい耳の病気で、赤茶色の耳垢と独特の臭いがするのが特徴です。
寄生虫
ミミヒゼンダニなどの寄生虫などは寄生されている他の犬と接触することによって感染してしまうことがあります。
ミミヒゼンダニは非常に強いかゆみを伴うので、寝ることもできない状態が続きます。
耳の病気を予防するための注意点
悪臭や激しいかゆみを伴うこともある耳の病気ですが、飼い主さんの管理次第で予防することができます。
耳が蒸れないようにする
耳の中の細菌が増殖するのは、高温多湿の状態になっていることがあげられます。
そのため、耳を蒸れないようにすることはとても重要です。
日本の気候は高温多湿ですから、どうしても耳の病気は発症しやすいです。高温多湿をさせるためにもエアコンなどで飼育環境を整えてあげましょう。
また、冬でも耳の病気になることはあります。暖房や加湿器といったものを使用することによって細菌が繁殖しやすい状況になってしまうことがあるからです。
その他にも、シャンプーをした際に耳の中に水分が入ってしまうと耳の病気を起こしやすくしてしまうこともありますので注意が必要です。
換毛期にも注意が必要
換毛期と耳の病気に何の関係があるのかと思う人もいるかもしれませんが、換毛期には耳の毛も抜けます。
抜けた毛が耳の中に入ることによって鼓膜を傷つけてしまうことがあるのです。
しきりに首を振っていたり、かゆがる様子が見られる場合には毛が入ってしまっている可能性があるので病院で確認してもらいましょう。
正しいケアを心がける
耳掃除は耳の病気を防ぐのに役に立ちますが、正しい方法で行わないと、逆に病気を引き起こしてしまう可能性があります。
耳を傷つけてしまわないように優しく行うことと、奥に汚れを押し込んでしまわないようにすることがポイントです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は犬の耳掃除が必要な理由や正しい耳掃除の方法をご紹介しました。
耳の病気になってしまうことでかゆみや痛みが発生することもあるので、正しいケアを行って予防してあげてくださいね。