【ペットショップ店員が解説】うさぎのジャンプ力はどれくらい?

にんじんを追いかけるうさぎ
ウサギ

犬といえば「ワンワン」、猫といえば「ニャンニャン」、うさぎといえば「ピョンピョン」と、小さい頃よく言いましたよね。

うさぎだけどうしてジャンプの音?と思ったことがあるのは私だけではないはずです。

今回は、そんなうさぎの特徴であるジャンプについて詳しく解説していきます。

ジャンプについて知ることができればうさぎのよりよい飼育方法や感情がわかるので、ぜひ参考にしてくださいね。

うさぎはなぜジャンプが得意なの?

見上げる茶色いうさぎ

うさぎがジャンプを得意とする理由は、敵から速く逃げるためです。

うさぎは、自然界では肉食動物に狙われながら生きています。

自分を狙う肉食動物の気配を大きな耳でいち早くキャッチし、食べられないように逃げる必要があります。

そこで、前足と後ろ足を交互について、跳ねるように走るよう進化しました。

このような走法を手に入れたことで、後ろ足の脚力を大きく発達させた結果、うさぎはジャンプが大の得意になったのです。

ちなみに、うさぎの走る速さは最高で時速80キロにもなるそうです!

うさぎのジャンプ力

バスケットを跳び越えるうさぎ

前に跳ぶ

うさぎは、真上に跳ぶよりも前に跳ぶ方が得意です。

うさぎのジャンプ力は高い所に上るためではなく、速く逃げるために発達したことを考えれば納得ですね。

ジャンプ力は、種類や体の大きさによっても異なりますが、走っている最中では約3メートルも跳べるといわれています。

あれほど小さな体で大人2人分の身長を軽々と跳べてしまう脚力を持っていることに驚きです。

上に跳ぶ

では、真上へのジャンプはどれくらいでしょうか。

一般的には、約1メートルと言われています。

つまり、テーブルには簡単に登れてしまうということ……。

おやつをテーブルの上に隠そうとしても、うまくいかないかもしれません(笑)

うさぎのジャンプから感情を読み取ろう

めがねをかけたうさぎ

うさぎは、鳴き声や表情で感情を表しにくい代わりに、行動で示してくれます。

ジャンプもそのひとつです。

いろいろなパターンのジャンプを見せてくれるので、それぞれのジャンプがどのような感情を表しているのかを知りましょう。

あなたとうさぎのコミュニケーションが捗りますよ!

その場でピョンと跳ぶ

ご機嫌な証拠です。

飼い主がご飯やおやつの用意をしていたりおもちゃを持ってきたりするときに、嬉しくて待てず、小さくピョンと跳ぶことが多いです。

走りながら跳ぶ

うさぎが急にダッシュをしてピョーンと前に跳んでいるときは、気分が爽快なことを表します。

特に、狭いケージから出してもらえた時にテンションが上がってダッシュをすることがよくあります。

体を動かすのが楽しい!と思っている仕草です。

跳びながら体をひねる

テンションがとても上がっています。

遊んでいる最中によく見られる仕草です。

とても陽気な仕草なので、見ている飼い主も楽しくなりますね。

よくある質問【Q&A】

めがねをかけてPCを見るうさぎ

ここからは、ペットショップに勤める私がお客様からよく聞かれる、うさぎのジャンプにまつわる質問をご紹介します。

うさぎはケージじゃなくサークルで飼える?

現在モルモットをお部屋のサークルで飼育されているお客様からの質問です。

回答としては、サークルでも飼えないことはありませんが、おすすめはしません。

前述したとおり、うさぎは真上でも1メートルほどの高さまで跳べてしまいます。

サークルで安全に飼うには、少なくとも1.2メートル程度の柵の高さは欲しいところです。

それほどのサークルはなかなか売っていませんし、人間が跨げない高さならサークルにするメリットも半減します。

また、サークルでは床網を設置できず、うんちのお掃除も大変になってしまうので、やはりサークルはおすすめできません。

フローリングでジャンプして滑っていたけど大丈夫?

ぴょこぴょこ跳ねまくる、とても元気なうさぎを飼っているお客様からの質問です。

フローリングの部屋でへやんぽをしているけれど、ジャンプのたびにうさぎが少し滑っているように見えるそうです。

「何か対策をとった方がいい?」との質問もありました。

回答としては、ぜひお部屋にマットを敷いてあげてください!

うさぎは足の裏にも毛が生えているため、フローリングではつるつる滑ってしまいます。

滑ってしまうと関節に負担がかかり、骨折にも繋がりかねません。

特にうさぎの骨は、体を軽くするために密度が小さくなっています。ちょっとした転倒で骨折してしまう子も少なくありません。

また、マットは爪がひっかからなさそうな生地を選んであげてくださいね。

うさぎがジャンプをしなくなったけど大丈夫?

もうすぐ5歳を迎えるうさぎを飼育されているお客様からの質問です。

「昔はへやんぽ中によくピョンピョンと跳ねていたのに、最近は跳ねなくなったので心配」とのことでした。

回答としては、原因は加齢だと考えられますが、その前に病気や怪我をしていないか確認してみてください。

もうすぐ5歳ということであれば、加齢によって運動量が減ったと考えるのが自然です。

しかし、加齢によるものであると決めつける前に、一度体の具合が悪いところはないかを丁寧に見てみてください。

運動量の減少以外に食欲減退やうんちの形態の変化などが見られるようなら、加齢ではなく体調不良が原因かもしれません。

また、体調不良ではなくても、足の裏にコブのようなものができていたり、どこかの足を引きずっている素振りが見られたりしたら、怪我で体を動かせていない可能性があります。

怪我の痛みは食欲減退を引き起こし体調不良に繋がってしまうため、自然治癒を待たずに動物病院に治療を任せましょう。

これらをチェックしたうえで何も異変がなければ、原因は加齢だと思われます。

シニア向けの餌に切り替え、運動量の低下に伴った摂取カロリーになるように調節してあげてください。

また、定期的に健康診断に連れて行き、体の異変がないかチェックしてあげましょう。

まとめ

ジャンプするうさぎ

うさぎのジャンプ力には驚かされることばかりですよね。

「ここなら届かないはず」と、とうさぎが口にしてはいけないものをテーブルに置いたままにしないように気をつけましょう。

うさぎの特性を理解した上で素敵なお付き合いをしていくために、本記事が参考になれば幸いです。