放っておくと命に危険も!?知っておきたい、猫の糖尿病

猫

猫といえば、シュっとしてくびれのある体型が理想的。

ですが、家猫の場合はいつでも美味しいご飯が食べられるとあり、ぽっちゃりしている子も多いようですね。

そのぽっちゃり体型、ひょっとして病気につながるかもしれません。

今回は、肥満が大きな原因となっている糖尿病について、私の愛猫の経験と共に、ご紹介します。

まさか!愛猫が糖尿病の恐れ

ケージに入る猫

我が家には9歳の愛猫が長男として君臨しています。

食べることが大好きで、お腹が存分に満たされるまで家族の周りを行ったり来たりしています。

そうして丸まると太ってきた愛猫に、病魔が少しずつ迫っていました。

ある日、愛猫が泡を何度も吐き始めたのです。

泡を吐くのを初めて見た私は、部屋を走り回り、まさにパニック状態。

そうしている間にも愛猫は白い泡をゲポっ。

さらには口呼吸まで!

とにかくすぐに病院へ連れて行きました。

血液検査によると、血糖値が標準よりわずかに高い状態でした。

先生からの「糖尿病かもしれませんね」という言葉に絶句したのを覚えています。

糖尿病とはどんな病気?

糖尿病というのは、エネルギー源となるブドウ糖が体内で使われずに量が多くなり、高血糖になってしまう状態です。

この血糖値を下げてくれる働きがあるのが、膵臓から分泌されるホルモン、インスリンです。

このインスリンの働きが鈍くなると、血糖値を調節することができずに、高血糖になってしまうのです。

糖尿病になった時の症状とは?

病院の先生からは「最近お水をよく飲んでいませんでしたか」との問い。

「そういえば・・・」

糖尿病の初期症状として現れるのは、「多飲多尿」です。

高血糖となり余った糖が、体の水分と共に尿として流れます。

すると脱水状態に近くなり、水分をさらに飲み、多飲多尿となるのです。

他にも、よく食べるのに痩せていく、嘔吐、毛艶が悪くなることもあります。

特に怖いのが合併症である、ケトアシドーシスです。

この状態になると、入院が必要になり、命にかかわってくるのです。

猫の糖尿病は診断が難しい?

愛猫の血糖値はわずかに基準を上回っている程度だったので、今の時点で糖尿病と判断するのは難しいという先生の判断でした。

先生から言われたのは、「猫は興奮すると血糖値があがる」ということ。

前日は、猛威を振るった7月豪雨のせいで、雷と共に雨が激しく降り、携帯からはけたたましい警告音とアナウンスが鳴り響いていました。

それが影響したのかも、とも思いました。

一時的に血糖値が上がっただけで治療を施すと低血糖となり、逆に危険な状態になることもあるようです。

糖を調整する食事療法

猫とキャットフード

帰宅した後、愛猫は意気消沈。

ご飯も食べず、お気に入りの椅子にじっと座ったままでした。

しかし、翌日には少しずつ元気を取り戻し、ご飯も食べるようになりました。

結局、翌日の検査でも、2週間後の検査でも血糖値は標準値内!

ほっと一息ついたのですが、先生からは「このままだと確実に糖尿病になります!」との厳しいお言葉。

食事療法をしましょう!と提案され、私も愛猫のためにと俄然、本気モードになりました。

先生から薦められた療法食は、ロイヤルカナンとサニメド、ヒルズの3つ。

いずれも糖のコントロールや体重の管理をするためのフードでした。

食後に血糖値が上がるのは、炭水化物を多く摂ることが要因の一つとなるようです。

猫は本来、肉食動物ですから、高たんぱく質や低炭水化物の食事を好むそう。

炭水化物の摂りすぎには要注意のようです。

その点、療法食は血糖値を急激に上げないよう、工夫がされています。

最初は慣れない食事で、食いつきはあまりよくなかったのですが、今は大好物に。

そして日々の努力が実り、2か月後の体重測定では、6.5㎏から6.3㎏に!

先生からも「よし!」とお褒めをいただきました。

糖尿病にならないためには

計りに乗る子猫

糖尿病を防ぐには、やはり適切な食事のバランス、日々の運動が重要になるようです。

食事は少量ずつこまめに与えて急激な血糖値の増加を減らす。

また、高い位置にご飯を置くことで猫の上下運動を促すことが効果的とも言われています。

猫の体重管理も重要です。

愛猫が糖尿病予備軍なってから、我が家では体重や尿量を計れるトイレを導入し、日々チェックしています。

体重は、まず飼い主様が猫を抱えて体重を計り、その後飼い主様の体重を引くことでも測れます。

ただ、猫の100gは人間の1㎏とも言われていますので、より細かな体重を計れるものがいいですね。

まとめ

糖尿病は静かに、しかし着実に進行していきます。

糖尿病になると、1日に2回のインスリン注射が必要になります。

これは飼い主によって行われるので、猫にとっても飼い主にとっても辛いものだと思います。

より長く、健康に猫生を送ってもらうためには、飼い主が適切に管理をしていくことが大切ですね。